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Part4(2001・8)
久保田駅に戻ってきました。
駅舎は写真のような小さなものです。前ページ最後の写真にあったように、ホームの屋根は木造のかなり年季の入ったものですが、駅舎はどうやら建て替えられているようですね。駅の前に懐かしい郵便ポストがありますね〜。

駅舎のなかでは、JRの社員さんが券売機の手入れをしていました。
次の列車は、15時31分発の唐津線唐津行き。この列車は臨時列車としての設定になっていますが、この時期は毎日運転されていました。
車両はキハ47形の2連。ワンマン化改造は施されているものの、エンジン換装などはされていないようで、起動時は本当にゆっくりと走り出していきます。

車内のお客さんは、部活帰りの高校生と、買い物帰りのおばちゃんたち、という感じでした。
長崎線と別れて、列車は田園地帯のただなかを北の山間部へ向かって走っていきます。
本当に、のどかな光景が続きます。
久保田の2駅先からは、東多久、中多久、多久と、「多久」の名の入った駅が続きます。
この東多久駅の駅名標も、国鉄時代のままのようですね。

多久市街を過ぎていくと、次第に平野部から離れ、山の中へ入っていきます。
こちらは、山を越えて下る途中の厳木の駅。この漢字で「きゅうらぎ」と読みます。
このあたりには温泉もありまして、沿線には温泉施設の姿も見えています。
続いて2駅先の相知です。この駅には、農協の倉庫らしき建物が隣接していまして、線路側に荷物運び出しのための搬出口やベルトコンベアなどが放置された状態になっていました。おそらくかつては、ここから地元の農産物を鉄道貨物として運び出していたんでしょうね。
伊万里からやってくる筑肥線の線路の下をくぐり、まもなく並走区間に入りました。ここは本牟田部。先ほど書いたように、唐津線のほうにだけホームがあります。筑肥線の線路上を、キハ125形が伊万里方へ向けて走り去っていきました。
唐津手前、筑肥線の電化区間である和多田の駅が見えてきました。
間もなく合流し、唐津へと向かいます。
唐津で筑肥線からやってくる103系電車に乗り継ぎ、西唐津に到達しました。
これでもって、唐津線は完乗、ということになります。

この西唐津駅には、唐津運輸センターの車両基地が併設されていまして、筑肥線・唐津線の電車・気動車の基地となっています。
ここまで乗ってきた103系電車が車庫へ引きあげたあと、今度は唐津線を佐賀へ向かうキハ125形が現れました。
17時16分に発車するこの気動車で、唐津へ戻ります。
唐津へ戻る途中、車窓からは唐津城の天守閣が見えます。
まだ近くで見たことはないんですが、きれいな天守閣ですよねぇ・・・。
唐津に着きました。
ここからは、筑肥線を博多方面へ戻ることにします。

17時28分発の福岡空港行きに乗り込みました。車両は103系1500番台のトップナンバー車を含む6両編成。おそらく、夕刻ラッシュの送り込みを兼ねた運用だろうと思います。事実、姪浜までは立客の姿は見ませんでした。
唐津から一路、東へ。
日が傾いて、まぶしい西日が海の上を照らします。目がくらみそう・・・。
でも、きれいですよね。
筑前深江にて。下り電車と行き違いです。
この写真を撮った後、しばらくワタシの記憶は途切れています。・・・そりゃあ、朝も早いですから、眠気が来ても無理ないですねぇ・・・。
18時28分、唐津から1時間で姪浜に着きました。ここからは地下鉄線に乗り入れます。
西新、天神と、お客さんがどんどん増えていきます。さすがに夕方ラッシュの時間ですね。ワタシなんかがいるのは場違いなのかもね〜と思いながら、18時49分の博多到着までの時間を過ごしていました。
博多からは、散々考えた末に特急で帰宅することにしました。883系7連で運転の「ソニック49号」大分行き。自由席は通勤客で混むだろうと考えて、指定券を用意しました。
さすがに夕暮れ時で腹が減ってしまったので、ホームでサンドイッチを買い込んで乗りました。
博多を出ると、黒崎までは31分。本当に、すぐに着いてしまいます。
旅の余韻に浸っている暇などありませんでした。
矢のようなスピードで、途中駅を通過していきます。
ということで、今回の旅は、あっという間に終了となりました。夏を追いかけていったつもりが、秋の気配を見せ付けられる場面もあったりしましたが、夏の「旅鉄」不足分を多少は取り返せたかな、とか思っています。
ワタシ自身、九州にいて知らないこと、見ていないことはたくさんあります。「GO WEST! 心高鳴る西の国へ」の旅以降、そしてまた、この春にワタシが九州へUターンしたこともあって、やっぱりふるさとである九州のことをもっと知っておきたい、という気持ちが非常に強くなっています。
ここしばらくは、いろいろな制約があって長距離の旅行ができていませんが、だからこそ、足元の九州を知るチャンスだと割り切って、近場の旅にもいろいろ挑戦してみたいと考えているところです。

南九州方面でもまだ未踏の地はありますし、時間を見つけてそうしたところの踏破計画も実行していきたいですね。
<おわり>