(2022・10)
今回は、JR九州小倉総合車両センター「小倉工場まつり」をコースに含む、ウォーキング参加の道中記になります。
今回、JR九州ウォーキング参加者限定という形で、3年ぶりに「小倉工場まつり」が開催となりました。もちろん、コロナウイルス禍のもとでこうしたイベントは自粛が続いていましたんで、この開催を待っていた方も多かったことでしょう。
ワタシは今回、JR九州ウォーキングの開催がこの日ここしかない、ということが、このコース参加の決め手になったわけなんですが、まぁワタシ自身も「工場まつり」は4年ぶりになるし、久々に見ておこうかな、ということで。
で、今回のコースには、「工場まつり」に加え、西鉄バス北九州青葉車庫での「バスまつり」も含まれていました。そちらにはあの夜行高速バス「はかた号」の車両が来るっていうんで、そちらも一度見ておきたいと思いましてね。
今回も、小6娘を連れての参加となりました。

なお、ウォーキング部分についてはこちらも参照ください。
10月16日。まずは朝の箱崎駅から。
8時7分発、普通132M列車門司港行き。車両は811系PM2108+PM106編成計8両でした。
今回はPM2108編成のほうに乗車です。
途中の古賀では、あとからやってきた快速4220M列車門司港行きを先に行かせます。
4220Mは、817系3000番台9両という組成でやってきました。最近、こういう817系のみで9両、という組成を見る機会が増えたような。

向こうに乗れば早く目的地に着きますが、今回はあえてそのまま132Mに乗り続けることにしました。
福間では、あとからきた「ソニック7号」大分行きの通過を待ちます。

その間に下り側の4番ホームには「ソニック6号」博多行きが停車。885系SM11編成がやってきました。
いまだに、「ソニック」が福間に停まるっていうのは見慣れない感じがしますねぇ。
やがて、列車は遠賀川を渡ります。
こちら方面へ列車で来るのっていつ以来かな・・・と思ったら、もう3ヶ月以上も前のこのときだったんですね。
こちらは黒崎駅。

EH500-46が牽引する臨貨8090列車が停まっているのが見えました。日鉄チキによる、新幹線用のレール輸送ですね。ここ黒崎から、東の方へ出荷されているんです。
9時34分、132Mは西小倉に到着しました。
同じ目的の人たちが、大挙して降りていきます。
この日のウォーキングは9時半から受付スタートという案内だったんですが、あまりに待機列が長くなったため、時間を繰り上げて受付を始めたようでした。
ワタシたちが到着した頃にも、駅から跨線橋を渡り、国道199号のほうまで待機列が延びていました。
とりあえず列の最後尾に並び、スタートを待ちました。

結局スタートできたのは、9時50分過ぎ。この日、JR九州ウォーキングの開催がここ1ヶ所だったのに加え、目玉のイベントがイベントなんで、この混雑に・・・なんか分散する手はなかったんでしょうかね。
とにかくスタートを切り、まずは大門バス停を通過。

かつてここは、西鉄北九州線の路面電車の分岐ポイントになっていました。砂津方面から来た線路が、到津を経由する八幡・中央町方面と、日明を経由する戸畑方面とに分かれ、戸畑方面の線路はここから坂を駆けあがって、日明のほうへ向かっていたんですね。
その、かつての戸畑方面への線路跡に沿って歩いていくと、やがて、西鉄バス北九州青葉車庫が見えてきました。
ここには以前、青葉営業所が置かれていましたが、今年春に砂津の小倉営業所に統合され、路線バスの配置はなくなりました。現在この場所には、西鉄観光バス北九州支社・北九西鉄タクシー小倉営業所が置かれています。
今回、ウォーキングに合わせて、ここで「バスまつり」が開催されるということで、立ち寄ることにしたんですが、なかなかに待機列が長くてですねぇ・・・ここで結局、1時間以上の待ち。
その間、停まっているバスや、出入りするバスを眺めていました。
上の写真でも少し写っている、小さなバスが気になりました。
車番8652、日野自動車製2022年式の小型バス・ポンチョ。調べてみたところ、北九西鉄タクシーが、西鉄バス北九州から運行委託された七条フィーダー線(八幡東ニュータウン~七条エリア)運行用に導入した車両とのこと。
最近の西鉄グループでは、乗客の少ない路線の維持を図るため、こうした小型バスの導入を進めているようです。
そしてこちら。
北九州空港発着のスターフライヤーの深夜早朝便に接続する、福岡(天神・博多駅)~北九州空港間の「福北リムジンバス」に使用されている、マイクロバスタイプの車両、車番504。こちらも北九西鉄タクシーの運行となっているものです。
コロナウイルス禍以前は、高速バスタイプの車両が使用されていたようですが・・・現状はこうした車両で間に合ってしまってるんでしょうかねぇ・・・。
さらにこちら。
北九西鉄タクシーが受託している、戸畑総合病院の無料送迎バス用の車両、車号501。土曜・日祝は運休のため、この日は青葉車庫で休んでいました。

通常の路線バスじゃなくて、なんかこういう、マイクロバス系とかある意味特殊な車両に目が行っちゃうんですよね~。(笑)
1時間並んで待った先にはこちら。
「キングオブ深夜バス」とも言われる、福岡・北九州~東京(新宿)を結ぶ夜行高速バス「はかた号」の車両、ふそうエアロクイーン・0003が、展示のためこの青葉車庫にやってきていました。
この車内見学がけっこう時間かかってたんですね。
さて、車内に入ってみましょう。

車内前方には、個室タイプのプレミアムシートが4席。やはりこうした個室タイプは人気がありますよね。スマホ用電源なども装備されていて、バス車内としては上級の居住性を備えています。

車体後方は、3列独立席のビジネスシート。こちらもなかなか座り心地はよかったです。

東京と九州を結ぶ鉄道の寝台特急がなくなって、すでに13年余。寝ている間に移動できるこうした夜行バスの需要は、やはり根強くあるようです。繁忙期には続行便も出る賑わいでしたが、この間はコロナウイルス禍で、なかなか厳しい状況が続いています。
機会があれば、一度こういう夜行高速バスを利用してみたいと思いますけどもね・・・。
どうにか「はかた号」の見学が終ったんで、いそいそと青葉車庫を後にし、小倉総合車両センターへ向けて歩き始めました。
かなり待ち時間が長かったんで、少しでも取り返そうと、速足で歩を進めます。

こちらは、菜園場交差点。
この先、小総車の敷地を回り込む形で歩いて行きます。
回り込んで、こちら。
小総車の正門にたどり着きました。

ワタシ自身は先に書いたように、4年ぶりに小総車に入ることになりました。前回来た時も、南小倉駅からウォーキングで歩いてきたんでしたっけね。
正門から入ると、やはりこちらが目に入ります。

485系Do-32編成の1号車だったクハ481-256と、SL・C12-222が置かれています。Do-32も、営業列車としてこの「小倉工場まつり」に直接乗り入れた引退劇から、もう7年になるんですね・・・。
こちらも、昔から置かれている車両たち。
カットモデルとなっている、SL・D51-542。その後ろには、旧型客車・オハ61-1030が置かれています。
オハ61-1030は、2001年の「工場まつり」に来た時には赤い塗色で置かれていたのを写真に撮っていましたが、あれって、「RED EXPRESS」の祖になった「赤いかもめ」の塗装試験の際に塗られたものだったのかな・・・。
こちらは、熊本車両センターに所属するキハ40-8126。
この日は、車掌体験用として登場していました。ワタシが訪ねた時点では、車掌体験の受付はすでに終了していましたが。
そして、こちら。
先日、小総車に入場していた「指宿のたまて箱」用・キハ47-9079が、車内公開を行っていました。
ワタシ自身は過去にも車内を見ていますので、ここはスルー。いずれ、鹿児島へ行って乗らないといかんですね。
さらに、こちらも展示車両。
885系SM3編成、そしてYC1-202が置かれていました。SM3編成の1号車・クロハ884-3では、運転台の公開も行われていました。
SM3編成といえば、9月22日の「かもめ45号」に充当されて、長崎へ乗り入れる最後の電車特急になった車両、でもありますね。
車体吊り上げの実演には、今回はクハ816-1602が使用されていました。
直方車両センターの817系も、すべてロングシート化されてしまったようですね・・・。
こちら。

811系の電動車用台車であるDT50QA型が置かれていました。
この台車、台車枠の上に「クモハ810-3」とチョーク書きされていましたので、同車のものと思われますが。
調べてみたら、PM3編成は9月27日に小総車に入場しているんですが、今回の入場でリニューアル施行となるんでしょうかね・・・。
足早に小総車の見学を終え、再びコースを歩き始めました。

こちらは、勝山公園のあたり。
この時点では本当にいい天気で、日射しもあり、けっこう気温も上がっていたようです。歩くには心地いい陽気でした。
そのままコースを進み、西小倉駅のゴールにたどり着きました。
スタートしてからは2時間20分ほどでしたね。
青葉車庫で1時間くらい待ったのを除けば、スムーズに歩くことができたと思います。
ここからですが、ある目的があって、門司方面へ向かうことにしました。

西小倉12時15分発、普通630H列車門司港行き。直方始発でやってきたのは、821系UT10編成3連。
821系は、9月23日ダイヤ改正で3連10本のすべてが、南福岡車両区から熊本車両センターへ転属となりました。熊本地区のローカル運用に加え、「福北ゆたか線」の運用にも就くようになりました。
こちら、UT10編成の車内LCD表示器。
以前このときに見たUT4編成では、表示器の下の方が紙張りで隠されてしまっていましたが、こちらはそれもなく。
プログラムの対応ができたのかな。
12時23分、630Hは門司に到着。

同列車の発車を見送ったあと、ちょっと見るものがありまして・・・。
それがこちら。

関門トンネルの門司側出入り口の横には、9月23日ダイヤ改正で運用を離脱した415系鋼製車が、4連4本、疎開留置されていました。
この写真で写っているのは、Fo-117編成。この編成は、車内がセミクロスシートのままとされていた編成で、それ故にファンにも人気の車両となっていました。
場所を5・6番ホームから1・2番ホームに変えて・・・。

出入り口の下り線側に置かれているのは、Fo-122編成ですね。

Fo-117の上り方にはFo-118編成、Fo-122の上り方にはFo-520編成がそれぞれ置かれています。そちらの様子もこのあと見にいくことにしたんですが・・・。
時間も時間なんで、お昼にしますか。

ということでやってきたのは、西鉄バス東通六丁目バス停の近くにある、「さん・はっと」。
けっこう昔からあるお店なんですが、これまで一度も訪ねたことがなかったんですよね。ちょっと前から気になっていまして、一度入ってみることにしました。

休みでクルマの運転もありませんので、まずはビールを。(笑)
昼間から呑めるのは、休日のちょっとした贅沢、ですよね。
で、注文したのが、こちらのポークジンジャー(650円・税抜)。まぁ平たく言えば豚の生姜焼き、ですね。
運ばれてきたときに、生姜の香りがプーンと漂ってきて食欲をそそられたのと、上に載せてあるバターが溶けて、これがマイルドな風味をもたらして、今まで食べたことのない味になっていたのとで、かなりいい感じだなぁと思いました。実際美味しかったですし。ビールにもよく合いました。

他のメニューもなかなか面白そうなんで、いずれまた訪ねてみたいと思います。
「さん・はっと」を出て、すぐ近いところにある、北栄町通り踏切へ来てみました。ここは、それこそ関門トンネルの入口の真上にあるんですけどもね。
ここからは、先ほど駅ホームから眺めたのとは反対側から、415系の疎開留置車の様子を見ることができます。左がFo-520編成、右側にはFo-118編成が停まっています。写真は、踏切遮断機が上がっている間に撮影したものです。

1年半前、ここに疎開留置でやってきた3編成(Fo-107・109・125)は、いずれも小総車に送られてしまったわけですが、新たにここにきた4編成も、いずれは・・・。
続いては、門司港方面へ向かうべく、バスで移動します。
東通六丁目バス停から、13時25分発の行先番号95番田野浦行きに乗車します。2分ほど遅れてやってきたのは、門司営業所所属の車番5960のバスでした。
途中、バスからは関門海峡の眺めが見えてきます。
自分でクルマを運転していると横を見るということがないんですが、バスだとこうして景色を楽しむこともできますね。
門司区役所前でバスを降りました。

こちら、門司区役所の建物。
1930(昭和5)年に旧・門司市の市役所として落成し、五市合併による北九州市発足後は、門司区役所として使用されている建物です。
かつての九大箱崎キャンパスの建物を多く手がけた建築家・倉田謙(1881-1940)が設計したもので、彼が設計し現在も箱崎キャンパス跡地に残る旧・工学部本館と、建築物としてかなり似た特徴を持っています。
その門司区役所から、住宅街を抜け、跨線橋を渡ってたどり着いたところに、こちら。

電留線に置かれているのは、415系のFo-119編成(左)と、Fk-513編成。Fo-119の下り方にはFo-112編成が置かれており、ここには計3本の415系鋼製車が疎開留置されています。Fk-513編成は改正日の9月23日に、鹿児島車両センターからここまで上ってきていました。

ここには1年半前に783系のCM4・CM34編成の2本が疎開留置でやってきましたが、そちらも順次、小総車に送られていました。
415系鋼製車の様子を見て、門司港駅まで歩いてやってきました。
噴水のまわりで子供たちが遊んでいる姿が見えますね。

駅前の一角では、門司港名物・バナナの叩き売りの実演が行われていたんですが、そこでなんと、門司港駅長の緒方さんが、叩き売りをやっていたんですね。
緒方駅長といえばこのときにも触れているとおり、前任の佐伯駅長時代には地元の太鼓チームに所属していたということで、今回は門司港で叩き売り連合会の方といっしょに・・・本当に熱心だなぁと思います。
日曜日、この時間の門司港駅といえばこちら。

日曜日コース・青の路の運行で大分から上ってきた、787系BM363編成「36ぷらす3」が、ちょうど到着するところに出くわしました。
ワタシ自身もこのときに乗車したコースですが・・・いずれまた、この列車には乗ってみたいと思っているところで。
ワタシたちは、こちらの列車で帰路に就くことにします。

門司港14時24分発、区間快速(福間→二日市間快速)3233M列車二日市行き。当初5番ホームには、ワタシたちが朝に132Mで乗車した811系PM2108編成4連が停まっていましたが、そこへPM102編成4連が入線し、連結作業が行われました。計8両で下るようです。
3233Mは定刻に門司港を発車。

415系鋼製車、先ほどのカットでは見えない位置にいたFo-112編成(左)の姿を、列車内から確認できました。
やはりこの場所で、小総車入場の順番を待つことになるんでしょう・・・なんとも切ない話です。
門司では、門司機関区を出区し幡生操車場へ向かう、単762列車のEH500-69+67の重連の姿を見かけました。
かつて関門間では、牽引機送り込みでEF81の四重連単機の姿を見かけることがありましたが、現在はEH500になりましたのでね・・・重連はやはり「おっ!」と思いますが、かつての四重単のようなワクワクまではないかなぁ・・・。
門司を発車して、門司機関区構内。

EF510-301の姿が見えていました。
順調に試験メニューをこなしてきているようで、やがて量産機の登場、ということになっていくと思われます。この形の機関車が九州の貨物運転区間を席巻する日も、そう遠くないのでしょう。
小倉では、8分の停車時間の間に、大分から上ってきた「ソニック32号」を先に行かせます。
885系SM10編成6連でやってきましたが・・・この編成は9月から、長崎県北部地域のPRラッピングを纏っています。西九州新幹線の部分開業があり、それと接続する佐世保線の活性化と、その先にある佐世保市を含む長崎県北部の観光誘致を目的としたものです。
このSM10編成は、過去にも「Kis-My-Ft2」、「鬼滅の刃」とか「呪術廻戦」など、さまざまなラッピングをされた編成ですね。
3233Mは福間まで各駅停車ですので、ゆっくりと各駅に停まりながら下っていきます。
こちらは赤間を出たところ。沿線の水田では稲の刈り入れが進んでいます。これから冬場に向けては、稲の刈り入れが終わると麦の作付けが行われるところが多いようです。
3233Mは15時42分に福間に到着。
3233Mが快速運転になるので、ここからは各駅に停まる普通列車に乗り換えます。

2番ホームから15時49分発、2163M列車二日市行き。813系6両での運転、前3両は813系のトップナンバー・RM1編成でした。
先ほどの3233Mに、門司港から4人ほどの運転士さんが添乗で乗り込んでいまして、その運転士さんたちが今度は、福間から2163Mのほうに乗り移ってきました。
どうやら「線見」といって、これからこの鹿児島線の区間を新しく運転することになる運転士さんたちに、指導役がついて実際に線路の様子を見学させているようでした。
時々こうした光景を見かけるんですが・・・線形や速度制限、信号の位置など、かなりいろいろなことを覚えなければならないので、運転士さんって大変だなと思いますね。
午前中からいい天気だったんですが、帰り着く前になって、かなり雲が出てきていました。
まぁ、週間予報ではずっと雨マークだったもんですから、日中持ってくれただけでも、かなりありがたかったなと。
16時13分、2163Mは定刻に箱崎に到着。
ワタシたちはここで下車です。
晩飯の買い物を少しして帰りましょう。
そんなことで、この日は鉄道やバスのイベントを巡るウォーキングでした。
秋はやはり、こうしたイベントが多いので、ウォーキングがてら巡ることができるのはありがたかったんですが、やはり開催がここしかないとなると、集中しちゃいますね。コロナウイルス対策の観点からも、分散を考えてもいいんじゃないかという気がしました。
待ち長い時間もありましたが、総じて楽しく過ごすことができたと思います。

さて、まだまだJR九州ウォーキングは秋編続きます。頑張って歩かないと・・・。
<おわり>