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Part2(2011・7)
7月30日朝、8時20分過ぎ。
宿をチェックアウトし、新大宮駅前に出てきました。

この日は、「18きっぷ」での移動はお休み。いったん奈良公園へ向かい、そこから京都へ向かうという、ゆるっとした計画にしていました。

やってきた近鉄奈良行きの快速急行。
昨日から、阪神からの乗り入れ車ばかりに乗っていたんで、ようやく近鉄の車両に乗れた、って感じです。この9020系は、「シリーズ21」と呼ばれる次世代車両の一員ですね。
ほどなく、地下ホームの近鉄奈良駅に到着。

ここからは徒歩で奈良公園へ向かいます。
しばらく歩くと、通り沿いのホテルの入り口にこんな看板が。
このあたりにも、シカさんがお出ましになるようです。

近所では、シカが悠然と道路を渡っている光景も見えました。シカが車にひかれる事故も多いんだとか。
公園敷地内に入ってくると、もうこんな感じ。
シカのほうは、人が近づいてもこわがりません。
シカのフンも、それこそあちこちに点々と・・・。

末娘のほうは、自分よりも高い位置から大きなシカが覗きこむ格好になるんで、怖かったのかベソをかいていました。^^;
せっかくなんで、東大寺の大仏殿にも入ってみました。

ワタシ自身、この奈良の大仏様に会うのは、中学の修学旅行で来て以来、26年ぶり、ということになります。
1歳の末娘には、まだ何が何だか分からないでしょうけどねぇ・・・。
奈良公園からは、バスでJRの奈良駅前にやってきました。
ここから、JR奈良線の列車に乗車して京都方面へ向かいます。

奈良駅は、2002年から進められた連続立体交差化により高架駅となりました。2003年まで使用されていた、1934年に竣工した寺院風建築の旧駅舎は取り壊しの危機にありましたが、保存を求める声に押されて、曳家して現在地へ移動し、現在は奈良市総合観光案内所として活用されています。

今年の3月から、ICカード乗車券の相互乗り入れに伴って、JR九州の「SUGOCA」がJR西日本の「ICOCA」エリアでも使えるようになりましたので、今回の移動は「SUGOCA」で・・・。
奈良10時8分発、「みやこ路快速」2610M列車京都行きに乗車します。
車両は、奈良電車区の221系NC606編成6連。

昼間時間帯、奈良線の「みやこ路快速」は30分に1本程度の運転があります。特急も走っている近鉄京都線との対抗、という側面もありますが、近鉄がかなり便利なようなんでですねぇ・・・。
木津までは関西本線(大和路線)を走り、木津から奈良線に入りますが、途中に単線区間を抱えている奈良線は、行き違い列車の遅れに巻き込まれやすいという側面もあります。実際この日も、反対行きの列車で停止位置オーバーランがあったために、ワタシたちの乗っている列車にも遅れが出ましたから。

写真は宇治川を渡るところ。
4分ほどの遅れをもって走っていました。
終点・京都の一つ手前、東福寺で下車。
そこから、京阪のほうへ乗り換えます。

実は、京阪に乗るのはこれが初めて。^^;

やってきた、出町柳行きの6000系電車に乗り、そのまま終点へ向かうつもりでしたが・・・。
途中の三条でこちらがやってきたんで、乗り換えました。

特急に運用される8000系電車。中間にダブルデッカー1両を連結していることでも知られます。
出町柳の地下ホームに到着し、地上へ出てきました。

ここからは、これまた初めての乗車となる、叡山電鉄へ。

鞍馬へ行ってみたいと思いまして、出町柳11時45分発の鞍馬行きに乗車することにしました。車両は、鞍馬線の主力となっている800系電車2両です。
車内は、鞍馬観光のお客さんでいっぱいになりました。
途中の宝ヶ池で、八瀬比叡山口へ向かう叡山本線から分かれ、鞍馬線へと進みます。
右手車窓には、比叡山を望むことができました。
出町柳から30分ほどで、終点・鞍馬へ。
到着した頃、にわか雨が降ってきましたが、しばらくするとあがりました。
ちょっと歩いてみようかということで、すぐ近くの鞍馬寺の山門前にやってきました。
にわか雨で、空気が少々涼しくなったようで、晴れてきた空と相まってからっとしたいい雰囲気になりました。
時間はお昼時。
駅前に戻ってきたところで、この「特製 にしんそば」の文字が目に入りました。

このお店・多聞堂は、この鞍馬にゆかりのある牛若丸(のちの源義経)にちなんだ「牛若餅」が有名なお店らしいんですが、にしんそばもやってるんですねぇ。
ということで、そのにしんそば(800円)をいただきました。
小骨がパリパリと砕けるくらい、よく煮込まれて味のしみたにしんの甘露煮がドーンと入ったこのおそば、おつゆもちょうどいい濃さで、おいしくいただくことができました。^^
食事を終えて、鞍馬駅に戻ってきました。

この鞍馬駅、鞍馬寺の門前にふさわしい趣のある木造駅舎です。「近畿の駅百選」にも選ばれているとか。
ここ鞍馬からの折り返しは、13時18分発の出町柳行き。
叡山電鉄自慢のパノラミック車両である、900系「きらら」の車両がやってきました。メイプルオレンジをまとった第2編成ですね。
1998年に鉄道友の会のローレル賞を受賞するなど、鉄道ファンの評価も高い車両です。

この「きらら」は、沿線の眺望を楽しめるように、一部の座席が側面窓側を向いているのが特徴。
山間部では、車窓を流れる緑を存分に楽しめます。これが秋になると、紅葉をしっかり楽しめるということなわけで。

我が末娘も、窓と相対する席に陣取り、窓のさんにつかまって外の景色を楽しんでいました。
出町柳からは、再び京阪へ。
ちょうど、淀屋橋行きの特急で3000系電車がいましたので、それに三条まで乗ってみました。
3000系は、京阪自慢の新型特急車ですね。さきほど乗車した8000系はリニューアルもされていましたが、この3000系はさらに洗練されてるなというイメージを持ちました。
三条でいったん下車して、周辺を散策。

鴨川の夏の名物といえば、納涼床。
今回、京都での宿泊も検討してまして、いろいろあたったんですが納得のいく宿がとれずに断念した経過がありました。もし京都で宿をとっていれば、こういうところで夜を楽しむこともできたかもなぁ・・・。
こういうところも見つけました。

瑞泉寺というお寺なんですが、ここは、豊臣秀吉の甥で、秀吉の後を継いで関白にまでなったものの、のちに謀反の罪を着せられ切腹させられた豊臣秀次を供養するために建立されたお寺です。
帰宅してからいろいろ調べてみましたが、謀反の嫌疑をかけられた秀次らだけでなく、家族や妾、侍女らまで皆殺しにするという、かなり残酷な処刑劇が展開されたということです。
さて、三条からは再び京阪で七条へ向かい、さらにバスを乗り継いでこちらへやってきました。
そう、ここは、梅小路蒸気機関車館。日本で唯一のSLテーマパークです。ワタシ自身、ここへ来るのは13年ぶりのこと。

エントランスには、かつての二条駅舎が移築されてきて、資料展示館として活用されています。
扇形機関庫の前に出てきました。

ちょうど、お召機装飾を施されたSL2両(C51-239、C58-1)の頭出し展示が行われていました。
C58-1は、「SLやまぐち号」の運転開始当初、C57-1とともに牽引を担当してましたよねぇ。
転車台には、この日の構内運転「SLスチーム号」の牽引を担当したC61-2が載っていました。このあと、頭から機関庫へ・・・。
その後、転車台には8630が登場。
方向転換後、給炭と給水、火床整理を行っていました。
この8630は、JR九州で活躍を続けている58654号機と同じ、8620形のSL。こちらのほうが飾り気がなく、現役当時の武骨さを残していますね。
車籍を抹消されていますが、構内での有火運転ができるよう整備されています。
末娘も、生きたSLを目の前で見て、おっかなびっくり、といった様子でした。

8630については、↓の動画を撮影しています。(新しいウインドウが開きます)
http://www.youtube.com/watch?v=mu6t80JBNGA

また何年かしたら、物心ついた末娘を連れて来たいもんです。
梅小路からは、バスで京都駅へ。
きょうの宿泊地・神戸へ向かいます。
京都17時29分発、野洲発姫路行き新快速3283M列車、網干総合車両所の223系2000番台12両での運転です。

末娘は疲れたのか、ワタシに抱っこされたまま寝てしまいました。^^;

京都から52分、列車は三ノ宮に到着しました。
やっぱり速いなぁ〜と。
三ノ宮で下車した後、いったん宿に入り、晩飯を物色しに街へ出てきました。

北野坂の通り沿いにあるこちらのお店、「ウメ子の家」に入りました。
完全個室、っていう文字にひかれましてね・・・やっぱり小さい子連れだから、そういう部屋のほうがいいのかなとか。
いろいろ頼んで食べてみたんですが、ちょうど「東北・関東応援フェア」というのをやってまして、そのメニューにあったなかから、浪江焼そばを頼んでみました。
太めの麺が特徴の浪江焼そば。本来的には、具はもやしと豚肉だけだそうなんで、キャベツやニンジンなどが入っていたこのお店のはちょっと亜流ということになるんでしょうが、それでもこの麺はかなり主張してましたねぇ。

で、一緒に呑むお酒は、やはり東北の酒「浦霞」。これはイイネ!
食事を終えて、宿に戻りました。

今回の宿は、「神戸三宮ユニオンホテル」。
実は、ワタシが前職時代、阪神大震災直後に頻繁に神戸入りしていた際に、よく使っていた宿だったんです。震災後、割合早い時期に営業を再開し、アメニティもけっこうよかったもんですから。

宿の部屋から、神戸の街を撮ってみました。
末娘は食事中、少しにぎやかでしたが、また疲れたのか、わりあい早い時間に寝てしまいました。

明くる日は最終日、実は帰路が、一番ハードかもしれない・・・。(笑)
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