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Part12(2005・12)
12月26日の朝になりました。

まだ雪が残るなかを、福井駅までやってきました。

高架ホームに上がると、福井始発近江今津行き4842M列車の419系電車3両編成が発車を待っていました。
寝台電車583系から改造された近郊形電車は、国鉄末期に九州(715系)、北陸、東北地区(715系1000番台)に投入されましたが、いまや残っているのはこの北陸の419系のみとなっています。
きょうのワタシが最初に乗る列車はこちら。

6時25分発、特急「サンダーバード2号」大阪行き。
始発の富山を4時55分に発車する、大阪方面への初発の特急です。
車両は、金沢総合車両所所属の681系9両編成。

大阪と北陸を結ぶ特急は、681・683系で運転の「サンダーバード」と、国鉄型の485系で運転される「雷鳥」とがありますが、485系の「雷鳥」については、2006年度内にはすべて「サンダーバード」に置き換えられることになる見通しです。
福井から敦賀に向かうんですが、このあたりは今月中旬に大雪が降っていて、そのときにはこのあたりの北陸線のダイヤも大きく乱れました。

ワタシの乗っている「サンダーバード2号」は定時で走っていますが、それにしても、明るくなるに連れ、外の残雪の量がはっきりと見えてきて・・・いやはや、圧倒されてしまいます。

6時56分、列車は敦賀に到着。
ホームへ降りると、日本海からの冷たい風が頬を刺してきました。
朝飯もまだでしたし、とにかく寒いので温かいものを食べたい・・・ということで、改札を出て、7時から営業の駅そば屋さんに入りました。

注文したのは、こちらのにしんそば。
甘辛く煮込まれたにしんの身が、ド〜ンと載っています。

うまかぁ〜っ。(笑)

敦賀とにしんの関係ですが、江戸時代、北日本で水揚げされたにしんが北前船を介して運ばれてきたことがあげられます。にしんずしが敦賀の名物になっていますが、ワタシはまだ食べたことがありません。(^^;)
おそばで温まったところで、次の行程へ参りましょう。

再び敦賀駅のホームに上がってくると、こういう看板が目に入りました。

2006年秋の実現をめざして、関西方面から敦賀まで、新快速電車を直通運転するための事業が進行しています。
現在、交流(20000V・60Hz)電化されている北陸本線長浜〜敦賀間、湖西線永原〜近江塩津間を直流(1500V)電化にするための工事が行われていまして、これが完成すると、昼間1時間に1本程度、関西地区から新快速電車がこの敦賀まで足をのばすことになりそうです。
ここ敦賀からは、未乗線の乗り鉄となります。

敦賀7時44分発、小浜線926M列車東舞鶴行き。
車両は、小浜から9921M列車として到着した写真のクモハ125-4に、ここ敦賀でクモハ125-8が連結された2両編成。

ここ小浜線は2003年3月に電化され、改造・塗色変更された113系とともに、新形式のクモハ125形が投入されました。
1両での単行ワンマン運転ができる両運転台式の電車ですが、転換クロスシートが並ぶ車内、そして側面のLED行先表示。関西圏で新快速として活躍中の223系電車の毛色がかなり入っている車両です。
926Mは定刻に敦賀を発車。

写真は、粟野駅。
ホームの駅名標のすぐ下まで、雪が積もっています。

そうかと思うと・・・。
・・・こちら、小浜を過ぎてしばらく。

車窓からは若狭湾が見えていますが・・・。
このあたり、そんなに雪はありません。

小浜線は単線のため、時折行き違いをしながら進んでいきます。
すでに学校が冬休みに入っていることもあってか、2両編成の車内は極端に混み合うこともなく、実にゆったりとした感じでありました。
福井県から京都府に入るあたりから、沿線は再び雪景色。

雪のあるところとないところが交互に出現するのは、やはり地形の関係なんでしょうか。
やがて列車は、舞鶴の市街地へ。

東舞鶴駅へ続く高架へ上がってきましたが、ここ舞鶴もやはり雪景色です。
9時37分、926Mは東舞鶴駅に到着しました。
小浜線はこれにて完乗です。

ここから先ですが・・・次に乗る電車は、私が乗ってきた926Mと同じホーム・同じ線路に停まっていました。
これはなんとも大胆な・・・。
で、ワタシの乗る列車は、東舞鶴9時43分発、舞鶴線経由福知山行き326M列車。
ワタシ自身、舞鶴線については、この東舞鶴と、隣の西舞鶴の間だけを未乗で残していました。

車両は、福知山運転所に所属する113系5300番台S7編成2連。ワンマン運転となります。
塗色の基本はオレンジと緑の湘南カラーですが、クリームの細い帯が追加されているのが特徴的です。車内はセミクロスシートですね。
326Mは東舞鶴を出て、白鳥峠を越える6.9kmの道のりを経て西舞鶴へ。

西舞鶴は、かつてのJR宮津線、現在の第三セクター・北近畿タンゴ鉄道宮津線との接続駅。
構内には北近畿タンゴ鉄道の車両基地があり、「タンゴエクスプローラー」のKTR001形気動車が休んでいるのも見られました。

列車はこの先、綾部まで単線の舞鶴線を進みます。
ワタシが綾部〜西舞鶴の区間に前回乗車したのは、まだ非電化だった10年前のこと。それこそ、キハ181系特急「あさしお」や、キハ58系急行「丹後」が走っていた頃でありました。
列車は綾部から山陰本線に入ります。

綾部〜福知山間は複線になっています。いまや日本最長の営業距離を誇る路線といわれる山陰本線ですが、複線区間というのはそのうちの本当にわずかな区間でしかありません。

やがて、右手に福知山城の天守閣(1986年に復元完成)が見えてきました。
10時27分、326Mは終点・福知山に到着しました。

少しお腹がすいてきましたので、駅構内に新しくオープンしていたベーカリーのイートインコーナーで、ブレンドコーヒーと、少しお腹にたまりそうな調理パンをいただきました。
次の列車に乗ろうと、再びホームに上がってくると、この状態。
吹雪いてました。

おいおい、この先大丈夫なの?と思わず言いたくなるような状況でした。
次の列車は、福知山11時14分発、福知山線2530M列車篠山口行き。
福知山線の完乗は旅の2日目に達成していますが、今回は別の未乗線へ向かうために、谷川までこの2530Mに乗ります。
もともとワンマン運転の列車ではありますが、きょうは車掌さんが乗務しておりました。

車両は、旅の初日にも乗った、113系3800番台の2両編成でありました。
・・・ってか、さっきまで降っていた雪がもうあがってるし・・・。
列車は定刻に福知山を発車。

こちらは、石生駅。
この石生、というところは、日本で最も低い中央分水界があることで知られているのだそうで、駅の横にもそのことを示す看板がありました。先日通った時には、朝早すぎて気がつかなかったんですがねぇ・・・。
調べてみたらば、海抜95mというところに、瀬戸内海と日本海を隔てる分水界があったとは・・・これは知りませんでした。
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