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Part4(2007・7)
9月23日。
列車は順調に南下を続けていた。
ふと目が覚めたときに外を見ると、そこは長岡。

運転士交代のための運転停車。
隣にはEF81-141が停車中。
さてと、シャワーでも浴びてこよう。

前の日の乗車直後に、シャワーカードを買ってきていた。
「トワイライトエクスプレス」の場合、A寝台のスイート、ロイヤルの各個室には専用のシャワールームがついているが、それ以外の乗客については、4号車サロンカーにあるシャワールームを使用することになる。シャワーカードは1枚300円。30分刻みでの予約制で、お湯が出るのは6分間。6分というと短く思えるが、こまめに止めながら使えば、かえって時間が余るくらいだ。
6時25分、列車は直江津に到着。

列車はJR東日本から、JR西日本のエリアへと入っていく。
6時40分、ワタシたちが予約した朝食の開始時間を告げる車内放送が流れる。いそいそと3号車「ダイナープレヤデス」へ。

左写真はパン。温めて出してくれる。
またトマトジュース! ついついこういう場面になると頼んでしまうのよねぇ。(笑)
以前、下り列車に乗った時のメインディッシュは目玉焼きだったが、今回はスクランブルエッグ。もちろん上品な仕上がりでおいしかった。
朝食の〆にコーヒーをいただく。

列車は糸魚川を過ぎ、姫川を渡っている。

なんとも贅沢な時間だよねぇ。
毎日こんな感じで朝食をいただければねぇ、なんて考えてしまうが、日常はそうはいかない。
この列車は非日常なのだ。
朝食のあと、しばらくサロンカーへ。

サロンカーでは、とあるアトラクションが・・・。
「トワイライトエクスプレス」の車掌乗務を担当しているJR西日本大阪車掌区特製のスタンプセット。
「トワイライトエクスプレス」の全停車駅と、列車登場20周年記念のスタンプがあり、それを専用の台紙に押してみる。

・・・思えば「トワイライトエクスプレス」の登場は1989年。青函トンネルの開業の翌年に走り始めたが、客車自体は改造・リニューアルされてはいるものの、もともとは国鉄型のブルートレイン24系25形客車であり、車両の経年が心配なところでもある。

人気の高い列車でもあり、老朽化していく車両をどうしていくのか、非常に気になるわけなんだが・・・。
その後個室へ戻り、しばらくウトウトしているうちに、列車は石川県、福井県と進んでいく。

10時36分に敦賀到着。ここで、列車の機関車交換。
大阪〜青森信号場間で「トワイライトエクスプレス」を牽引するEF81形の基地は、敦賀に置かれている。その関係で、上り列車では同じ形の機関車同士の交換が行われることになる。
そのすきに隣のホームを、金沢発大阪行きの「雷鳥16号」が先に発車していく。「雷鳥」の485系電車も、新型683系電車「サンダーバード」の追加投入で、近く職場を追われる運命にある。

機関車交換を終え、16分間の停車を終えて列車は再び走り出す。
敦賀では停車時間のあいだに、少し早い昼飯を購入。

「鯛鮨」「焼きさばずし」の二品。敦賀で駅弁を販売している「塩荘」では、海の幸を使った押し寿司系の駅弁を各種とりそろえている。この二品ももちろんうまい。
サロンカーで食べているうちに、車窓の外には琵琶湖が見えてきた。
大津京駅(=かつての西大津駅)で上り「サンダーバード」の退避があり、列車は京都へ。

京都を出ると、大阪駅を12時3分(そう、いまは12時ちょうどじゃないのだ)に発車してきた下り札幌行き「トワイライトエクスプレス」との離合がある。
↓が動画。
https://www.youtube.com/watch?v=3mP4zAdafQk

新大阪に停車し、やがて車内には「いい日旅立ち」のBGMとともに、大阪到着を告げるアナウンスが。
12時52分、列車は1508.5km、22時間47分の旅を終えて、大阪駅3番ホームに到着。
ホームへ降りて、まず思ったのは「暑い!」
それもそうだ、北海道では初霜の便りがきかれるくらいの気温だったんだから、大阪が暑く感じるのも無理はない。それだけの距離を移動してきたということ。往路は飛行機で2時間ちょっとだったんで、なんだか実感がわかないままの移動だったけどね。復路はそんなことはない。
さてここからは、福岡へ帰るだけなんだが・・・。
「トワイライトエクスプレス」に終点・大阪まで乗車した関係で、新大阪から新幹線に乗るという手段が使えない(大阪〜新大阪間がダブリになる)ので、とりあえず姫路までは在来線で移動することにしていた。

チョイスしたのは、13時22分発、特急「スーパーはくと7号」智頭急行経由倉吉行き。車両は智頭急行所有のHOT7000系気動車5両編成。
車内はこの間実施されたリニューアル工事で、過去にワタシが乗車した時とは趣が異なっており、シートも背面などに木材を使用したものに取り換えられていた。

車内の案内表示や自動放送が故障していて、使えてなかったのはご愛敬。
大阪から神戸を抜けるエリアを、持ち前の高速性能で爆走し、列車は14時19分、姫路に到着。

ここから新幹線に乗り換えるため乗り換え改札を抜ける。
新幹線ホームからは、わずかなビルの隙間から姫路城の天守閣を拝むことができた。
姫路からは、14時47分発「ひかり469号」で岡山へ。

ここで700系の先行試作車・9000番台C1編成がやってくるとはね・・・。
岡山からは、15時31分発「のぞみ27号」に乗り換え。

JR東海のN700系だが、Z38編成って・・・やっぱりあっという間に増殖してるねぇ。
岡山からは、わずかに1時間42分で博多へ到着。

在来線ホームへ降りて、地元ローカルの813系電車を目にすると、やはりというか現実に引き戻されてしまった。
よくもまぁ、これだけのことができたなというくらい、盛りだくさんの日程を詰め込んでしまったので、かなりドタバタ感いっぱいだったんだけど。
「トワイライトエクスプレス」に乗れたことはとにかくよかった。嫁さんと豪華寝台特急に一緒に乗るというのは、当座の目標だったからね。そのうち機会があれば「カシオペア」のほうにも乗ってみよう。

では、これにて今回の旅行記はおしまい。
<おわり>