(2022・11)
3年ぶりの有観客開催となる「佐賀インターナショナルバルーンフェスタ」が、11月2日から始まりました。(6日まで)
一昨年は中止、昨年は無観客開催となったバルーンフェスタでしたが、今年は有観客ということで、どこかで一度見に行きたいと思っていました。ということで、スケジュールと見合わせて、大会2日めの11月3日に行ってみることに。
やはり行くなら朝かな・・・と思ったんですが、なにぶん、7時の競技開始前に会場にたどり着こうとすると、かなり早い出発にならざるを得ないんでですねぇ。
でもって、バルーンを観終わったあとに、突発でもう1ヶ所・・・。
それではどうぞ。
朝5時過ぎ、ここは博多駅です。
実は今回、地元の箱崎から初発の電車に乗っていたんじゃ埒が明かないということで、自宅から歩いて(!)ここまでやってきました。
まぁ、歩いてでも来ようと思えば来れるっていうのは、ありがたいことだと思いますよ。
ホームに上がると、こちらの電車が。
香椎線の運用に入るため竹下から回送される、BEC819系ZG5302+5301編成計4両。
香椎線が気動車だった頃からですが、早朝のこの時間には、香椎へ向かうこうした回送が数本設定されているんですね。
さて、今回の往路で利用するのは、こちら。
このバルーンフェスタ期間中のみ運転される、5時38分発、臨時特急「かささぎ93号」江北行き。もちろん、会場最寄りの臨時駅・バルーンさがにも停車します。
実は、さらに1本前、5時4分発の「かささぎ91号」も運転されていて、そちらは783系8両で走っています。そちらに乗ることも考えましたが、やはり時間が早いんでですねぇ・・・。(^^;
5時28分、その「かささぎ93号」に充当される885系SM3編成6連が、竹下方から回送で入線してきました。

側面の表示器には、「特急 江北」とシンプルな表示。
「かささぎ 江北」というパターンはなかったんでしたっけね・・・。
乗車して、さっそくこちら。

コンビニで前日のうちに、朝飯を仕込んでおきました。
パンではありますが、朝早いので、少し腹に溜まる系のものを持ってきたんですけどもね。パンにしたのは、手早く食べられる点も重視して、ということで。
こちら、指定席の2号車・モハ885-103の車内です。
博多発車時点では若干の空席がありましたが、鳥栖までにほぼ埋まりました。ワタシの隣の席にも、二日市からお客さんが乗ってきました。
こちら、6時1分着の鳥栖駅。
自由席を求めてホーム上を右往左往する人の姿が見られました。普段、特急に乗り慣れてない人も、この列車をめざして来ていたようですねぇ。
列車は、長崎本線に入ってきました。

やっと空が明るくなってきたな~と思ったら、なんか地表付近に霧のようなものが・・・やはり冷えてるんでしょうかね。
こちらは、6時18分着の佐賀駅。
ここではさらにすごい人数が待っていました。自由席にも乗りこめなくなった人たちを、ホームにいた係員が指定席のデッキに誘導する光景も見られました。
3分遅れとなった列車は、佐賀を出て、まもなくバルーンさがへ。

885系車内のLED表示器には、「バルーンさが」の文字が表示されました。
6時25分、「かささぎ93号」はバルーンさがに到着しました。
車内に詰め込まれていたお客さんが、一気に吐き出されていきます。

やはり降車に時間がかかったようで、ワタシが改札を抜けて、嘉瀬川の土手に上がった時点でも、まだ列車は停車していました。
なので、土手から撮ってみました。
やっぱり早朝感ありますよね・・・。
さて、嘉瀬川河川敷のバルーンフェスタ会場に到着しました。

この時点で朝6時半、ですが・・・。
この本部エリアはそうでもありませんでしたが、ローンチエリアに近づくと、もうかなりのお客さんが土手に陣取っていました。
競技開始は7時ですが、それに先んじて、競技には参加しないオフィシャルのバルーンが早くも立ち上がってきました。

一方、ローンチエリアでは、競技バルーンを載せた車が続々と入ってきて、準備を開始。
この日は、このローンチエリアからの一斉離陸で競技が始まるということが、朝のブリーフィングで各チームに通達されていました。
写真のようなバーナーのチェックが、そこかしこで始まりました。
7時を過ぎると、ぼちぼちと競技バルーンが離陸を開始。

この日は風がほとんどない穏やかな空模様。
風を受けて飛ぶバルーンは、こういう天候だと様子見をすることが多く、先に上がったバルーンの飛び方を見ながら作戦を考える、ということが普通にあるんですよね。
もちろん、あまり風が強いと今度は離陸できないので、やはり穏やかな天候は重要なんですけどね。
競技バルーンがみんな上がってしまったあと、今度はファンフライトを楽しむフェスタ部門のバルーンが、ローンチエリアで準備を開始。
そちらもどんどんと立ち上がり、やがて離陸を開始しました。

フェスタ部門は、ファンサービスをかなり意識したフライトをすることが多く、観客のいる土手にかなり近いところを飛んでくれたりもします。

犬の顔をデザインした、フェスタ部門のエントリーNo.62、「PASCAL」号のバルーンも、こうして土手上にある場内放送棟をめがけて飛んでくるサービス。
土手のすぐ上を飛んで、観客に手を振りながら上昇しているバルーンも、けっこう見られました。

これだけたくさんのバルーンを間近に見られるっていうのも、バルーンフェスタの大きな魅力ですよね。
早朝からやってきた甲斐があった、っていうやつです。
フェスタ部門のバルーンが飛び去るところまで楽しみ、ローンチエリアを離れました。

本部エリアにある出店のなかに、ビールを出しているところがありましたので、立ち寄りました。
佐賀市諸富町にある「佐賀アームストロング醸造所」が手掛けた「バルーンエール」。この醸造所は、千葉県に本拠を置くプラントメーカー・コトブキテクレックスが、諸富町にある自社工場の敷地内に開設したクラフトビール工場。
そんな醸造所と、佐賀大学の学生が共同開発したのが、この「バルーンエール」。軽い呑み口ながら、ビールの苦みがしっかり感じられるペールエール。なかなかおいしかったです。
ビールを呑み終えて、バルーンさが駅に戻ってきました。

ここからなんですが、やはり上りの方が混むのかな~と踏んで、いったん江北方面へ抜けようと考えました。なので、下りホームへ。

この「バルーンさが」の駅名標も、しっかり復活していました。
ホームに上がったところで、こちらの列車が通過。
787系BM8編成9連「リレーかもめ9号」武雄温泉行きですね。
このときに乗ってた列車でした。
乗車するのは、バルーンさがを9時12分に発車する、臨時「バルーンフェスタ号」普通9831M列車江北行き。
813系RM104編成3連がやってきました。車内からは多くのお客さんが吐き出されていき、空いたところに乗り込む形に。
佐賀駅での乗降の遅れがあり、到着は3分遅れ、発車はさらに遅れて7分遅れになっていました。

この9831Mは吉野ヶ里公園始発でやってきました。
今回、佐賀を挟んで、吉野ヶ里公園と江北の間で回転する臨時列車が設定されていましたが、そういえば「吉野ヶ里公園」っていう行先表示の設定って、このあたりを走る列車にはなかった気がするんですよね・・・。そのせいか、吉野ヶ里公園行きの臨時列車は、行先を表示せず「臨時」表示で運転しているようでした。
今回のバルーンフェスタ臨では、813系や817系3000番台など、3連口の運用が目立っていますね。

列車はバルーンさがを発車し、河川敷を見ながら嘉瀬川橋梁を渡っていきます。
やはり、3年ぶりの有観客開催のバルーンフェスタ、かなり賑わってましたね。
9831Mは7分遅れのまま、9時30分に終点・江北駅3番ホームに着きました。

5番ホームの方を見ると・・・なんかいますね。(笑)
ちょっと気になったんですが、その場はいったん改札を出て・・・。
こちら。
ご存知、2004年にNHK-BSの「最長片道きっぷ」の旅の企画で、俳優・関口知宏氏が北海道・稚内駅からここ江北(肥前山口)駅にたどり着いたのを記念して建てられた記念碑ですね。
駅名は江北に変わり、なおかつ、西九州新幹線部分開業で最長片道きっぷの終着駅が新大村に変わりましたが、この記念碑はそのままということになったようです。
で、後続の特急の遅れなどもあり、先ほど気になったこちらの車両がまだ停まっていましたんで、急いできっぷを買って乗車することにしました。
EXILE・TAKAHIROデザイン「ChooChoo西九州TRAIN」となっている、キハ47-8076+9041、ここ江北から普通6933D列車として早岐へ向かいます。

先日、このときに見かけていましたが、まさかここで乗ることになるとは・・・。(^^;

車内は、佐世保車両センターに所属する他のキハ47と大きく変わる点はないんですが、車内の広告は、このように「ChooChoo西九州TRAIN」の製作の様子を紹介するものになっていました。
列車は江北9時31分発でしたが、5分ほど遅れて発車。

こちらは次の大町駅。
先ほど、バルーンさが駅で見かけた787系BM8編成が停まっていました。武雄温泉到着後に回送で折り返して来たようです。
大町駅のホームは短いため、8両編成はホームに入りきらない状態で停車していました。
さらに進んで、こちらは三間坂駅。
何か行き違いの列車があるようだったので見ていると、やってきたのは「ふたつ星4047」!
武雄温泉への送り込みでやってきたようでした。実物は初めて見ましたが、やっぱりいずれは乗りたいなぁ・・・。
佐世保線の江北~早岐間を気動車で乗り通すのは、今回が初めてでした。
長崎本線の肥前浜から先が非電化になり、その区間への車両の入出庫を兼ねた運用ということにもなるんですが、これまで電車でしか乗ったことがなかった区間ですんで、なんか新鮮でしたね。

6933Dは3分遅れの10時28分、終点・早岐に到着しました。
「ChooChoo西九州TRAIN」の2両はやはり佐世保車両センター入庫のようで、ドアを閉めた後、入換されていました。
さてここからは、さらに佐世保方面へ向かうことにしました。

早岐10時53分発、普通226D列車佐世保行き、YC1-1217+217の2両で運転です。長崎始発・長与まわりの旧線経由でここまで4両で来て、ここ早岐で、43分もの停車時間中に後ろの2両を切り離していました。
停車している間に、後続の快速3226D列車が早岐止まり4両でやってきて、そちらからもこの226Dへお客さんが乗り移ってきました。車内は瞬く間に立客が・・・。
YC1系はただでさえ、座席が少ないと言われてますのでねぇ・・・。
226Dは定刻の11時6分、佐世保に到着しました。

天気いいですねぇ。

ここ佐世保駅は、JRでは日本最西端の駅ということになります。
先日、鉄軌道での日本最西端の駅であるたびら平戸口へ行っていましたけどもね。

朝が早くてもうお腹がペコペコでした。
もちろん、佐世保での目的は、ランチ!
いろいろ調べて向かったのは・・・。
こちら。
駅からほど近いビルの1階にある、「リベラ」。
佐世保バーガーやレモンステーキなど、佐世保グルメを手軽に味わえるお店として知られています。佐世保バーガーはテイクアウトのお客さんもけっこういるようで。
で、ワタシが注文したのはランチメニューのなかから、長崎和牛を使ったこちらのレモンステーキでした。
甘めのステーキソースがかかった、薄切り肉のステーキに、レモン果汁がかかっています。右上にちらっと見えますが「追いレモン」をするためのレモン絞り器も出されていました。
追いレモンをすると、さっぱり感がさらに増幅! レモンステーキって初めて食べたんですが、おいしかったですよ。
レモンステーキを食べ終わって、佐世保駅に戻ってきました。

駅前にはテントが立ち並んでいて、何やらイベントをやっているみたいですが・・・。

実は、駅に併設されている商業施設「えきマチ1丁目佐世保」の20周年ということで、感謝祭イベントをやってたようで。
駅前の一角には、佐世保駅に乗り入れている松浦鉄道もテントを出していて、子供向けに「ミニMR-600形」の運転をやっていました。ちゃんと前面がMR-600形になってますね。
駅構内の土産物屋さんやスーパーを物色し、長崎ゆかりのものをいろいろ買ってきました。
駅下には地元スーパーの「エレナ」が入っていまして、そこにいろいろ地元の名物も置いてありました。ある意味、土産物屋よりもお得なのかなと。

帰りの列車に乗るため、改札を抜けてホームへ上がってきました。
こちら、783系CM5編成4連が停車していますが、こちらは運用を外れて疎開留置となっている車両。手歯止めが噛ませてありました。
783系も続々と運用落ちしていますね。
松浦鉄道ホームには、MR-600形のMR-619が停車中。
広告車両になってますね。このときにも出てきましたが、松浦鉄道ではこうした特別塗装車がけっこう走っています。
帰りの列車はこちら。
佐世保12時39分発、783系CM13編成4連で運転される「みどり30号」博多行き。博多からの「みどり19号」の折り返しで運用されます。
駅到着後は車内清掃が手早く行われていました。
定刻に佐世保を発車した「みどり30号」、早岐で「ハウステンボス30号」との併結作業が行われます。
佐世保車両センター構内には、先ほど乗車した「ChooChoo西九州TRAIN」の車両が休んでいるのが見えました。
早岐からスイッチバックする形で有田・江北方面へ向かいます。
写真はワタシが乗車した6号車・サハ783-204のB室車内。お客さんはそこまで多くなかったようです。

実はですねぇ・・・。
今回の往路で博多→バルーンさが間で乗った「かささぎ93号」の料金が2690円、復路の「みどり30号」佐世保→博多間が2350円(どちらも運賃・指定席特急料金の合計)だったんですよね。
復路は「九州ネットきっぷ」として購入し割引が適用されているからなんですが、なんかすごいですよね。
13時28分、「ハウステンボス・みどり30号」は武雄温泉に到着。

向こう側に見える新在乗り継ぎホームには、885系SM10編成が停車中。土休日運転の「リレーかもめ83号」で博多から到着した編成ですね。このときにみかけていましたっけ。
13時39分、列車は江北駅2番ホームに到着。
向かい側の3番ホームには、バルーンフェスタ臨で運用中の813系6連が停車していました。
かつては415系がけっこう運用されてましたけどもね・・・鋼製車も全車引退となり、さすがに臨時運用を担うまでの体制ではなくなってしまいましたね。
江北を出て、バルーンフェスタ会場の嘉瀬川河川敷のあたりにさしかかりました。
相変わらず、多くのお客さんで賑わっているようでした。しかしながら、この日午後の競技飛行は風の影響でキャンセルとなってしまい、せっかく来たお客さんたちはつらかっただろうなぁと・・・。
13時52分、3分ほど遅れて「ハウステンボス・みどり30号」は佐賀に到着。

バルーンフェスタ帰りの人たちも若干いるようでしたが、ワタシの乗っていた車両には、そこまで人が乗ってくることはありませんでした。
まもなく鳥栖、というところ。

熊本から到着して、折り返しまでの間を引上線で過ごす、「SL人吉」58654号機の姿が見えました。
ご存知のように、同機は2023年度末で運行終了となることが発表されています。ボイラーも台枠も大手術で取り替えられてはいるものの、今年で製造から100年になった同機。引退へのカウントダウンは既に始まっています。
二日市に停車し、まもなく博多、というところまできました。

こちらの博多入線と入れ違いに発車していくのは、「ハウステンボス・みどり35号」。「みどり35号」は定期列車ですが、「ハウステンボス35号」は季節運転扱いになっています。
14時35分、どうにか遅れを取り戻した「ハウステンボス・みどり30号」は、定刻に博多駅3番ホームに到着しました。

JR発足の翌年・1988年に登場している783系、ずいぶん離脱車が増えてきていますからね。果たしていつまで元気な姿を見られるでしょうか。
博多からは14時42分発、普通2164M列車海老津行きに乗車して、箱崎まで。
さすがに帰りは、博多から歩いて帰ることはしませんでした。(^^;
駅で降りたあとは、おとなしく晩飯の買い出しをして帰りました。
調べてみたら、ワタシが早朝からバルーンフェスタに出掛けたのは、どうやら7年ぶりだったようで。前回は、いま小6になっている娘がまだ保育園児だった頃に2人で出掛けたもんで、クルマで博多駅まで行って、列車に乗ったんでした。
今回はワタシの単独行になったんで、博多まで歩いてアクセスするという業を使えたんですが・・・タクシーは値が張るし、クルマで博多駅まで行くと駐車場代がけっこうかかるしで、そういうお金が出るくらいならもっと他のことで使いたいな、と思ったのでこうしたんですけどね。ビールも呑んでこれたし、今回はこれでよかったなと思います。また機会があればやるかも・・・。

で、バルーンフェスタのあとに思いがけず佐世保まで行くことになったんですが、レモンステーキはおいしかったし、往復の道中も鉄道関係でいろいろ見ることができたしで、結果オーライという感じでした。

それにしても、やはりこのところ、西九州方面へ行くことが多いですよね。実際、この秋はまだ行く機会がありそうなもんでですねぇ。どんなことになるのか、ワタシも楽しみにしています。
<おわり>