(2022・9)
9月23日に部分開業した、西九州新幹線武雄温泉~長崎間。
開業当日の乗車は見送って、こちらの乗り鉄をしていたわけですが、やはりJR旅客営業路線の全線完乗のタイトルを維持するには、早々に乗らねばならぬ、ということで、計画を温めていました。
どうせ乗るなら、新幹線で往復するのではなく、片道は在来線経由にしたいと思っていました。新幹線の「並行在来線」として特急街道の地位をはく奪され、しかもかなりの区間が電化廃止になってしまった、江北(肥前山口)以西の区間に、一度乗っておく必要があるなと。

ダイヤ改正から2日経った9月25日、計画を実行に移しました。今回も小6娘との2人旅です。
まずは朝。
箱崎7時38分発、普通2127M列車久留米行きに乗車します。
813系9両編成での運転、前3両はRM5編成でやってきました。
博多に到着して、長崎線の特急が発着する3・4番ホームへやってきました。

まずは、1本前の特急を様子見。
博多7時55分発、門司港始発で肥前鹿島へ向かう「かささぎ101号」、787系BM2編成6連がやってきました。

特急「かささぎ」は、博多方面と、西九州新幹線部分開業で特急「かもめ」がなくなった肥前鹿島までの区間を主に結ぶ列車として、この23日のダイヤ改正から運転を開始しました。愛称になっている「かささぎ」は、佐賀県の県鳥なんだそうで・・・。
ここでも書きましたが、下り9本、上り8本が設定されている「かささぎ」のうち、肥前鹿島まで乗り入れる列車は7往復となっています。この「101号」がそうですが門司港発肥前鹿島行き、あとは小倉発佐賀行き、佐賀発吉塚行き(博多→吉塚間普通)、といった設定もあります。車両は787系、885系、783系が使用されることになっています。

この日はそこそこお客さんいるようでしたが、今後に関してはどうなるか、まだまだ不透明ですね・・・。
続いて、ワタシたちの乗る列車がやってきました。
博多8時10分発、こちらも門司港始発でやってきた「リレーかもめ9号」武雄温泉行き、787系BM8編成8連でやってきました。
「リレーかもめ」は、武雄温泉から先の新幹線区間と、博多方面との連絡をするためのリレー特急。車両は、787系、885系が使用されます。
これとは別に、佐世保線特急「みどり」の一部列車が、武雄温泉で新幹線と接続する「リレーかもめ」を兼ねる形態「みどり(リレーかもめ)」がありまして、これは今までにはないパターンですかね。

その「リレーかもめ」のなかでも、主力を担うことになるのが、787系の8連ということになります。
従来、南福岡車両区の787系では7連と6連の組成があり、7連は主に特急「かもめ」に、6連は主に日豊本線系統などに使用されていました。
今回、「リレーかもめ」などの運用に8連が投入されることになり、従来の7連を組み替え、一部の編成から3号車のサハ787形100番台を捻出して、それを別の7連に組み込み8連化するという措置がとられました。
このBM8編成の6号車には、サハ787-110が組み込まれました。もともとはBM5編成に連結されていた車両ですね。

BM8編成は、行先幕もLEDタイプのものに更新されていました。
行先表示は「長崎」、さらに、号車表示の横に「武雄温泉で新幹線に接続」の文字が入りました。
かつて、九州新幹線新八代~鹿児島中央間部分開業で、やはりリレー特急方式がとられた際、「リレーつばめ」新八代行きの行先表示が「鹿児島中央」で統一されていたことを思い出しますね。
3分ほど停車の後、「リレーかもめ9号」は博多を定時で発車しました。
以前から続く、長崎線系統の特急の発車の様子、ここではあまり変わることはありません。ポイントをいくつか渡り、下り本線へと進んでいきます。
鳥栖を出ると、列車は鹿児島本線から分かれて長崎本線へ進みます。

ここも何度となく通りましたが・・・ついこの9月4日、つまり3週間前に、特急「かもめ」で長崎まで乗車していましたんで、このままこの列車で長崎まで行けちゃうんじゃないの?とかって思ってしまうワタシでありました・・・。
8時56分、「リレーかもめ9号」は佐賀に到着しました。
向かい側には、唐津線の5826D列車で西唐津から到着した気動車2両が停車中。写真のキハ47-9126は、まだ「ロマ佐賀列車」のラッピングをされていない車両でしたが、まぁじきにラッピングされるんでしょう。
列車はさらに進み、嘉瀬川河川敷のあたりへ。
前の旅行記にも書いてましたが、今年は3年ぶりに有観客開催となる佐賀バルーンフェスタの会場となる場所。だいぶきれいに整えられてきていますね。
そう、この「リレーかもめ9号」は、江北(肥前山口)を通過する列車でしたね・・・。
スピードを緩めながら駅を通過し、そのまま、長崎本線と佐世保線の分岐へ進みます。
左手に分かれていく長崎本線。3日前までは向こうが長崎へのメインルートだったんですが、今やすっかり立場が逆転してしまいました。
9時16分、「リレーかもめ9号」は終点・武雄温泉駅10番ホームに到着しました。
この在来線10番ホーム、そして新幹線11番ホームが、同一平面で対面接続を実現する舞台となっています。以前、このときに整備途中のこのホームを見学させてもらってましたね。
そして、11番ホームには、こちら。
新幹線「かもめ9号」長崎行き、最新鋭のN700S、Y2編成6連が、ワタシたちを待っていました。
乗り継ぎ時間はわずかに3分しかありません、とっとと乗りましょう。(笑)
こちらが、Y2編成で今回ワタシたちが乗車した2号車・727-8002の車内になります。
九州新幹線800系のように4列、そして木製のシートですね。車両は最新のN700Sですので、居住性もよく快適な車内、そしてこのシート・・・わずかな時間しか乗車しないのが本当にもったいない感じがします。
9時19分、「かもめ9号」は定刻に武雄温泉を発車しました。

この日はとてもいい天気でした。
発車して晴天のもとへ滑り出し、数ヶ月前に歩いた武雄の街並みを眺めながら、列車は徐々にスピードを上げていきます。
ただまぁ、景色を見られる区間は、そんなに長くはありませんで。
今回開業した区間の約6割がトンネルになっていますので、そりゃ仕方ないわな、というところですかね。
武雄温泉からわずか6分。
9時25分に、「かもめ9号」は嬉野温泉に到着しました。

嬉野市にはこれまで、鉄道の駅がありませんでした。
JR九州バスは乗り入れていたんですけどもね。

ワタシ自身も、嬉野はクルマで通過したことしかなかったんですけどもね。
新幹線開業の喧騒が落ち着いたら、ゆっくり温泉に浸かりに来たいと思いますけどもね。
こちら、727-8002の下り方デッキです。
もちろん、まだまだ新車なんで、きれいなことは言うまでもありません。

で、このデッキのドア窓から・・・。
・・・こちらの景色を。
大村湾の景色が眺められるポイント。もちろん、そんなに長い区間ではありませんが、こうして見えるところもあるんですよね。

そういえば、九州新幹線の部分開業の際も、少し海が見えるポイントがあるってんで、頑張って窓に張り付いてたもんでしたねぇ。
9時34分、「かもめ9号」は新大村に着きました。

この新大村駅は、大村線との接続駅として今回新設された駅で、大村線の側にもこれまで駅はなかった場所です。
大村駅に新幹線を乗り入れさせるよりも、こちらのほうがやりやすかったのだろうなというのは、容易に想像できますが・・・。
「かもめ9号」は諫早に停車し、あとは終点・長崎をめざすのみ。

諫早を出てしばらく、左手にはJ2リーグのV・ファーレン長崎が本拠地にしているトランスコスモススタジアム長崎が見えてきました。
これまで、地上を走る長崎本線からだと見えなかったんですが、新幹線の高架からだと見えるんですね・・・。
最後の最後に、今回の開業区間では最長の7460mに及ぶ新長崎トンネルが控えていました。
トンネル通過中に、「まもなく 長崎」の表示が出ました。

速度を落としながらトンネルを抜け、長崎の市街地に出てきました。
トンネルを抜けるといきなり市街地、というのもなかなかすごいですよね・・・。
9時50分、「かもめ9号」は定刻に終点・長崎に到着しました。
この長崎到着をもって、ワタシ自身のJR旅客営業路線全線完乗のタイトルは、無事に回復となりました。

やっぱり新幹線、武雄温泉からの乗車はあっという間に終わってしまいました。
N700Sの新しい車両は、もちろん快適でした。この快適な車両に、こんな30分前後の乗車しかできないのは、やはりもったいないなと思います。

西九州新幹線では、九州新幹線と接続する新鳥栖から武雄温泉までの区間が未着工となっており、現状は着工の見通しが立っていない状況です。
FGTの実用化が頓挫しており、代わってフル規格での整備方針が打ち出されましたが、スキームの見直し、「並行在来線」とされる区間の利便性の維持が図られない限りは、見通しは厳しいと言わざるを得ないでしょうね。
ところで、長崎駅の新幹線ホームですが、なかなか開放的な空間になっているなと感じます。

ホームの終端側に行ってみると、そこからは長崎港を望むことができます。
終端部には、「日本最西端の新幹線駅」のプレートが掲げられています。
これ以上西に新幹線駅の計画がないということで、このプレートの登場になったんでしょうけどもね。
改札を抜けて、駅の東口へ出てきました。
駅前では開業記念のイベントが開催されていました。
まだ新鳥栖まではつながっていないとはいえ、地元としては待ちに待った新幹線の開業でしょうから、こういうことになりますよねぇ。
駅を出ると、まだ10時半にもならない時間。
時刻はまだ早い時間ではありましたが、あとの行程がありますんで、昼飯の物色を始めました。
しかしながら、さすがに早すぎたんでですねぇ・・・結局、「アミュプラザ長崎」のレストラン街が営業を開始する11時まで、待つことになっちゃいました。

で、そのアミュプラザにあるこちらのお店の前で、待つことにしました。
「ブルズキッチン」アミュプラザ長崎店。「ブルズキッチン」は、長崎県内を中心に各種ファミレスを展開している「牛右衛門」が運営しています。

11時の開店とともに入店。
娘はビーフシチューハンバーグのコーンスープセット(1180円・税抜)、ワタシは写真の長崎トルコライス(1080円・税抜)にしました。このトルコライス、揚げたてサクサクのとんかつはフランス産三元豚、パスタには長崎産生パスタを使っているとのこと。ステンレスのプレートも、いかにも洋食レストランぽくていいですよねぇ。
「おとなのお子様ランチ」とも称されるトルコライスですが、お店によってもいろいろバリエーションがあって、行く店行く店でどんなものが出るのか、楽しみでもありますね。
もちろん、おいしくいただいてきました。
お昼を食べ終わって、そろそろ戻りの列車のこともありますんで、駅に戻りますかね。

途中で見かけたこちら。
長崎駅の再整備のなかで、整備されつつあるこちらは、東口のペデストリアンデッキとつながる新しいデッキ部分。屋根が、かつて駅前にあった「かもめ広場」のそれを彷彿とさせますね。
「かもめ広場」自体も、新しい駅舎の完成とともに復活する予定になっているようで、また新しく屋根がかけられるのだとか。3年後には、東口広場の整備が完了する予定になっているようです。
さて、帰りのきっぷを買おうと、駅の自動券売機のところに並んでいると、こちらが目に入りました。

西九州新幹線の開業カウントダウン表示ですね。2日前の23日に開業を迎えましたが、「あと0日」の表示がそのまま残されていました。
長崎からの戻りの行程は、あえて新幹線での往復にせず、在来線に乗ってみることにしました。

3番ホームから12時16分発、普通2146D列車肥前浜行き、使用されるのは佐世保車両センター所属のキハ47-4509+8158の2両。駅北方の留置線から、回送で入線してきました。
4509は大分車両センターから、8158のほうは鹿児島車両センターから、今回のダイヤ改正向けに佐世保へ転属していたものです。

転属にあたって、車体がブルー一色に塗られ、早岐回着後にロゴや帯がつけられました。
車体側面上部には、今回この青いキハ47が走ることになった、長崎線・佐世保線の主要駅の名が記されていました。
この色使い、かつて大村線快速「シーサイドライナー」で活躍したキハ66・67形を思い出しますね。

車体側面にサボ(表示板)受けが残ってはいるんですが、今回、列車の窓の内側に行先のプレートがつけられる形となりました。
2146Dは定刻に、長崎を発車。
右手に遠ざかる新幹線の高架を見ながら、まだ新しい高架線を走り出していきます。

長崎駅が高架になって、まだ2年半ほどですが、ここが電化廃止になって、もう電車が来ないなんて、なんか考えられないですね・・・。
浦上を出ると、右手に長崎電軌の路面電車を見ながら、列車は加速していきます。
まもなく、列車は長崎トンネル(全長6173m)に入ります。トンネル内には肥前三川信号場があり、かつては普通列車が特急通過を待避したりというようなことも多かったんですが・・・。
長崎トンネルを抜けると、そこは現川駅。
上下ホームの間に、通過線が設定されている駅ですね。ここも特急や快速が、普通を待たせて豪快に通過していく風景をよく見られたものでしたが・・・。

現川発車後、右手遠方に新幹線の高架が見えました。
向こうも、長崎を出て、新長崎トンネルを抜けたあとの明かり区間になりますかね。
肥前古賀に停まり、続いては市布へ。

ちょうど入線時、上空を長崎空港に向けて降下していく飛行機を見かけました。レーダーアプリで見てみたところ、こちらは「鬼滅の刃」の特別塗装機になっているANAのB767-300ER・JA608Aだったようで。
ANAと「鬼滅の刃」のコラボによる特別塗装機は、10月3日から3機めの機体、B777-200ER・JA745Aが営業運航に投入されますが、どの機体もなかなか派手なラッピング機で、なんかいいですよねぇ。
諫早から江北(肥前山口)までの区間は、今回のダイヤ改正を機に、上下分離方式が導入されました。
同区間の線路設備は、長崎県と佐賀県により設立された一般社団法人「佐賀・長崎鉄道管理センター」に移管となり、同センターがJR九州に施設を貸し付ける形で、列車の運行は引き続きJR九州が行うということになりました。23年間の期限付き、ということになっていて、その後については現時点では分かりませんが・・・。

写真は、湯江駅。
2面3線のホームがあり、ここで上下特急の行き違い風景も見られたものでしたが、それももう過去のことになってしまいました。
こちらは、小長井駅。次の肥前大浦駅から佐賀県に入りますので、この小長井が長崎県内最後の駅となります。

この間の旅行記でも紹介していますように、この場所は海のすぐそばにあり、とても眺めのいいところです。
今回のダイヤ改正で運転を開始した観光列車「ふたつ星4047」の午前便(武雄温泉→長崎、8021D)が、この小長井駅に停車することになりましたが、この駅のロケーションを考えれば納得ですね。
肥前大浦を過ぎ、こちらは里信号場にかかろうとするところ。
ここも、ワタシの旅行記では何度も紹介しているところですが、入江になっていてとても景観のいい場所です。
この里信号場も、かつては特急の上下列車離合が見られたところですけどもね・・・今回の旅の途中で、JR九州アプリの「どれどれ」を見ていたら、この区間は本当に列車の本数が激減、というか、極端に少なくなってしまいまして、走っている列車を見つけるのがやっとこさ、というような感じになってしまいましたね・・・。
こちらは多良駅。
前回、特急「かもめ」ラスト乗車の際に通ったときとは、駅にあるこちらの看板の内容が変わっていました。「ふたつ星4047」のお客さんを意識して「歓迎」の文字が・・・。

あとは、列車の側から、こういう途中駅で「降りたくなる」仕掛けをしっかり作ってもらいたいなと思います。せっかく観光列車を走らせるんですから、その沿線地域にいかにお客さん、もっといえば「お金」をいかに落とさせるか、を考えるのが、公共交通たる鉄道運行事業者の使命だと思うのですが。
いまのJR九州には、そのあたりの視点が不足しているし、もっとしっかりやるべきだと思います。
列車は、まもなく終点の肥前浜に着こうとしています。

ひるがえって、キハ47の車内ですが、一新された外観と裏腹に、こちらはとりたてて変化した様子は見られません。
旅情を楽しむだけならこのままでもいいのかもしれませんが、もっと地元の人たちが乗りたくなるような列車にしてもらうことは、難しいんでしょうかねぇ・・・。
13時52分、2146Dは終点の肥前浜に到着しました。
長崎からは1時間半ちょっと。以前は特急の通過待ちや行き違い待ちで随分時間をとられていましたんで、それを考えると、普通列車の所要時間としては短くなってるんですよね。

ちょうど、肥前鹿島方からは、この肥前浜までの電車列車、鳥栖からの2849M列車が到着。817系VN22編成2連がやってきました。
ここで、相互に乗り継ぎの便をはかっているわけです。

到着ホームから跨線橋を渡り、駅舎のほうへ。
駅横にある「HAMA BAR」、ここの前にも、「ふたつ星4047」歓迎の看板が出されていました。
さて、この肥前浜では、1本あとの列車に乗り継ぐことにしまして、できた時間で、浜宿の街並みを歩いてみることにしました。

JR九州ウォーキングの際に何度か、この浜宿の街を歩いているんですが、今回はウォーキングの開催のない日で、とても静かな、おそらくこれが普段の姿なんだろうな、という感じがしました。
こちらは、かつての峰松酒造場の建物。
現在は「光武酒造場 峰松蔵」として、観光酒蔵となり、酒蔵開きやお祭りでない時期も、観光客の受け入れをしています。

ツアーバスでやってきたのであろう観光客に混じって、改めての見学。
そして、光武酒造さんの純米大吟醸・しぼりたて生酒を。良く冷えた生酒1杯300円、これは幸せだなぁ・・・。(^^;
さて、宿場町を歩いて、肥前浜駅に戻ってきました。
ちょっと遠くからズームを効かせて撮ってみたんですが、これがなかなかいい雰囲気でですねぇ・・・。

戻ってきたのが14時40分ごろ、次の列車まではまだ時間がありますので・・・。
・・・こちら。
そう、「HAMA BAR」に立ち寄ってみることにしました。

ウォーキングなどで賑わっていないときに、一度立ち寄ってみたいと思ってたんですよね。
狙い通り、入ってみると、お客さんはワタシたちだけ、しばし貸切状態となりました。(^^;
これまでウォーキングでさんざん酒蔵をめぐっていますが、ここ鹿島市はやはり酒どころ。おいしい地酒がいろいろあって、本当に目移りするくらいです。

そんななかから、各酒蔵の純米吟醸のお酒をずらりと並べた「5蔵飲み比べ」が800円(税込)でいただける、ということだったので、いただいてみることにしました。
各酒蔵の特徴がやはりありますのでね・・・なかでも、祐徳稲荷神社の御神酒も造っている幸姫酒造さんのもの(写真左端)は、口当たりがよく、海外のコンクールでも評価を受けているとのことで。もちろん、他の蔵のお酒もとてもおいしいものばかりですんでねぇ・・・。(^^;

おつまみのほうは、クリームチーズ粕漬と有明海の海苔をセットにした「おつまみセット」(300円・税込)を。このクリームチーズ粕漬を、クラッカーにのせていただくんですが、これがとてもまろやかな味わいで、キリっとしたお味の地酒と好対照、とてもいい組み合わせなんですよね。
なお、同行の娘は、コーラを飲みながらおつまみを少しずつつまんでいました。

店員さんに聞くと、ダイヤ改正当日の23日と翌24日は、多くのお客さんが訪れてたそうなんですが、この25日は急に少なくなったとのことで。
やはり、この日にやってきたのは、ワタシ的には正解だったかな。(^^;

このあとも、次の列車が入線するまで、のんびりと地酒とおつまみを楽しみました。これは贅沢な体験でした。
さてと、そろそろ次の列車の時間になりました。

肥前浜16時17分発、普通2864M列車鳥栖行きに乗車します。車両は817系VN24編成2連です。
当駅始発、ということで、ゆっくりと席につくことができました。
肥前浜を出て21分、2864Mは江北(肥前山口)に到着しました。

11分停まるというので、ホームへ降りてみました。
そこで見られたのがこの並び。左からYC1系、キハ47、そしてワタシたちが乗っている817系。
今回のダイヤ改正から西九州地区の普通列車運用を担う、3形式のそろい踏み、ということになりました。
そこへ、こちらの列車も到着。
「リレーかもめ41号」武雄温泉行き、787系BM8編成8連でやってきました。そう、ワタシたちが朝、「リレーかもめ9号」で乗った編成です。ここへ流れてくるんですね。
こちらは、往路でも通った嘉瀬川河川敷のあたり。
そう、ここは臨時駅・バルーンさが駅のホームです。

今年は3年ぶりに、佐賀バルーンフェスタが有観客開催で行われると先に書きましたが、それに合わせて、このバルーンさが駅も、3年ぶりに開設されることが決まっています。
17時4分、2864Mは佐賀に到着。
ここでも、6分停まるというので、ホームに降りてきました。

唐津線の多久行き5843D列車で発車を待っていたのは、キハ125-8+キハ47-9097の2両。キハ47-9097もまだこの時点では、「ロマ佐賀列車」ラッピングを施工されていませんでしたが、それもまぁ時間の問題なんでしょう。
17時36分、2864Mは終点の鳥栖駅4番ホームに到着しました。

ここからは乗り継ぎ。2番ホームに移動です。
2番ホームにはすでに、熊本からやってきた普通354M列車の821系UT10編成3連が停車中。そこへ、荒木始発でやってきた区間快速(二日市→福間間快速)3238M列車門司港行きが813系6両で到着。
両列車は、ここ鳥栖で連結され、ここからは3238Mとして門司港へ向かいます。
今回のダイヤ改正で、熊本発門司港行きの設定があるっていうことで、ネット上でも話題になっていましたが、この列車のことなんですね。
とりあえず、3238Mに二日市まで乗車。
ワタシたちは、下車駅の関係がありますので、ここで普通列車に乗り換えます。

二日市18時14分発、普通2182M列車福間行き、813系9両での運転、ワタシたちは後ろ3両のRM3503編成に乗ることにしました。

415系鋼製車が今回の改正で全車運用を離脱したことで、813系の運用範囲がそれにあわせて拡大し、大分地区でも運用されるようになりました。
18時47分、2182Mは箱崎に到着。
ワタシたちはここで下車です。

なんだかんだで、この時間にはどうにか帰ってくることができました。
普通列車でも、時間の調整さえきちんとできれば、案外短い時間で帰ってこれるんですよね。
今回のダイヤ改正での「陰と陽」という言い方をすると、「陰」に例える地域には失礼かもしれませんが、西九州新幹線の部分開業でスポットライトがあたるところと、そうでないところを見比べてくることができたと思います。
既に書きましたが、新幹線はやはり速いです。まだ部分開業という制約はありますが、旅の可能性を広げてくれる存在にはなるのは間違いないと思います。
逆に、これまで特急街道でありながら、その地位をはく奪され、ほとんどローカル運用ばかりになった長崎線の「並行在来線」区間。地元自治体のがんばりがあって、期限がついているとはいえ当面のJRによる運行継続をかちとったわけですが、その前途が平坦なものではなさそうであることは、今回の帰路の乗車でも肌で感じたところです。
西九州新幹線の今後、そして「並行在来線」の今後も、折に触れてまたじっくり見ていこうと思います。

とりあえず、ワタシ自身はJR旅客営業路線全線完乗のタイトルを回復しましたが、次がもう・・・2023年度末に開業予定の北陸新幹線金沢~敦賀間、気が付いたらあっという間に、その時期が来ちゃうんでしょうね・・・。
<おわり>