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Part2(2025・1)
1月2日の朝になりました。

シャワーを浴びてきて、ふと宿の部屋から窓の外を見ると、千綿6時52分発の長崎行き普通2227D列車が駅に入っていくところでした。
ほんと、駅近ですよね。朝の景色もなんともいえない感じ・・・。
7時半になりましたので、朝食をいただきに。

こちら「さいとう宿場」の朝食は、ごはんに味噌汁、そしてお惣菜というシンプルなものです。ごはんのお米は地元産、そしてお味噌汁の具材も、旬の野菜など地元産のものをメインに使用しているとか。この日の味噌汁にはサツマイモがごっそり入っていまして、これが甘くておいしいんですよね。(^^;

ワタシ自身、朝食を米飯にしてから数年になりますが、こういう内容の朝ごはんを見ると、なんかすごく安心するといいますかね。朝パン食だったときと比べると、朝方の体の調子も頭の回転もよくなっているように感じます。まぁこういうのは感じ方に個人差あると思いますが。
朝食が終わり、宿のオーナーご夫妻にお見送りいただいて、宿をあとにしました。
事前の想像どおり、部屋からの景色もしっかり満喫できましたし、とても過ごしやすいお宿でした。機会があればぜひリピートしたいですね。(^^;

この日も朝から列車移動になりますので、歩いて千綿駅までやってきました。朝もとてもいい佇まいです。

駅舎の横に飲料の自動販売機があるんですが、そのうちの1台は、そのぎ茶オンリーの販売機になっていました。
ふだんから緑茶を飲みつけているワタシなんで、もちろんここで、そのぎ茶のボトルを買い求めました。
この日の初っ端はこちらの列車。

千綿8時26分発、普通224D列車佐世保行き、YC1-1214+214の2連での運転でした。
車内は思ったほど混みあってはおらず、席につくことができました。

発車してしばらくすると、列車の左手後方に、先ほどまでいた千綿駅が見えていました。
またぜひ戻ってきたい駅です。
こちらは、ハウステンボス駅到着時の眺め。

早岐瀬戸を橋で渡った先には、ハウステンボスがあります。
そういえば前夜、宿の窓から、ハウステンボスの方向で花火が上がっているのが見えていました。どうやら新年のイベントで花火を打ち上げていたようで。

ワタシはまだハウステンボスの園内には入ったことがありません。ワタシ個人でいうとこの先も機会があるのかなぁと。
誰かに誘われないと行かないだろうなぁ・・・。
9時20分、224Dは終点の佐世保に到着しました。
列車で佐世保に来るのは、このとき以来ですかね。かれこれもう2年以上前かぁ・・・。

佐世保駅は、JRの駅では最西端ですね。
このあと、もっと西へ行きますが。(笑)

佐世保ではいろいろ飲食物を買い込んできました。
そして、次なる列車は・・・。
こちら。
ここ佐世保からは、松浦鉄道の列車に乗って、のんびりと揺られることにしたのでした。

松浦鉄道の乗り場へやってくると、同社の気動車に加えて、JRのホームにいる783系「みどり」のCM11編成も並んでいました。
乗車するのは、佐世保9時55分発の普通128D列車佐々行き。写真では一番左のMR-501での運転です。まさかのここで「レトロン号」に乗れるとは思いませんでした。(^^;
で、この日使用していたきっぷですが・・・。

実は、ワタシと嫁さん、中2娘の3人で、「旅名人の九州満喫きっぷ」をシェアして使っていたのでした。そう、JR九州だけじゃなく、九州内のすべての鉄道の普通・快速列車が乗り放題となる、あのきっぷです。このきっぷは3回分がセットとなっていて11000円、1人で3日間使用しても、3人で1日(同一行程)使用してもOKなんで、今回はこれで帰り着くまで乗ってしまおうと。

そして、小5末娘は、松浦鉄道の1日乗車券(こども用500円)で乗ってもらうことに。
このときにも書きましたが、この松浦鉄道の1日乗車券、2022年4月におとな用が2000円から2500円に値上がりしたときに、こども用は1000円から500円へと逆に値下がりになった経過がありましたね。
なお、末娘はJR線内では、学校の長期休みの時期に発売されている「こどもぼうけんきっぷ」を使っていました。JR九州管内の普通・快速列車が1日100円(!)で乗り放題になるので、これを使わない手はありません。(笑)
128Dは定時に佐世保を発車しました。

「レトロン号」MR-501の車内はこんな感じ。レトロ調の内装に転換クロスシートが並び、荷物棚の上にはスピーカーが載っているのが見えます。イベント対応車両でもありますので、団体列車運用時には車内でカラオケも楽しむことが可能となっています。
そんな車内で、ワタシはといえば、先ほど佐世保で買ってきたちくわを肴に、朝からビアタイムと洒落込みました。(笑)
お客さんも少なかったしですね・・・。(^^;

佐世保駅前の露店で売っていたこちらのちくわ、なかなかにしっかりした作りでしてねぇ、魚の旨みが凝縮されていて、おいしかったです。
こちらは、途中の真申駅。「まさる」と読みます。

松浦鉄道の前身はJR(国鉄)松浦線ですが、その松浦線の最後の開通区間となったのが、この真申を含む相浦~佐々の間でした。
駅の横には、その松浦線全通の記念碑が設置されています。(左上写真)

ここ真申では、329D列車佐世保行きとの行き違いがありますが、そちらはMR-401で運転されていました。
MR-400形は1両のみの製造でした。同じく1両のみの形式となったMR-500形のこちらMR-501と、少数派形式同士の行き違いということになりました。
10時37分、128Dは終点の佐々に到着しました。

我々はこの先、伊万里まで列車に乗るつもりでしたので、次の伊万里行きが来るまで30分余、ここで待ち時間ということに。
せっかく来たので、いったん駅の外に出ることにしました。
佐々駅のすぐ横には、松浦鉄道唯一の車両基地である佐々車両基地があるんですが、その車両基地の駐車場には、かつて同社で使われた気動車の廃車体が置かれています。
その前頭の行先幕、なぜか表示が「ひかり 博多」。それも、かつて0系で使われていたデザインのものが装着されていました。(左写真は立入禁止区域外より撮影)

こちらでも書きましたが、廃車体にはブルーシートがかけられていて、おそらくは雨漏りしているんだろうなと。
いつまで持ってくれるかなと・・・。
駅を出た我々、少し歩いたところにあるこちらのスーパーへ行ってみました。

「フルノストアー」佐々店、正月2日のこの日が新春初売りとなっていました。
ここでまた、飲食物の調達を・・・ほんと開いててよかった。(^^;
慌ただしく買い物を済ませて、再び佐々駅へ。

ここからは11時9分発、普通330D列車伊万里行きに乗車して、終点まで乗り通すことにしました。同社の主力であるMR-600形のMR-608がやってきました。
車内はそれほど混みあっておらず、次の清峰高校前でタイミングよくボックス席が空きましたので、我々はロングシート席からそちらへ移りました。

ここで、先ほど佐々のスーパーで買ってきたお酒を。
「宗政」特別純米。近隣の佐賀県有田町の蔵で醸されたお酒です。口当たりがよく、とても呑みやすいお酒でした。
11時46分、330Dはたびら平戸口に到着しました。
ここが、鉄道営業法に基づく鉄道事業で設置されている駅では日本最西端、ということになります。(沖縄のゆいレールはモノレールのため、軌道法に基づく事業)

2分ほどの停車でしたので、慌ただしくホームで1カット。
そのうちまた、平戸へゆっくり来たいですね。
お昼時なので、こちらも先ほど佐々で調達してきた食べ物でお昼にします。
こちらの助六寿司を嫁さんとシェアしました。娘たちはそれぞれ自分の好みのものを調達していました。
いやほんと、スーパー開いててよかったわ~。(^^;
最西端を過ぎたあと、列車は北松浦半島を回り込みながら東へと進路をとります。

左手には、松浦火力発電所が見えてきました。
12時12分、330Dは松浦に到着しました。

ご存知のように、最近は当地で水揚げされるアジを使ったアジフライが名物となっていて、ワタシも一度食べたいなと思っているんですが、なかなかゆっくり来る機会がありません。
今回もですねぇ、どうにか計画に入れ込めないかと思ったんですが、ちょっと無理でした・・・。
そんな松浦をあとに、列車はさらに東へ向かいます。

左手に海の見えるエリアに来ました。玄界灘ですね。
もうしばらく行くと、佐賀県に入ります。
ということで、佐賀県に入り、330Dは12時57分、終点の伊万里に到着しました。
ここから有田方面へ乗り継ぐルートもあるんですが、今回は松浦鉄道、ここまでとしました。
かつてはこの伊万里で、JR筑肥線と松浦鉄道の線路がつながっていたわけですが、こちらでも触れたように、現在は道路で双方の駅が分断されてしまっています。

双方の駅舎を結ぶ跨道橋を渡って、JRの駅のほうに移動してきました。
ここ伊万里からは、JR筑肥線の列車でさらに東へ移動します。

13時34分発、普通2528D列車唐津行き、キハ125-4の単行ワンマン運転でした。

徐々にお客さんが増えてくる車内で発車を待っていると、なんとそこに、末娘と同じスポーツクラブに所属している同級生の子が、お母さんとともに乗り込んできまして、お互いびっくり!
聞けば、お母さんの実家がこちらのほうなんだそうで、やはり明くる日のクラブの行事に備えて福岡へ帰ろうとしてたのだとか。ということで、末娘はその同級生の子のところへ行ってしばらく話し込んでいました。
いや~しかしびっくりでした。(^^;
列車は定刻に伊万里を出発し、気が付けば、唐津線と並走する本牟田部のあたりまで来ていました。
ご存知のように、筑肥線側の線路にはホームはありませんけどもね。
14時23分、2528Dは終点の唐津に到着しました。
左写真では一番左が、到着した2528D。向かい側には、これから伊万里へ向かう2529D列車のキハ125-5が停車中。さらにその隣にいる気動車列車は、唐津線佐賀行きの5838D列車、ということになります。

唐津では少し時間があっていったん改札外へ出て、飲み物の調達をしていました。
ここ唐津からは、14時43分発、筑肥線普通358C列車筑前前原行きに乗車することにしていました。
103系1500番台の3連で運転の列車ですが、この日は写真の復活国鉄色E12編成が充当されていました。
何度か撮ったことはありましたが、ここでまさか乗車することになるとは・・・これまたびっくりでした。(^^;
358Cは定刻に唐津を発車。

こちら、東唐津手前で左手に見えてきた、唐津城天守閣。
空気が澄んでいて、とてもくっきりとした姿でした。
しばらくは国道202号と並走しながら、海を臨む区間を走ります。
天気が良くて、玄界灘の眺めもとてもよかったですね。
途中の鹿家では、下りの357C列車西唐津行きとの行き違い。103系E13編成3連がやってきました。

全国でも数少なくなった103系の活躍線区であるここ筑肥線ですが、残存している車両もすでに40年を超える車齢となっていて、今後が気になるところではあります。
15時33分、358Cは筑前前原に到着です。

向かい側には、筑前前原始発で福岡空港へ向かう522C列車として、福岡市地下鉄1000N系18Fの6連が待っていました。
ドアが開くと、慌ただしく乗り換えです。(^^;
15時54分、522Cは姪浜に到着。
列車はここから、福岡市地下鉄空港線へ乗り入れます。

このあと、向かい側のホームには、折り返し貝塚行きとなる福岡市地下鉄の新車・4000系4126Fが現れました。事前に調べていたわけではなかったんですが、この日、休日ダイヤの51運用に入っていたようで・・・。
それを見てしまうと、やっぱり乗りたくなるのが人情・・・。(笑)
ということで、522Cを天神で降りることにして、天神からはその4126Fの貝塚行きに乗り継ぐことに。伊万里から一緒だった末娘の同級生親子とは、ここでお別れとなりました。

16時14分、その4126Fがやってきました。
さっそく車内に乗り込みました。やはり、いろいろな意味で洗練されていて、首都圏の私鉄で走っているような雰囲気を漂わせておりました。
16時23分、箱崎宮前までたどり着いたところで、4126Fを降りました。

まさか最後の最後に、この4000系に乗ることになろうとは、考えてもいませんでしたね。(^^;

あ、「こどもぼうけんきっぷ」でJR線内乗車してきた末娘は、ちゃんと箱崎宮前の改札で地下鉄運賃の精算を済ませました。(^^;
いろいろと制約があって近場となった今回の旅でしたが、こうして短い期間でも、家族と旅先で過ごすというのは、娘たちにとっても、そしてワタシたち夫婦にとっても、いい経験になっているのではないかなと思います。
自宅にいると何かしらあたふたしてしまうことが多いので、たまの機会にでもこうして違う環境に出掛けて、知識や見聞を深めるというのも、ちょっとは刺激になるんじゃないのかなと。

それにしても、千綿は本当にいいところです。今回泊まったお宿のオーナーご夫妻が、わざわざ東京から移住したくなったという気持ちも、分かるような気がしました。ぜひまた機会を作って行ってみたいもんだと思いました。

中2の娘は新年度は受験生になりますし、次の旅の予定なんてまだ分かりませんが、できたらまたこうして、家族で旅をする機会を作りたいですね。
<おわり>