Part1(2011・7)
1週間前に、1回分だけ使用した「青春18きっぷ」の残りを使用して、関西方面へ出かける計画を立てました。
今回は、嫁さんと、1歳になったばかりの末娘も一緒。新幹線での長旅はすでに経験があるけど、なにしろ普通列車でのロングトリップは初めての末娘が大丈夫か、という不安が若干ありましたが、何かあったときのために、往路は新幹線でのショートカットも含め若干余裕を持って行程を組み、復路は計画を立てずに出たとこ勝負、ということにしてみました。
7月29日朝、博多駅に出てきました。
6番ホームには、1週間前の旅でも使用した博多始発熊本行き2325M列車が停車中。南福岡車両区の415系電車が使用されますが、この日は国鉄色のFM5編成4連が充当されました。
その発車シーンの動画があるので、↓から。(新しいウインドウが開きます)
http://www.youtube.com/watch?v=SHZkR6pB3SY
博多からは、新幹線でのショートカット。

14番ホームから6時53分発、熊本発新大阪行き「さくら544号」に乗車します。車両はJR九州所属のN700系8000番台R5編成8連。
自由席に乗車しますが、博多時点ではかなり空席がある状況でした。
列車は、小倉、新下関と続けて停車。
新下関では、博多を7時ちょうどに出てきた「のぞみ8号」東京行きの通過待ち。ここで、自由席にはけっこうお客さんが乗ってきました。やはりこの時間、新下関停車の需要はけっこうあるようです。
「さくら544号」は厚狭を通過し、博多から50分で新山口に到着。
ここで新幹線を降り、在来線ホームへ移動します。乗り換え改札で、「青春18きっぷ」の2回目、3回目の欄に改札印を押してもらいました。

新山口からは7時54分発、下関発白市行き3326M列車に乗車。
車両は、広島運転所所属115系広L-10編成4連。車内座席が転換クロスシートに交換されたリニューアル塗色の編成です。
列車は防府を過ぎて、富海付近、海の見えるエリアにさしかかります。
このあたりでは、以前はよくブルートレインの車中から海を眺めていましたねぇ。車内で一夜を明かした朝のけだるい空気のなかで、この海を見るということも、もうできません。
列車は徳山を過ぎてさらに東へ。
ここは下松駅を過ぎたところにある踏切。線路が見えていますが、写真手前が山陽本線の下り線、その向こうに見える線路は、この下松にある日立製作所笠戸事業所に続く専用線です。
日立製作所笠戸事業所は、JR各社や大手民鉄などの鉄道車両製造を手掛けています。この日、事業所敷地内には、JR東日本の「はやぶさ」用E5系新幹線車両の姿が見えました。
さらに列車は進み、岩国に到着。
岩国では11分の停車、列車番号が1540Mへと変わります。
停車時間があるんで、ワタシはここで跨線橋を渡り、駅舎にあるキヨスクで飲み物とおやつを買い込んできました。

このころ、末娘は見事に熟睡・・・。
広島県に入ってきました。

宮島口付近、右手には広島電鉄の宮島線が並走しています。ちょうど、超低床式の5000形「GREEN MOVER」が走っていますね。
10時47分、新山口から3時間近い乗車で、広島に到着です。
計画段階では、1本の列車に3時間も乗るということでちょっと心配だったんですが、末娘は窓の外を見ているか、寝てるか、ってことで、本当におとなしくしててくれました。
時間はお昼前。
昼飯のミッションをここで実行します。

広島といえば、やはりお好み焼き。
ってことで、駅ビル「ASSE」2階にあるこちら、「麗ちゃん」にやってきました。
駅ビル内に軒を連ねるお好み焼き店のなかでも、やはり一番人気のお店。ワタシも広島へ来ると、かなりの頻度でここのお店に入りますが、実はここへ来るのが5年半ぶりらしい・・・。

11時開店のところ、その少し前にはもう店を開けていて、開店時刻の11時にはもう満席・・・すさまじい・・・。(笑)
で、注文したのは、こちらの「スペシャル」(1200円)。生エビ、生イカを焼き込んであるというもの。もちろん、そば入りです。
お店オリジナルのピリ辛ソースをかけて食べます。・・・久々のこの味、たまりませんな。
嫁さんも満足そうに食べてました。末娘は・・・ちょっとお好み焼きは食べられそうにないんで、別メニューをば・・・。
食事が終わると、またいそいそと移動です。

広島からは再び新幹線でのショートカット。予定していたよりも早い列車に乗れそうだったんで、そのまま乗ることにしました。
12時6分発、「のぞみ26号」東京行きに乗ります。車両はJR西日本所属のN700系3000番台N14編成16連。
もちろん乗るのは自由席ですが、博多から来る列車なんである程度の混雑を覚悟していたところ、どうにか座ることができました。
岡山では、これまたすぐに列車があるということで、そのまま乗り継ぐことにしました。
12時55分発、備中高梁発播州赤穂行き1962M列車、車両は岡山電車区の115系D06編成3連。赤穂線まわりで東へ向かいます。
最初は地元の高校生でかなり混雑していましたが、途中で席が空いてきて、座ることができました。末娘は、その高校生たちに愛想をふりまいてたり・・・。(笑)

写真は、途中の日生にて撮影。
ここは、小豆島航路の船着き場が駅前にあります。
1962Mは定刻に播州赤穂に到着。
ここで、いったん改札を出て、駅前に出てきました。

以前、ワタシが6年前にここを通ったときはすでに夜でした。さすがに昼間に来ると、全然印象が違いますね。
さて、播州赤穂からは、いよいよこちらの登場です。
そう、関西圏を貫く、新快速。
14時36分発、播州赤穂始発野洲行き新快速3486M列車。網干総合車両所所属の223系2000番台8両での運転でした。

この列車で収録した、車窓展望の動画が↓にあります。(新しいウインドウが開きます)
http://www.youtube.com/watch?v=emxE9c-GWy8
列車は相生から山陽本線に入り、姫路までは各駅に停車。
途中の網干付近、網干総合車両所が見えてきます。ここにはもともと電車区がありましたが、神戸市内にあった鷹取工場の機能が移転してきて、車両基地と車両工場の複合施設となりました。

写真右側には、現在増備が進んでいる新型・225系電車の姿も見えています。
姫路からは、加古川、西明石、明石、神戸、三ノ宮、芦屋、尼崎の順に停車。
とにかく、新型特急並みの130km/hで走る新快速。西明石からは複々線になるため、緩行線を走る快速電車を追い抜き、グイグイ飛ばしていきます。↑のほうの動画でも、そのあたりを見ることができます。

写真は途中の六甲道通過シーン。1995年の阪神大震災のときのエピソードは、NHK「プロジェクトX」でもとりあげられましたね。

末娘はこのあたり、嫁さんと一緒にお寝んねタイム・・・ほんと、おとなしい子です。^^
本来の行程だと、尼崎で新快速を降りてJR東西線へ進もうというプランだったんですが、予定より早く進んだこともあり、大阪駅へ立ち寄ることにしました。

16時13分、大阪に着いてみると、以前とのあまりの変貌にしばし呆然・・・。

そう、今年5月に「大阪ステーションシティ」がオープンして、大阪駅は大きく変わったんですよね。
百貨店も入る大きな駅ビルが完成し、駅ホームの上には大きな屋根がかけられました。

2年前、北海道から「トワイライトエクスプレス」に乗って大阪へたどり着いた時には、まだ工事中だったもんですから、大きな屋根なんてなかったしなぁ・・・。

改札を出てエレベーターで昇り、新しい駅のシンボルである「時空(とき)の広場」へ来てみました。

この「大阪ステーションシティ」には、この「時空の広場」を含めて8つの広場が整備されているんですが、実はそれらの広場のデザイン監修を、JR九州などの車両デザインを手がけている、あの水戸岡鋭治氏が担当しているんですよね。

「時空の広場」からは、眼下に行き交う在来線の列車を眺めることもできます。
そういった趣向は、同じく水戸岡氏が手掛けた「JR博多シティ」と、相通じるものがある感じですねぇ。
そうそう、ちょうど駅ホームでは、こちらの列車にも遭遇。

この3月からデビューした新型車両・287系による福知山線の特急「こうのとり」。「北近畿」から愛称変更となった列車ですね。
ちょうど、城崎温泉から新大阪へ向かう「こうのとり16号」の287系FA06編成4連を見ることができました。
287系は、まもなく紀勢線の「くろしお」系統にも投入される予定になっています。

「こうのとり16号」の入線・発車シーンを動画撮影しています。(新しいウインドウが開きます)
http://www.youtube.com/watch?v=W4geeHhcs5k
夕方は待ち合わせがありますんで、その待ち合わせ場所へ向けて再び移動を開始します。
大阪からは16時57分発、大阪環状線外回り1558列車に乗車。車両は森ノ宮電車区所属の201系KM216編成8連。JR東日本管内では営業列車から姿を消した201系ですが、ここ関西ではまだまだ現役です。

1558列車の京橋発車シーンを動画撮影しています。(新しいウインドウが開きます)
http://www.youtube.com/watch?v=mcL72qaT4YE
京橋では、17時9分発、片町線(学研都市線)京橋始発四条畷行き4562S列車に乗車します。車両は明石品質管理センター所属の207系7両。始発電車なんで余裕で座ることができました。

さらに、2駅先の放出で乗り換え。
2年前に初乗車しているおおさか東線の列車に乗ります。17時23分発、放出始発久宝寺行き2488S列車、車両は奈良電車区の201系ND614編成6連。
こちらも、乗車は2駅・・・。
JR河内永和で2488Sを降り、駅の改札を出ました。
そのまま、向かい側にある、近鉄の河内永和駅へ。

ここからは、近鉄奈良線に乗車して、生駒まで行くことにしていました。

ところが・・・なんだか、ホームがものすごい混雑に・・・。
この日の11時30分ごろ、近鉄京都線の木津川台駅で人身事故があり、その影響でダイヤが乱れているとのこと。

15分ほど待ったころ、ようやく東生駒行きの普通電車が来たので、それに乗りました。
もちろん、ラッシュ時にかかっているので車内は大混雑。ベビーカーをたたみ、ワタシが末娘を抱っこして乗りこみました。

途中で、親切な人に席を譲っていただき、娘を抱っこしたまま座らせてもらいました。
確かに、1歳になった娘はどんどん体が大きくなってきてますんで、抱っこし続けてるとけっこう腕にきていました。^^;
娘はこの車内でもしっかり、周囲に愛想をふりまいていました。(笑)

車窓の外では、大阪の市街地が次第に遠ざかっていきました。
18時16分、何分遅れか分かりませんが、生駒に着きました。
乗ってきた車両は、阪神から乗り入れの9000系電車でした。

ここで下車して、駅前の近鉄百貨店で末娘のおむつを替えたりしながらしばし。地元・生駒在住の友人(mixiのマイミクさん)と合流。
晩飯の予約をしているということで、タクシーに乗って山道を移動・・・。
到着したのは、生駒山の山麓にある「ラッキーガーデン」。
http://www.luckygarden.jp/
ちょっと隠れ家っぽい、スリランカ料理のお店でした。

コースのメニューをいただいたんですが、デザートも含めてどれもおいしい!
話もはずんで、あっという間の2時間でした。

心配した末娘も、友人にしっかりなついてみたり、お店のお姉さんに愛想をふりまいてみたり、どうにかこうにか無事に過ごしてくれました。
お店を出て、友人が「見せたいものがある」と、タクシーで山の上へ案内してくれました。

「生駒聖天」宝山寺のあたり。
ここからの生駒の夜景を見ようということでした。
なかなかいい感じですねぇ。
そこから、山を降りるわけですが、こちらを利用することにしました。

近鉄が運営するケーブルカー・生駒ケーブル(生駒鋼索線)。
このケーブルカーは、近鉄生駒駅前の鳥居前駅から、宝山寺を通って生駒山上遊園地までを結んでいます。鳥居前〜宝山寺間の宝山寺線、宝山寺〜生駒山上遊園地間の山上線が別個に敷設されたために、宝山寺で線路はつながっておらず、運行も別々に行われています。

で、ワタシたちは、日本最初のケーブルカー路線である宝山寺線・宝山寺〜鳥居前間の乗車となります。
この区間は、1号線と2号線とが並列に敷設されていて、ふだんは1号線のほうだけを使って営業しているとか。繁忙期になると2号線も動かして輸送力を確保するのだそうです。
いわゆる単線並列ですが、ケーブルカーは線路の途中に必ず行き違い設備が必要なため、その部分は複々線の線路配置に。しかも、その複々線の途中に踏切があったりするという、鉄的な視点から見ると非常に面白い路線なんですね。

この1号線の車両は、ワタシたちの乗った車両が「ブル」、相方が「ミケ」。つまり、犬と猫をモチーフにしています。
生駒駅前まで戻って友人と別れ、ワタシたちは宿泊地となる新大宮へ移動します。
生駒から再び近鉄奈良線に乗車。快速急行の近鉄奈良行き、これまた阪神から乗り入れの1000系電車への乗車となりました。

22時半前、あわただしく投宿。
テレビをつけると、ニュースでは新潟・福島豪雨の被害を伝えていました。
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