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Part2(2023・1)
1月2日の朝になりました。
朝風呂をいただいて、7時、お宿の朝食です。いわゆるバイキングスタイル。
お腹が空いてたんでたくさんとっちゃいました。納豆ご飯もうれしいし、お宿の女将さん特製という筑前煮もありがたい! このほかに、カレーもあったんでいただいちゃいました。
どんだけ食べんねん!って感じですが、なぜか旅先だと食べれちゃうんですよねぇ。(^^;
食事を終えて、少しゆっくりしたあと、お宿をチェックアウトします。
今回が2度めの利用になった「旅籠はしもと」、きれいだしいいお宿ですよね。駅からも近いですし。
機会があればまた利用したいと思います。
肥後大津駅にやってきました。
この日はここからのスタートになります。

で、乗車するのが・・・。
・・・こちら、前日も見かけた「あそぼーい!」。朝の熊本発別府行きの列車です。

「オランダ村特急」に始まり、「ゆふいんの森Ⅱ世」→「シーボルト」→「ゆふDX」と変遷を繰り返し、2011年に「あそぼーい!」に改装されたキハ183系1000番台4連。もうこの姿になって12年になろうとしています。
12年前のデビュー直前に、九州鉄道記念館で行われた撮影会に行ったんですけどもね。今回の旅にも連れてきた小6娘がまだ赤ちゃんのときでした。
その列車に、今回ちびさんたちを連れて乗ります。7年前の2016年、豊肥本線が熊本地震での被災で不通だったときに、博多~門司港間で臨時運転された際に乗車してはいましたが、阿蘇を含む区間で乗るのは、今回が初めてでした。
1分遅れの9時45分に肥後大津を発車した「あそぼーい!」は、9時58分、立野に到着しました。
ここから、有名なスイッチバック区間を通って、阿蘇外輪山を上っていくわけですが・・・。
・・・こちら。

熊本地震で被災し、現在も立野~中松間が不通となったままの南阿蘇鉄道。今年夏予定の全線運行再開をめざして復旧工事が進んでおり、ここ立野駅でも駅の整備が進みつつありました。
「あそぼーい!」は立野を発車し、スイッチバックしながら山を登っていきます。
この立野のスイッチバック区間も、ワタシ自身何度も通っているところですが、やはり何度来ても、この運行形態は見ていて面白いし楽しいなと思いますね。
外輪山を登る景色を見ながら、3号車のビュッフェに行ってみました。

3号車にあるこちら、赤ちゃんを入れるベビーサークル。「あそぼーい!」に改装された当初から置かれているものです。
実は、前述の12年前の九州鉄道記念館での撮影会の際、当時赤ちゃんだった小6娘をここに入れてみたら、近くにいた客室乗務員さんから「あら、ここを使った第一号ですよ!」って声をかけられたってことがありましてね。
この話を、当の小6娘にしてみたら照れくさそうにしていましたが・・・12年が経って、いったい何人の赤ちゃんがここに入ったのかなぁ、なんて思いを巡らせておりました。
で、朝っぱらからではありますが、ビュッフェで買ってきたこちらのかぼすハイボールを、自席へ戻っていただきました。
これ、時々福岡市内のスーパーやコンビニでも見かけるんですが、さっぱりしたかぼすの味がとてもいい感じでですねぇ。見つけると買うことが多い品です。
列車は阿蘇のカルデラの中に入ってきました。

北側を見やると、外輪山、大観峰方面の展望が。

一方、南側では、中岳から噴煙が上がっているのが見えていました。
阿蘇の景色って、本当にダイナミックですよね。
10時29分、「あそぼーい!」は阿蘇に到着しました。

ここで、けっこうな数のお客さんが降りて行く様子が見えました。
やはり、阿蘇をめざす人の率が高いんですねぇ。

3分という停車時間ですが、発車まではけっこうあっという間でしたね。
続いて、列車は宮地に停車。

かつて、「SLあそBOY」の終点だった場所で、ここへも何度か来たことがありましたので、この大きな木造駅舎もなんだか懐かしく感じます。
宮地を出ると、列車は外輪山を登り、カルデラに別れを告げます。
その途中で、わずかながらですが眺望のいいところがありましてね。

いずれまた、阿蘇にはゆっくり来てみたいと思います。
阿蘇の外輪山を抜けたところにある、波野駅を通過します。
このあたりは少し雪が残っているところがありました。

この波野、といえば、この旅のときに、対向列車の遅れで長い待ちぼうけをくらったところでもありました。あれは今考えても大変だったなぁ・・・。
車内をまわっている車掌さんが、ウチの小3末娘に声をかけてきました。「ちょっと折り紙してみない?」
ということで、末娘と嫁さんが、車掌さんの指導のもとで黒い折り紙を折り、白いシールを貼り付けてマジックで丸を描くと・・・あら不思議、あそくろえもんの出来上がり!(笑)
へぇ~こんなアトラクションがあるんですねぇ。
阿蘇でかなりお客さんが降りて、車内にはまったりとした空気が流れていました。
こうやってのんびりと列車に乗れるっていうのは、やはりありがたいことだなぁと。

「あそぼーい!」のキハ183系1000番台は、もともと国鉄が北海道向けに投入したキハ183系500番台がベースとなっている車両ですが、その北海道ではキハ183系が、リゾート車両として新造されたグループを含め、いよいよこの春に全車引退を迎えようとしています。
なので、九州にいるこの車両も、いろいろ改造されているとはいえ年数は経過しているので、当然、去就が気になるところでもあります。
そうこうしているうちに、列車は11時16分、豊後竹田に到着。

これまで、豊後竹田では駅の前にしか出たことがないんですが、できたらいずれ、「荒城の月」のモチーフとなった岡城址を含め、街を歩いてみたいもんだと。
列車はその先、大野川に沿って高度を下げて行きます。
こちらは豊後清川~三重町間、大野川の流れがゆるくなる場所で、水面が映し出す空や山の景色がなんだか深くてきれいでした。
で、こういう列車に乗っていると、こういうの、売ってますよね。(笑)
客室乗務員さんが歩いて売りにきていたのをつかまえて、アイスを家族4人分まとめ買い。(^^;
ワタシはこちらのミルクアイスをいただきましたが、やはり濃厚ですよねぇ~。
中判田に着きました。
ホーム向かい側には、キハ125-12が停車中。大分からやってきて、ここから折り返し普通5429Dとして大分へ戻る運用のようです。
日豊本線、そして大分車両センターからの回送線と合流し、大分川を渡るところまできました。
ほんといい天気で、車窓の眺めもとてもいい感じで楽しめたなぁと。
12時20分、「あそぼーい!」は大分に到着しました。
列車はこの先、別府まで走りますが、ワタシたちはここで下車です。

以前から、阿蘇を含む豊肥本線で「あそぼーい!」に乗りたかったので、今回はそれを果たせて本当によかったと思います。楽しかった!
ホームからコンコースへ降りてきたところに、こちら。

アニメ「僕が愛したすべての君へ」「君を愛したひとりの僕へ」というのがありまして、その劇中に大分市の街並みをモチーフにした風景が多数登場するということで、こうしたパネルや聖地巡礼マップの展示がされていました。原作者が豊後大野市出身なんだそうで。
大分駅の北口の前に出てきました。
この大きな駅舎になってしばらく経つんですが、まだまだ見慣れない感じですねぇ。

で、せっかく大分まで来たんで、少し街を散歩することにしました。
やってきたのはこちら、府内城址です。

豊後国の守護から戦国大名となった大友氏は、この地域の別の場所に館を設けて住んでいました。秀吉の治世下で府内(大分)に入った福原直高がこの場所で築城を行いましたが、それをさらに改修して完成形になったのは、関ヶ原合戦後に入封となった竹中重利が治めた頃といわれます。
写真の場所は、城内の天守台。
天守台の上まで上がれるようになっていましたので、上ってみました。

往時にはここに、四重櫓の天守があったんだそうですが、1743年の大火で焼失したあとは再建されていませんでした。
現在、大分市が公園整備の一環として天守閣の再建を構想しているとのことで、今後の動向が注目されます。
府内城址を出て、街なかを歩いてきました。

セントポルタのアーケード街では、正月の餅まきのイベントが行われていました。
コロナウイルス禍があったんで3年ぶりの開催なんだとか。
さすがに余所者のワタシたちは餅をもらうことはしませんでしたが。(^^;
商店街を抜けた先にある、若草公園にやってきました。

ここにはC55形SLが1両、屋根付きのスペースに静態保存されています。
取り付けられているプレートは「C55-53」ですが、実はこの機関車、本当はC55-46なんだそうで。
もともと、大分に所縁のあるC55-53を保存する予定(番号指定で大分市からリクエストもあったとか)だったらしいんですが、現場が同機を既に解体してしまっていたため、やむなく未解体だった46号機に、53号機のプレートをつけてここへ持ってきたのだとか。
こういうケースって、他にもあったりしそうだなぁと。
お昼を食べようといろいろ探しながら歩いていたんですが、やはり正月で開いているお店が限られているのもあって、考えた挙句にテイクアウトをすることに。

先ほどのセントポルタのアーケード街の中にある、「五車堂」へやってきました。1972(昭和47)年創業、半世紀にわたってここ大分で愛されている洋食屋さん、テイクアウトのサンドイッチやお弁当も扱っています。ワタシはこのとき以来の訪問となりました。
今回はここでサンドイッチをお買い上げ。あとでいただくことにしました。

熊本にも「五車堂」という名で弁当仕出しやレストランをやっている会社がありまして、大分のお店とは「五車堂」のロゴ文字が共通(マークは違いますが)なんですよね。おそらく何かしらの関係があるのかなと・・・大分のほうが後発なので、暖簾分けなのかな?
さて、そろそろ北上しましょうか。
ここからは再び「青春18きっぷ」での旅になります。

大分から13時54分発、普通634M列車杵築行きに乗車することにしました。大分車両センターの815系No-22編成2連での運転でした。

実は、この大分駅周辺の日豊本線が高架に移行する直前の11年前・2012年3月、その高架を歩くウォーキングが開催されましてね。当時1歳だった小6娘を連れて行ったんでした。
開通前の高架で、日豊本線小倉起点131.2kmポストの写真につかまっている娘の写真が残ってたりするんですけどね、もう二度とできない芸当ですが。(^^;
こちらは西大分駅。
ここで貨車の入換を担当している、DB500-51の姿を見かけました。小規模の貨物駅向けにJR貨物が投入している、動軸2軸の液体式ディーゼル機関車です。
この西大分駅にいるDB500-51・52は、車籍上は門司機関区の所属ですが、この西大分駅専属で使用されています。
実物を初めてまともに見たんですが、まぁかわいらしいというかですね。(^^;
西大分を出ると、別大国道と並走しながら海沿いを走っていきます。

写真は、水族館・うみたまごのあたり。
実は、うみたまごって、来たことないんですよね。(^^;
このあたりにある高崎山自然動物園、あのサルがたくさんいるところには、ワタシが小学生の頃に親に連れられて来たことがありますけどね・・・。
のんびり車内で過ごしているうちに、634Mは3分遅れの14時33分、終点の杵築に到着しました。

この先へ向かう電車まで時間があるので、改札を出て、駅舎の前に出てみました。
前回この駅で改札を出たのは、もう12年前、JR九州ウォーキングで来たときだったと・・・それこそ、今回来ている小6娘がまだ赤ちゃんのときでしたからねぇ。(^^;
駅の待合室で、さきほど大分の「五車堂」で買ってきたサンドイッチをいただくことにしました。
「ミックスサンド」(1130円・税込)、店頭で「人気No.1」の触れ込みがあった品です。いろんなものが入っていますが、パンズがとてもしっとりふわふわなのと、具材がどれもやさしい味付けで、万人受けする口当たりの良さが印象に残りました。なかでも、フルーツサンドの生クリームの滑らかさは絶品でしたねぇ~。(^^;
ここでも書きましたが、まさしくサンドイッチボックスの王道、といった感じでした。
この杵築駅の待合室には、地元観光協会の売店がありまして、土産物やビールなどを置いています。
で、こちら・・・また出合ったね、の、かぼすハイボール!
やっぱり、かぼすは大分名物ですからね。ここでもいただきましょう。(^^;
しばしのんびりして、そろそろ次の列車の時間です。

杵築15時48分発、普通4644M列車中津行き。大分車両センターの815系No-26編成2連での運転でした。
1時間15分、杵築駅にいたことになりますね・・・この杵築から中津方面への列車が、実はけっこう少ないんですよね・・・。
16時8分、4644Mは宇佐に到着。
いまや「USA」のローマ字表記で広く知られるようになったこの宇佐駅。駅名標のイラストも、星条旗を意識したデザインになっていますね。
16時16分、柳ヶ浦に到着しました。
ここで、後続の「ソニック42号」の通過を待つため小休止。

ホームから見える電留線に、昨年9月で引退した415系Fo-103+123編成計8両が留置されていました。
で、空を見上げると、そこにはお月様・・・。
こんな光景に出合えるんですねぇ。
16時41分、4644Mは終点の中津に到着。

乗り継ぎでホーム移動している間に、こちらの列車が到着。
大分発で小倉へ向かう臨時の「にちりん74号」、787系Bo-6104編成4連での運転でした。
こういうのも多客期ならではですよねぇ。
中津からは、16時49分発、普通2556M列車小倉行きに乗車します。南福岡車両区の813系RM3103編成3連での運転、1100番台の座席一部撤去施行車である3100番台です。
まぁ始発ですんで、どうにか席は確保できました。
中津を出てまもなく、山国川を渡ります。
ここが大分・福岡の県境。
戻ってきましたか・・・。
17時20分、2556Mは行橋に到着しました。
ここで、後続の「ソニック44号」を先に行かせます。885系SM3編成6連がやってきました。
まぁ、特急に抜かれてばかりなのは、普通列車の旅なんで仕方ないですわねぇ。
やがて列車は、まもなく小倉というところへ。
西小倉を出て、紫川を渡ります。
あたりはすっかり夜景に・・・。
17時57分、2556Mは終点の小倉駅3番ホームに到着しました。
到着したRM3103編成は、いったん回送となるようです。

ということで18時、すっかり晩飯の時間になりましたね。(笑)
駅前に出てきました。じゃあちょっと、食べていきますか・・・。
こちらのお店にやってきました。

焼うどん専門店「きつね」、ワタシは以前から何度か訪ねているお店。こちらでも登場しますが、日田焼そばの流れを汲む「バソキ屋」とのコラボで、焼うどんを出すお店です。
かぼすハイボールを杵築で呑んできてましたが、もうとっくにアルコールはどっかへ行ってしまったようなので(笑)、さっそく生ビールをいただきます。
かんぱーい!(^o^)/
今回ワタシが注文したのが、こちらのスタミナ焼うどん大盛(1200円・税込)。麺も具材も通常の1.5倍量ということになっています。
トッピングされている辛ごまと、玉子の黄身をまぜながらいただくんですが、辛味とまろやかさが入り交じって、変化が楽しめます。テーブルには追いソースやお酢も置いてあって、味もお好みに調整できますしね。量的にもこれだけあると、かなり満足できました。(^^;
そろそろ旅も最終コースに入って行きます。

小倉18時58分発、快速4231M列車荒木行き、813系の9両編成、前3両はRM2234編成でした。
ここからは北九州ならではの車窓からの景色を・・・。

戸畑駅付近、こちらは若戸大橋。
ライトアップされていて、赤く輝いていますね。
一度、近くまで見に行ってみたいんですけどもね・・・。
スペースワールド駅では、ライトアップで煌々と浮かび上がる、かつての官営八幡製鉄所の一号炉・東田第一高炉が見えています。

4231Mはここで、後続の「ソニック50号」の通過待ち。885系6両が足早に駆け抜けていきました。
なお、4231Mの「ソニック50号」待避は通常だと隣の八幡駅で行われるんですが、この日は4231Mがこのスペースワールドに臨時停車するということで、変更となっていたようです。
海老津まで来たところで、向かい側で待っていた列車の方に乗り継ぐことにしました。
4231Mに乗ったままだと、ワタシたちが下車する箱崎は通過してしまいますが、箱崎に停まる列車への乗り継ぎが、どうやらこの海老津始発の普通2189M列車二日市行きしかないようだという話で・・・だったら、ここで乗りついでのんびり座っていこうやと。
2189Mは813系RM3+6+2編成、ということで、珍しいことに3編成すべてが0番台(中間車はサハ400番台)という組成でした。

乗車したのは、RM3編成の中間車・サハ813-403。
あとから増結になったこの車両も、もう登場して20年になるんですねぇ。
こちらは赤間。
ここでは、後続の「きらめき5号」博多行きが先に発車します。787系BM6編成8連での運転でした。
昨年9月のダイヤ改正以降、南福岡車両区の787系は8連と6連に分かれて活躍していますが・・・こちらももう30年を超えていますのでねぇ。今後が気になるところではあります。
千早でもまた、特急の通過待ち。
今度は883系7連「ソニック52号」が通過していきました。

だいぶ特急に抜かれましたが、そろそろラストですね。
20時29分、2189Mは箱崎に到着。
ワタシたちはここで下車です。

北半九を一周して、戻ってまいりました。
このところ我が家の恒例になった正月旅。今年もどうにか無事に終えることができました。
こうして家族で旅をすることで、ウチのちびさんたちも旅や交通機関に少しずつ慣れてきました。それこそ、ワタシ自身が子どもの頃そうだったように。こうやって、受け継がれていくんですよね。

今回は「18きっぷ」をメインに、途中に「あそぼーい!」乗車を挟んでの旅でした。小学生で「18きっぷ」?という向きもあろうかと思いますが、一応計算済みで、2日トータルで元はとれるように行程を組みました。
で、2枚買った「18きっぷ」を、4回分ずつ使用していますので、2回分は余ることになりますが・・・その残りをどうしたかは、また別項に譲りたいと思います。
<おわり>