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Part2(2021・7)
旅の2日め、7月23日の朝を迎えました。

早朝からひと風呂浴びたあと、7時に朝食をいただきに会場の大広間へ。
こんな感じのラインナップ。あたらし屋旅館では「体に優しい朝食」を意識しているのだそうで、その通りの和食中心のメニューとなっていました。
朝からご飯三杯も食べちゃった・・・旅先だと食べちゃうんですよね。(笑)
一晩お世話になった宿の部屋とも、そろそろお別れです。
江戸間十畳の畳敷きの和室。とても広々としていて、畳表のいい香りが四六時中漂っていました。ほんと、この畳表の香りは落ち着きますね。

お料理も、どれをとってもおいしかったですし、温泉のお風呂もとてもいい雰囲気でした。
いいお宿だったです。また来たいなぁ・・・。
お宿をチェックアウトして、歩いて日奈久温泉駅までやってきました。
駅舎もいい雰囲気ですね。

駅は有人駅。7時50分から15時50分までは係員がおり、出改札業務を行っています。とりあえず、八代までの乗車券はこの駅の窓口で購入しました。
ワタシたちが駅についてしばらくすると、上り列車の入線放送が。

そうそう、この日は「おれんじ食堂」の運転日。
出水からの1便(モーニング)でやってきた、HSOR-116A+114Aの2両。レストラン列車の先駆けとしてデビューを飾ったのが2013年、すでに8年が経過していますが、いまでも人気の列車です。
このコロナウイルス禍で、密を避けるため一部座席の予約を停止するなど、運行には苦労している様子ですが、この朝の便にもけっこうお客さんが乗っているようでした。ここ日奈久温泉ではお土産の提供があり、車内からぞろぞろとお客さんがホームに降りてきていました。

8分の停車後、9時23分に「おれんじ食堂」は日奈久温泉を発車し、新八代へ向かいました。
「おれんじ食堂」が発車して4分後。

ワタシたちが乗車する、9時27分発、八代行き普通6122D列車がやってきました。
車両はオレンジをベースに、くまモンのラッピングが施された「くまモンラッピング列車2号」HSOR-107A。
外装もですが、車内もなかなかに派手な装飾が施されていました。座席のヘッドカバーもオリジナルデザインのくまモンのイラストが描かれてましたしねぇ。
八代到着目前。

進行方向右手にある、八代駅下り方の留置線に、SSL色のキハ66・67形2編成4両が置かれていました。川尻駅付近に留置されている車両同様、6月末でお役御免となり、その後、ここまで自力回送で疎開となっていました。
やはり、物悲しさは拭えませんね・・・。
9時40分、6122Dは八代に到着しました。
到着したのは、かつて肥薩線内列車が使用していた、欠き取り式の0番ホーム・・・そういえば、そういう使われ方してたなぁと。

いったん改札を出ました。
八代駅では、JRと肥薩おれんじ鉄道の駅舎が別々に存在します。
左写真は、肥薩おれんじ鉄道の八代駅。
そして、こちらはJRの八代駅。
2019年2月に、現在の新駅舎が供用開始されています。建て替えになってからは初めての訪問でしたが、改築前と同じ平屋建てのせいか、あまり違和感は感じませんでしたね。
ここ八代からは、10時5分発、鳥栖行き区間快速(大牟田から快速)4320M列車に乗車。
熊本車両センターの815系NT6編成2連での運転です。

次の新八代からたくさん乗ってきましたねぇ。よく考えたら、さっき先行していた「おれんじ食堂」を降りた人たちもいるから、そういうことなんだろうなと・・・。
10時45分、4320Mは熊本駅4番ホームに到着。

乗り継ぎは向かいの6番ホームですが、時間は5分しかありません。急がなきゃ・・・。

で、乗り継ぐ列車とは・・・。
・・・こちら。
10時50分発、「SL人吉」鳥栖行き9310列車。
8620形58654号機牽引、50系700番台3両、そして後補機DE10-1206という編成での運転です。

昨年7月の豪雨災害で肥薩線八代~吉松間が不通となり、走る機会を失った「SL人吉」。昨年秋には「鬼滅の刃」とのコラボによる「SL鬼滅の刃」熊本→博多間運転を行い人気を博しました。
その流れで今年の「SL人吉」は、熊本~鳥栖間の特別運行(熊本行きの下りはDE10牽引・58654は最後尾連結)という形になりました。
今回の乗車は、上り列車では後尾となる1号車。
展望ラウンジの後ろには、後補機・DE10-1206の顔がドーン!
プッシュプルとなる今回の運転ではやむを得ない状況ではありますが、逆にそれが面白さでもありますよね。
後ろから押してくるDE10のエンジンの高鳴りが聞こえ、そして、ガツンと押してくる衝撃が・・・。いやぁ~PPいいですなぁ。
熊本を発車してさっそく、2号車のビュッフェへ向かってみました。すでに列ができていましたが・・・。(^^;

待っている間にふと横を見ると、窓際のテーブルには消毒用の除菌ウェットシートが置いてありました。まぁ今時ですよねぇ。
で、買い込んできたのは、「SL人吉」では定番の、熊本の地ビール「小町麦酒」。
まずは、ピルスナーで。すっきりしたお味が特徴の一杯です。
田原坂越えの区間で車窓を眺めながらの一杯、なかなかいいもんです。
11時32分、「SL人吉」は玉名に到着。
ここで後続の普通列車を先に行かせるため、9分の停車。

停車時間を利用して、対向ホームへ。
助士さんがこうして足回りをみてまわっているところが、やはりSLなんですよね。
こちらは最後尾のDE10側から。
今回、上り列車では補機のDE10が、下りでは営業列車の先頭に立つことから、こちら側にもヘッドマークが装着されています。
このDE10の黒い塗装は、「SL人吉」の編成ともイメージが合っていて、とてもいい編成美ですよね。

DE10のほうも、後継機となるDD200形700番台が登場するに及んで、先がそう長くないと見られてますんでね・・・。
玉名を11時41分に発車し、列車はさらに北上。

ワタシはビール2本め!今回はほろ苦さが特徴のペールエールにしました。
注ぐのミスって泡多めなのは勘弁して~。(笑)
列車は長洲に差し掛かる頃。
進行方向左手には、雲仙普賢岳の姿が見えてきました。
前日は、山頂部が雲に隠れて見えなかったんですが、この日は山頂近くまで見えていました。
ここで、客室乗務員さんが、子供向けのこちらのカードをもってまわってきました。手作りですよねこれ。

ウチのちびさんたちにも早速年齢を聞いていましたが・・・なぜか、小2末娘のほうにだけ、このカードを渡していきました。

実はこのカード、10歳までの子供が対象になっていました。
小5娘のほうは、これまた実はこの日が誕生日で11歳になったんですが、11歳だともらえないんですよね・・・。
まぁもっとも、小5娘本人は「別にもらえんでも大丈夫よ」っていうリアクションでしたが。(^^;
大牟田に停車し、列車はさらに北へ。

写真の場所は、JRと三井三池鉄道との貨車受け渡しポイントとなっていた、仮屋川操車場です。
大牟田駅構内の取り扱いとなっていたこの操車場から、三井化学大牟田工場へ至る専用線が分岐していました。昨年2020年5月で運転を終了した大牟田貨物の貨車は、大牟田駅からここ仮屋川操車場へ入れ換えられ、ここからは三池鉄道の電気機関車牽引で工場との間を行き来していました。
もはや、歴史の一ページになってしまったんですねぇ・・・。
こちらは荒木駅。
停車駅ではありませんが、これまた後続の普通列車を先に行かせるため、運転停車。

ここまで、本当に鹿児島本線を走ってるんだろうか、と思うくらいに、「SL人吉」はゆっくりとしたペースで走ってきました。
新幹線が開通する前の特急街道の頃だったら、まずこんな運転はできなかったでしょうね・・・。
13時12分、「SL人吉」は久留米に到着。
わずか1分の停車時間で、すぐに発車です。

というか、この久留米から乗ってくる人がいるのに、びっくりしました。
短い距離でも、っていう人も、実はけっこういるのかもですね。
列車はまもなく、終点の鳥栖に到着です。

通路を挟んで隣のボックス席にいた家族連れは、久留米で下車していきました。行程の都合上、久留米で新幹線や久大線などに乗り継ぐという人も、けっこういるんでしょうね。
13時26分、「SL人吉」9310列車は定刻より2分遅れて、終点の鳥栖駅4番ホームに到着しました。
列車はここで降客後、いったん駅下り方の留置線へ引き上げ、再度据え付けられて、15時27分発の下り9311列車として熊本へ戻っていきます。

13時46分、DE10-1206を先頭に、「SL人吉」編成は留置線へと引き上げていきました。
「SL人吉」編成の入換風景を眺めながら、ワタシたちは駅ホームの中央軒のかしわうどんで、昼食にしました。

1杯360円(税込)のこのうどんが、シンプルながらとても美味くて、滲みるんですよねぇ。暑いさなかに熱いうどんを食べてるんですが、そんなことは本当にどうでもよくなるくらい、美味い!(^o^)/
嫁さんとちびさんたちも、鳥栖へ来るとこの中央軒のうどんを食べたいと言いますんでね。
ここ鳥栖からは、あとは地元の箱崎へ戻るのみです。

1番ホームにきてみると、昨年の「SL鬼滅の刃」のときに使用されていたSL用の停止位置目標が、そのまま残されていました。
まさかまた使うつもりがある・・・のかないのかは分かりませんが。(笑)
ここ鳥栖からは、13時59分発、区間快速(博多まで快速)海老津行き1334M列車に乗車します。南福岡車両区の813系6両での運転、ワタシたちは前寄りのRM302編成のほうに乗車しました。
この列車だと、博多まで快速運転ながら、その先は各駅停車で、快速通過駅の箱崎にも停まってくれるので・・・。(^^;
ということで、1泊2日の旅はあっという間に終わりとなりました。

コロナウイルス禍のなかでなかなか遠くへの旅行はしづらいですが、そんななかで、近場でだけでもどうにか旅をすることができてよかったです。
今回は前述したとおりで、ワタシが入院・手術で家族に迷惑をかけたことが発端になった旅でしたが、乗り鉄に温泉に食べ物に、いろいろ楽しい時間を過ごせたのも、いい思い出になりそうです。
コロナウイルス禍が落ち着き、安心して遠くへ旅に出られるようになるのは、果たしていつになるんでしょうかね・・・。
<おわり>