<Part2へ>
Part3(2001・8)
佐世保駅に到着しました。松浦鉄道のホームから、通路をそそくさと移動してJRの改札へ向かいます。
高架駅のホームですが、すでに一部使用されていて、地上の従来のホームと高架ホームを併用している感じでした。
ワタシがやってきたのは、地上ホームの0番乗り場。早岐から大村線に入る快速「シーサイドライナー7号」に乗ることにしました。
で、写真の車両がいたわけですが・・・。おやおや、「シーサイドライナー」専用色をまとった車両でないキハ58がいますね。中もセミクロスシートだし・・・。
もう1両のキハ65のほうは、専用カラーでした。何らかの理由で混色編成となっているようですが・・・詳しいことは不明です。

12時11分、列車は佐世保を発車しました。
ハウステンボスまでは各駅に停まりますが・・・エンジンの音が、やはり腹の底に響く感じがしますね、この車両・・・。
早岐では9分の停車時間があります。
駅の横に広がる留置線、ここはかつて早岐客貨車区が置かれ、ブルートレインの一大基地となっていました。いまは佐世保発着のブルトレもなくなってしまい、青い客車が姿を見せることはありません。
その留置線に、赤い485系4両編成が2本、置かれたままになっていました。おそらく、昨年3月のダイヤ改正時まで長崎・佐世保線系統で使われ、運用を外れた車両でしょう。すでに1年半近くをこの場所で過ごしていると思われ、車体は色褪せを隠せないでいます。
一方、ホーム向かい側では、その485系を追いやった張本人である783系「ハイパーサルーン」同士の「みどり」「ハウステンボス」の連結作業がおこなわれていました。
この連結作業が終わるのを見届けて、「シーサイドライナー7号」は発車です。
次の停車駅はハウステンボス。夏休みも佳境に入る時期ですが、「ハウステンボス」に来ているお客さんはやはり少ないようですね。長崎へ向かうこの列車に乗ってくる人も、わずかなものでした。
前回、「GO WEST! 心高鳴る西の国へ」の旅の際には特急「シーボルト」のパノラマ展望席から眺めた、大村湾の展望です。「うわー、こんな絶景のなかを走ってるなんて・・・」と驚愕した、その最初のときの記憶がいまでも鮮烈に残っています。
大村駅に着きました。
ここで若干お客さんが増え、デッキに立つ人も出てきました。
まもなく、長崎線との接続駅である諫早に着きます。
ワタシは、乗り換え準備のために席を立ちました。

13時29分、諫早着。乗り継ぎ時間は4分。地下道を通り、移動です。
ここからは、長崎線を上り方向へ向かうことにします。
やってきた普通列車の鳥栖行きは、813系電車の3両編成。・・・と、よく見ると、いつもの赤い頭の813系ではありませんね。この車両は、10月6日に電化開業となる筑豊本線・篠栗線用に塗色変更を受けた車両なんです。
この813系電車はいまのところ南福岡電車区の所属ですが、同区の813系は運用範囲が広く、この長崎線系統にもやってきます。

しっかしまぁ、よりによってこういうときに姿を現すとは・・・。
車内に入ってみますが、こちらは特に変更点があるわけではないようです。外側はシルバーに塗り替えられたドア部分も、内側は赤いままですね。
13時33分に諫早を出て、電車は諫早湾の海に沿う形で進んでいきます。
右手には、雲仙が見えます。よく目を凝らしてみると、普賢岳の噴火の爪あとはまだくっきりと残っています。
湯江に着きました。ここで上下の特急の通過待ちがあります。・・・そうです、この区間は単線区間なんで、上下両方、ということになるんです。
まずは下りがきました。783系「ハイパーサルーン」の「かもめ」ですね。この783系はドアを開かずに運転停車、上りが通過するのを待っていました。
やがて、上りの「かもめ」も通過していきました。885系の「白いかもめ」で、あっという間に走り去っていきました。
肥前大浦には14時15分に到着。今度は、下りの「白いかもめ」との行き違いです。
向こうは運転停車のようで、ドアも開かず、こちらと同時に発車していきました。

列車内には昼下がりのけだるい空気が流れています。お客さんは多くなく、また多くの人が、イスに身を任せてうつらうつらとしていました。
それにしても、この長崎線も、有明海の海を見ながら、ということで、明媚なところが続いていますね。途中には海水浴場もあったりして、泳いでいる家族連れもいました。青空と海、なんとなく夏をイメージさせる要素が並んでいるわけですが・・・。
・・・一方、ちょっと内陸に入ると、そこには黄色い稲穂が輝く田園地帯。
夏を追いかけてきたつもりですが、やはり秋はすぐそこまで来ているんですよね。
肥前鹿島に着きました。
ここはあの祐徳稲荷神社の下車駅になっていますが、鹿島、といえば、もう一つ有名なものがありますね。・・・そう、ガタリンピックです。泥だらけになっても楽しいといわれるガタリンピック、一度生で見てみたいものですが・・・。え?! 自分で参加する気はないのかって?・・・さすがに、そこまでの「勇気」はまだないですねぇ・・・。(笑)
15時3分、列車は佐世保線との合流地点である肥前山口に着きました。
ホーム3本を抱える、この地方では大きな駅なんですが、ちょっと現段階ではもてあまし気味でしょうか・・・。
そして、ワタシは肥前山口の2つ先の久保田で電車を降りました。
駅名標が国鉄時代のまま、というのが、なんとなくうれしいです。

さて、次の列車まで、少し時間があるので、駅の外へ出てみましょうか。
お腹も少しすいたので、駅前の商店でパンを買いました。
<Part4へ>