(2022・4)
このところ、毎週のように旅行記をアップしているわけですが・・・。
今回は、佐世保線武雄温泉駅スタート・ゴールでのJR九州ウォーキングに参加した際の記録になります。
ご存知のように、西九州新幹線の武雄温泉~長崎間が9月23日に部分開業となります。既に、使用車両となるN700Sの8000番台による試験走行が、5月10日から開始されると発表されています。
今回のウォーキングでは、ほぼ完成している武雄温泉駅の新幹線駅舎見学がメインの一つになっていました。あとは、九州オルレの武雄コースの一部を歩き、武雄の景勝と歴史にふれるということで・・・。

ワタシ自身はこのところ仕事でバタバタしていまして、やはり週末はリフレッシュをしたいということで、必ず出歩くことを意識しているんですけどもね。家に閉じこもってても気分は変わらないのでね。
気分転換大事ですバイ。(笑)

なお、ウォーキング部分の様子についてはこちらも参照ください。
4月24日朝。
まずは、毎度の最寄り駅からの出発。

今回も、箱崎7時3分発、普通2325M列車熊本行きに乗車。415系Fo-1521編成4連がやってきました。
最近、けっこう博多までこの列車に乗ってることが多いですよね。(笑)
博多駅で朝食の買い出しを済ませて、再びホームへ。

写真では、2番ホームから7時30分発の「にちりんシーガイア5号」宮崎空港行き787系BM11編成6連と、3番ホームから7時29分発の「みどり1号」佐世保行き787系BM13編成6連とが並んでいます。
今回乗車するのは、写真右側の「みどり1号」。「みどり」で787系乗車ということになると、ワタシ自身、確か17年ぶりにはなるはずで。
まだその頃の787系は「リレーつばめ」「有明」がメインの職場になっていましたんで、「みどり」での運転も多客期の臨時くらいしかなかったからですねぇ。
で、今回、ワタシが仕入れてきた朝食がこちら。

博多松栄軒の「贅沢かしわめし」(1000円・税込)。そぼろの他に桜島どりの照り焼きが載っており、少しずつではありますが辛子明太子や高菜漬けも入ってるという品です。
やっぱり、こういうかしわめし系の駅弁を食べると安心するのは、九州人だからですかね・・・。
「みどり1号」は定時で博多を発車し、南下を開始しました。

竹下を通過してしばらくすると、左手にはこちら。
4月25日にグランドオープンを迎える、「ららぽーと福岡」ですね。
実物大といわれるガンダムの立像が置かれていることなどで、すでに話題の施設ですが、しばらくは人大杉になりそうなんで、行くなら少し落ち着いてからになるんでしょうね。
しばらく車内でのんびり過ごしているうちに、列車は肥前山口へ。
列車はここから佐世保線へ進みます。

次の大町駅から高橋駅までの区間は、西九州新幹線部分開業後のリレー特急の運行などを見越して、今年複線化されました。
変化は少しずつ進んでいます。
まもなく武雄温泉、というところで高架線へ上り、左手にはこちら。

ぶつ切りになった新幹線高架が見えてきました。

武雄温泉~長崎間が部分開業を迎えようとしている西九州新幹線ですが、九州新幹線とつながる新鳥栖~武雄温泉間については、工事が始まるめどすら立ちません。
当初、新鳥栖~武雄温泉間についてはFGTを活用して在来線経由のスーパー特急方式採用が検討されていました。が、FGTの開発が頓挫した現状のなか、同区間をフル規格で整備するという方針に対し、佐賀県が在来線の利便性が維持されないとして、着工に不同意の姿勢を崩していません。
まぁ、在来線の利便性が担保されない限りは、状況は変わらないのではないかなという気がしますけどもね・・・。
8時38分、「みどり1号」は武雄温泉駅2番ホームに到着しました。

下車してみると、すでに新幹線ホーム側では見学しているウォーキング参加者の姿が見えていました。
じゃ、さっそく受付に行きますかね・・・。
駅の南口(御船山口)へ出てきました。
新幹線の駅舎はこちら側に整備されています。

いったん駅前のロータリーに設けられたウォーキングの受付テントに立ち寄ります。
受付を済ませて、再び駅舎へと・・・。
こちらが、新幹線駅舎の入り口。

JRの係員に加え、鉄道・運輸機構や地元自治体の関係者らが案内にあたっていました。
ここが、新幹線の改札になるあたり。
まだ改札機は設置されていませんでした。

上の案内板には、西九州新幹線に加え、リレー特急ののりば案内もされていました。
在来線のリレー特急についても、こちらの新幹線改札からの案内になるようです。かつての新八代駅と違い、新幹線ホームと在来線ホームとが並び立つ駅構造ではありますが、このスタイルは踏襲されるもようで。
階段を上って、新幹線ホームへと上がってきました。

ここで、在来線特急と新幹線の対面乗り換えが行われます。在来線側が10番ホーム、新幹線側が11番ホームとなっています。
在来線側10番ホームの発車案内板を見ると、在来線側は、ここで博多方面への折り返しとなるパターンだけでなく、早岐方面へ抜ける列車の運行も想定されているんだろうと見えますね。
新幹線ホームは、在来線との対面乗り換えとなる11番ホームと、向かい側にある12番ホームの2つの乗り場があります。
12番ホーム側の線路は、上り方は現状行き止まりになっているようですが、11番ホーム側の線路は、この先の上り方に引上げ線が設定されており、上り方に入換信号機が設置されているのが確認できました。
新幹線ホームの駅名標はこのとおり。
デザインは青地に白抜き文字の九州新幹線と違い、在来線のようになっていますね。

在来線リレー特急側の次の停車駅は「こうほく」となっています。この部分開業と同時に施行される予定の、肥前山口駅→江北駅への改称については、すでに織り込み済みです。
なお、在来線ホームから見える側の駅名標は、隣駅表示がテープで隠されていました。
ホームから降りてきてみると、1階コンコースにはこちら。

西九州新幹線を走る予定の、N700SのY編成の自由席シートですね。東海道・山陽新幹線を走るN700Sのものが基本にはなっていますが、モケットが変わると随分と印象が違いますね。
新幹線駅舎見学を終え、街へと歩き出しました。

こちらは武雄川橋を渡るところ。
橋のたもとにあった木、こちら、桜の一種なんでしょうかね。花の付き方が桜のようでした。ソメイヨシノのシーズンはもう終わっていますが、この木はまだ若干、花が残っていました。
コースは国道34号へ。
こちらは、下西山東交差点。上を西九州新幹線の高架が横切っています。
この高架の上を、もうしばらくすると試験走行の列車が走り始めることになるんですね。
下西山交差点を左折し、そのまま国道34号を進んでいきます。

そこに現れたのはこちら。
武雄センチュリーホテルです。
一昨年2020年3月末に、コロナウイルス禍の影響もあって運営会社が経営破綻し、以後は閉館となっています。所有者側は新しい運営会社を探してホテルの営業を再開したいとしていましたが、いまのこの状況で難航しているようですね・・・。
以前、こちらのホテルの宴会場にはお世話になったことがありましたんで、この閉館というのは衝撃を持って受け止めました。
その武雄センチュリーホテルのさらに奥にはこちら。
回遊式の日本庭園「慧洲園」があります。

以前、武雄センチュリーホテルを訪ねた際にこちらの「慧洲園」にも来ていまして、そのときは紅葉がいい感じだったんですが、今回は新緑と、ツツジの花の時期となりました。
で、その「慧洲園」のなかに、数寄屋造りの建物が一軒・・・。
そこに立ち寄ってみました。

「みふね茶屋」。事前に予約をすれば、お抹茶お点前体験もできるとのことですが、今回は抹茶と羊羹のセットをいただくことにしました。
なにしろ、同行の小6娘は抹茶が大好きで、コースマップでこのお店の存在を知ってから「抹茶飲みたい!」とずっと言っていましたのでね。(笑)

この日は通常600円で出されている写真のセットが、500円(税込)で出されていましてね。
羊羹にかかった抹茶の粉末から、濃厚な香りが立ち上っておりました。
もちろん、抹茶もいい香り!
短時間ではありましたが、満喫させてもらいました。
「慧洲園」を後に、さらにコースを進みます。

こちらは武雄神社、武雄では最古の神社ということです。
こんなツツジの咲きっぷり・・・こんなに大きな木になってるのを見たのは初めてかもしれないですね、見てびっくりしました。
続いてやってきたのは、武雄市図書館。指定管理者があの「TSUTAYA」の親会社となっていることで知られているところですね。
確かにこじゃれた施設になっていますが、運営上はいろいろ問題もあったようで、住民訴訟にまで発展していますね。
ワタシ自身も、この武雄市図書館の推移を見ながら、図書館を公設公営で運営することの大切さを、改めてかみしめているところでもあります。
コースをさらに進んでいきます。

こちらは貴明寺。うっそうとした木々に囲まれるようにして佇んでいるお寺。
檀家の方々でしょうか、本堂の前でウォーキング参加者にお茶のお振る舞いをされていましたので、有難くお茶をいただいてきました。
コースは貴明寺からさらに、うっそうとした木々の間を進みます。
白岩運動公園があるこのあたり、山道のようになっているところもありまして、気分はちょっとした山登り・・・。(^^;
高台のてっぺんまで出てくると、そこから武雄市街を望むことができました。写真では、武雄温泉駅も見えていますね。

このあたりのコースは、冒頭でも触れた九州オルレ武雄コースの一部になっていまして、コースの途中にはオルレのコース案内のため、「カンセ」と呼ばれる済州島の馬をモチーフにしたオブジェや、青と赤のリボンなどの標識が設置されていました。
そのうち、機会があればオルレのコースも歩いてみたいと思いますけどもね。
高台から降りてきて、再び街のなかへ出てきました。

こちらは武雄温泉物産館。
主に観光客向けの物産館で、地元の名産品や農産物などを扱っています。
ここでは、嬉野茶のティーバッグや有明海産の味付け海苔を、自宅へのお土産として買い込みました。
いずれも我が家ではけっこう使うものですんでね。特に、ティーバッグは水出しもできるタイプで、これから暑い時期に向かうと特に需要があるんでですね。(^^;
スタートから9km余りを歩き、ゴールの武雄温泉駅に戻ってきました。
3時間ほどのウォーキングになりましたが、街あり、ちょっとした山道っぽいところもあり、わりと変化の多いコースだったと思います。

さてと、お昼時にさしかかりますのでね。
おいしいご飯を探しに行きましょうか。
いろいろ調べてみて、やってきたのは、駅から少し歩いて細い通りに入ったところにある、こちらのお店、「すし秀」。
武雄の老舗鮮魚店で育った大将が、毎日、唐津の市場から新鮮な魚介類を目利きして仕入れており、ネタの新鮮さに定評があるお店です。
特に、ランチタイムにはお得なセットメニューを用意しているということで、前の日くらいから「お寿司が食べたい」とずっと言っていた娘にもちょうどいいかと思い、このお店を選びました。

ワタシが注文したのは、ランチの中にぎり(お吸い物・茶碗蒸し付き)に天ぷらをセットしたもの、これでお値段1900円(税込)!
お醤油にもこだわりがあり、お寿司用にはいわゆる濃いくちの醤油、刺身用には別に甘口の醤油が用意されていました。
お寿司のネタはかなり分厚く切られてあり、鮮度ももちろんですが食べ応えも申し分なし! 天ぷらも揚げたてが提供されていました。茶碗蒸しのシイタケがこれまたかなり分厚くて食べ応えあったなぁ。
娘も並のにぎりに刺身がついたセットを頼んでいましたが、新鮮なネタを満喫していたようでした。

いや~リーズナブルなうえにネタも良くて、本当にいいお店に出合えました。(^^;
「すし秀」での満足なひとときを終え、また街をそぞろ歩いて、武雄温泉駅に戻ってきました。

帰路の列車の予約をおさえていなかったので、ネット予約で検索をしてみると、娘と2人で並んで座って帰るには、次の特急のさらに次の列車まで待たなければならないようで・・・。
ということで、指定席をおさえて、とりあえず駅の待合室で休憩することにしました。
朝が早く、少し眠気もきていたんで、ちょっとウトウト・・・目覚めるとすっきり!こういうときの短時間の睡眠って効きますね。(笑)
さてそろそろ、帰りの列車の時間になりました。

武雄温泉14時30分発、「みどり18号」博多行き。「ハウステンボス」併結のない「みどり」単独運転、783系CM12編成4連でやってきました。

乗車前に、駅改札横のキヨスクでビールを買ってきていました。
さっそく、車内でいただきます。かんぱーい!(^o^)/
列車は佐世保線を進み、肥前山口へ。

ここでは、長崎行きの「かもめ23号」と同一ホームでの接続となります。
こうした接続も、9月22日まで、ということになるんですね。
佐賀を出て、こちら。
かつての国鉄佐賀線の分岐跡です。
佐賀から筑後大川・筑後柳河を経由して瀬高までを結んでいた佐賀線は、国鉄分割民営化直前の1987年3月に廃線となっていますが、当時すでに佐賀駅は高架となっていた(1976年に高架化)ため、佐賀線も高架アプローチとなっていました。
今は分岐した少し先で高架が途切れています。
吉野ヶ里公園駅では、この日運転されていた。某YouTuber氏考案による佐賀・長崎の旅のキハ185系4連の団臨列車を追い抜きました。

まもなく鳥栖というところで、右手には「SL人吉」の編成、上り方先頭にはSL・58654号機の姿が。
熊本から鳥栖までやってきて、折り返し待ちで引き上げてる姿ですね。昨年夏に乗りましたけどもねぇ。またSL列車乗りたいなぁ・・・。
今回乗車したCM12編成の5号車・クロハ782-110の車内。
B室普通車指定席の室内には、かつて485系で使用されていた黒モケットのシートが設置されていました。
今となっては懐かしささえ覚えるこのシートですが・・・国鉄型オリジナルの簡易リクライニングシートを知っている世代からすると、このフリーストップタイプのリクライニングシートが登場した頃の衝撃たるや・・・。(^^;

なお、この編成では、3月のダイヤ改正で消滅したと思っていた、旧タイプの自動放送がまだ生きておりました。興味ある方はこちらから。
そんな思い出に浸っているうちに、武雄温泉から1時間余りの乗車時間はあっという間に過ぎていきました。
「みどり18号」は15時34分、終点の博多駅3番ホームに到着しました。

9月23日以降の佐世保線の特急体系についてはまだ詳細が明らかになっていませんが、車両も含めてどのように変化していくのか、注視をしていこうと思っています。
博多駅で降りて、駅ビル内で買い物をしてきて、そのまま帰路に就きました。
博多16時8分発、普通福間行き1230M列車、817系VM3002+3005編成の計6両での運転でした。

今回は9時間余りで、地元・箱崎へ帰還となりました。
この春は、本当にいい感じでウォーキングで汗を流しています。
アプローチに列車を使うことで、それなりに乗り鉄気分も楽しめていますし、出先で美味しいものもいただけてますし、いいリフレッシュになっているんではないかなと、我ながら感じているところで。
なかなか遠出できてませんが、こういうプチ旅は随分重ねてきています。こういうご時世のもとでの新しい楽しみ方を、ある意味会得できつつあるのかなとか。
もちろん、引き続き感染対策に十分気をつけながら、ではありますが、しっかりと気分を切り替えながら、平日は仕事に家庭生活にと向かっていき、休日はまた気分転換しながら、と。そんな感じでうまくやっていけたらと思っています。

次に武雄に行った時には、温泉に浸かりたいです。(笑)
<おわり>