(2023・10)
今回は、門司港駅スタート・ゴールのJR九州ウォーキング参加と、そのあとの諸々を含む道中記です。
ウォーキングそのものは、門司港駅から関門人道トンネルを通り、下関側の唐戸まで行ったあとに、船で門司港へ戻るというものでした。で、実は同じ日の夜に、福智町市場の彦山川河川敷で開催された「花火アートイリュージョン in 福智町」へ行くことになっていまして、午前中にウォーキングした後にそちらへ行ってから帰る、という、文字通り一日がかりの行程になったわけでして・・・。
まぁ詳細は以下をご覧いただくとして・・・ウォーキング部分はこちらも参照ください。
10月21日朝。
まずは地元の箱崎駅へ向かったわけですが・・・。

改札の前に、こんな掲示が出ていましてね。
当初、箱崎から普通列車でのんびりと門司港へ向かうことにしていたんですが、いきなりその目論見が崩れてしまいまして・・・。

まぁしゃあない、その場で行程を組み替えて、門司港をめざすことにしました。
事故のあった遠賀川~海老津間を通っていない、福間始発の列車に乗ることにしました。

箱崎7時18分発、普通2123M列車南福岡行き、811系8両での運転、前4両はPM111編成でした。
まずは、これで博多まで出て・・・。
博多からは、新幹線でワープすることにしました。

博多7時45分発、臨時の「のぞみ116号」東京行き、JR西日本博多総合車両所のN700系4000番台(N700A)F15編成16連での運転でした。

あぁ~こんなつもりじゃなかったのにな・・・まぁ、早めにたどり着くにはしゃあないのでですね。
「のぞみ116号」は定刻に博多を出て、グイグイと加速していきます。

こちらは福岡トンネルを抜けた、宮若市内。
既に稲刈りを終えたところが目につきます。収穫の秋も佳境を迎えていますね。
8時ちょうど、「のぞみ116号」は小倉駅13番ホームに到着しました。
乗り継ぎ列車の状況が気になりますので、そそくさと在来線ホームへ向かうことにしました。
乗り換え改札を抜けて、在来線の7番ホームへ。

7番ホームには、415系Fo-1519編成4連で運転の8時1分発、普通5132M列車下関行きが停まっていました。
とりあえず、これで門司まで向かうことに。

5132Mは小倉を5分遅れで発車。
そのままの遅れで門司へ・・・。
門司では、あとからやってきたこちらの列車へ。

門司8時12分発、普通2528M列車門司港行き。813系6両での運転、前3両はRM3112編成でした。
こちらは日豊線柳ヶ浦始発の列車で、3分ほどの遅れでやってきました。
結局、2528Mは5分ほど遅れて門司港駅4番ホームに到着しました。

やはり人身事故の影響で列車が遅れていたせいか、この時間に門司港に到着できた人はそれほど多くなかったようです。
門司港駅前では、既にウォーキングのスタート受付が開始されていました。駅長さんもお出迎えするなか、コースマップを受け取り、スタートします。

それにしても、いい天気ですねぇ。
門司港駅というと、今の旬はこちらですかね。

九州鉄道記念館の正面ゲート前に近いこちらの場所。明治期に当時の九州鉄道が起点駅として整備した旧・門司駅の遺構が出てきた、ということで、少し見ていくことに。
関門鉄道トンネルが開通する以前は、現在の門司港駅が「門司駅」と呼ばれ、現在の門司駅は「大里(だいり)駅」と称していました。その、旧・門司駅の機関車庫の土台部分が、姿を現したということで・・・。
この土地は現在、北九州市の市有地。公共施設の建設が予定されていて、埋蔵文化財調査のなかでこの遺構が見つかったとのこと。今後の展開に注目したいと思います。
さて、コースに戻って・・・。

栄町銀天街へやってきました。
やはりというか、シャッターが閉まったままの店も多いんですが・・・そんななかで、甘酒のお振る舞いをやっていたお店がありまして、ありがたくいただいてきました。

ワタシが子供の頃は、よく亡くなった祖父母に連れられてここへ来たりしていたんですが、その頃は本当に営業してる店も多くて、まだ賑やかだったんですがね・・・。
コースをさらに進み、今度はこちらへ。

門司電気通信レトロ館。
このときにも訪ねていますが、懐かしい電話機がたくさん展示されています。写真は公衆電話の展示エリアですが、ちょっと前まで、こんないろんな色の公衆電話があちこちにあったもんでしたがね・・・。
コースをさらに進んで、海峡の景色が見えるエリアへ。

関門橋が見えていますね。
このあと、ノーフォーク広場を経て和布刈の関門人道トンネル門司側出入口へ・・・。
人道トンネルを進み、福岡・山口の県境へやってきました。

もう何度もここを通ってるワタシですが、海底で県境を越えるっていうのは、いまだに特別な感じがしますね。
人道トンネルを抜け、そこからしばらく歩いてこちらへ。

赤間神宮です。
壇ノ浦の合戦で滅亡した平家一門の墓所があり、隣接地には安徳天皇陵もあります。もともと「阿弥陀寺」というお寺だったんですが、明治に入って神仏分離により神社化されたとのこと。

写真はシンボルとなっている水天門。
海峡の反対側の門司港エリアから見ても、以前はよく目立っていました。最近は道路の向かい側に建物がいろいろできて、見づらくなっていますけどね。
赤間神宮からさらに歩いて、まもなく唐戸市場というあたり。

関門海峡を、海上自衛隊の輸送艦「くにさき」が東航するのが見えました。
グレーの塗装の大きな船、というのは、こうしてみるとやはり目立ちますね。
唐戸市場へたどり着きました。
既に朝から、多くの観光客の人たちがやってきていて、市場で買ってきたお寿司などを屋外で食べている姿が目立ちました。
やっぱり、見ているとうまそうだなぁ・・・。
ということで、ワタシもお寿司を調達してきました。

市場内の「雨森商店」で、マグロの大トロと赤身、ふくの握りを買ってきました。しめて900円也。
なんたって、写真左端の大トロ、脂じゅわ~って感じで、たまらんかったですね。やはり市場でいただくお寿司はうまいすね。(^^;
で、今回のウォーキングコースのメインイベントとなっていたこちら、「しものせき海響グルメフェス」の会場となっていた、「はい!からっと横丁」のエリアなんですが・・・。

実は、イベントの開始が11時、ワタシが到着したのはまだ10時過ぎ。
またしても、着くのが早すぎました・・・。
仕方ないので、ゴールへ向かうことにしたんですが・・・。

ゴールは門司港駅になるので、そこまでは海峡を渡らねばなりません。
そこで登場するのがこちら。スタート時に購入していた、唐戸→門司港への関門汽船の片道乗船券。通常400円が50円割引の350円になっていました。この海峡跨ぎのウォーキングではもはや定番になっていますね。
唐戸桟橋から、関門汽船の船に乗って、門司港へ向かいます。

やってきた船は、このときに乗船したのと同じ「がんりう」。
その昨年4月に乗船したあと、同船はその4月中のチャーター運航中に機関室から出火する事故を起こしていましたが、無事に復旧となり、ワタシは昨年12月のこのときにも乗船していました。ほんと「がんりう」によく当たります。
唐戸を出た「がんりう」は、青空のもと、海峡を横切っていきます。
途中、西航する大きな貨物船がおりましたので、その後ろへ回り込むような形で進み、そのあとは門司港へ一直線。

オープンデッキにいましたんで、少し波しぶきも飛んできました。
でもまぁちょっとかかるくらいならね・・・。(^^;
唐戸から5分ちょっとの航海で、「がんりう」は門司港のマリンゲート門司へ入港しました。

マリンゲート門司から門司港駅までは、ほんの少し歩くだけ。
ほどなく、駅前でウォーキングのゴール手続きを済ませました。
時刻はまだ10時半を過ぎたところ。
まぁ仕方ないので、お昼を物色するために小倉へ移動することにしました。

門司港10時44分発、区間快速(福間→二日市間快速)3225M列車久留米行き、811系PM106+PM7編成計8両での運転でした。
10時44分発ではありましたが、やはり朝方の人身事故の影響をまだ引きずっていまして、実際に門司港を発車したのは12分遅れの10時56分でした。
門司港を発車すると、こちら。

すでに1年以上、ここに留置されている415系鋼製車3編成。他の箇所で疎開留置されていた車両が続々と小総車送りになっているなかですが、ここの3編成はまだそのままです。
ちなみに、門司駅の関門トンネル入口横に留置されている4編成も、まだ動きはありません。まぁいずれは、ということでしょうが。
11時10分に小倉に到着し、改札を出てやってきたのは、こちら。
「駅から三十歩横丁」にある、「魚衛門」です。
ここへやってくるのも、3年近く前のこのとき以来ということになります。

11時に開店したばかりで、お客さんはまだほとんどいませんでした。
クルマの運転もないので、一杯やっていくことにしました。
実は最近、「駅から三十歩横丁」の各店舗ではこちらのビールを出しているとのことで・・・。
「コクラエキマルビール」。なんと、小倉駅の屋上で栽培されたホップを使って造られたビールとのこと。醸造を担当しているのは門司港レトロビールだそうで。
かなりの期待をもって注文して呑んでみましたが、やっぱりホップの香りがいい感じでしたね。とてもおいしいビールに仕上がっています。
アテは、このお店では以前から出されているコンソメポテトサラダ。味付けにコンソメを使っているというやつで、コンソメのお味がとてもよくマッチしていました。
今回「魚衛門」でヒットだったのが、こちらのチキン南蛮~明太タルタル~。
黒酢のいい香りとともに登場したチキン南蛮、明太入りのタルタルソースは辛さ控えめのマイルドなお味で、サクサクの衣によく絡んでとてもおいしかったんですよねぇ~。ビールのアテとしてもぴったり!

いい昼呑みになりました。(^^;
呑み終わって、またそそくさと改札を通りました。

ここからは、夜のイベントに向けて移動を開始します。

小倉12時45分発、区間快速(福間から快速)4127M列車鳥栖行き、813系RM3114+RM3427編成計6両での運転でした。
この列車は定刻でやってきました。
4127Mは13時3分に黒崎に到着。

駅前に出てきました。
かつてはこの黒崎駅を地元駅として利用していたワタシですが、駅周辺も少しずつ変わってきています。商店街はやはりシャッターの閉まったところも多いですが、おいしいお店もいろいろあるようなので、一度ゆっくりまわってみたいですけどね。
さて、ここからは、久しぶりの筑豊電鉄乗車といきましょう。

13時30分発の筑豊直方行きとなるのは、写真の5000形5002号。
ちくてつも、すっかりワンマン運転が定着したようですね。
こちらは、西黒崎。
このときにも書いていますが、現在、西黒崎電停は休止となっていて、電車はすべて通過の取り扱いとなっています。
休止は2021年10月から4年程度、という予定になっていますが・・・あと2年ほどですか。
続いて、こちらは萩原。

ここには、遮断機のない踏切があります。発車する電車は、踏切に進入する人や車がいないかを見ながら、慎重に加速していきます。
いまだに遮断機がつけられないというのは・・・つけると逆に不都合があるからとか、でしょうかね・・・。
中間市内へ入り、ここは筑豊中間を過ぎて、かつての国鉄香月線の廃線敷を跨ぐところ。
廃線敷は道路に変わっています。かつてはここで、ちくてつの電車と、香月線を走る気動車が交差することがあったんでしょうね。ワタシ自身は香月線には乗れずじまいでしたが。
こちらは、楠橋。

車庫の方では、3000形3004号を使用した構内での運転体験会が行われていました。九州運輸局が「鉄道の日」の企画で募集した小学生対象の運転体験会だったようで。
いま中1になっているウチの娘が以前、福岡市地下鉄の運転シミュレーター体験に応募して当選し、姪浜車両基地でシミュレーター体験をしたことがありましたが、それも九州運輸局の企画だったですね。この時期はあちこちの事業者で、実車やシミュレーターを使った体験会が行われています。
定刻の14時4分に、電車は終点の筑豊直方に到着しました。
黒崎から34分、乗っているとけっこうあっという間に感じます。

ここ筑豊直方で、LRVタイプの車両が停まる光景も、もはや日常のものになりました。
西鉄路面電車由来の3連接車体・2000形が全車引退し、吊りかけ車の3000形が残ってはいるものの、ちくてつもだいぶ変化してきています。
筑豊直方から歩いて、直方駅のほうへやってきました。

JRの駅前では相も変わらず、元大関・魁皇の像が出迎えてくれていました。

で、ここから乗るのはJRではなく・・・。
・・・こちら。
そう、平成筑豊鉄道の列車です。

直方14時42分発の2229D列車行橋行き、400形406号での単行ワンマン運転でした。406号は、この黄色の「なのはな号」塗装で運転されています。
400形は当初、一部ボックスシートとなっていましたが、「ことこと列車」に改造された401・402号を除き、ラッシュ時対策として順次、オールロングシート化改造を施されています。
列車は、遅れて駆け込んできた乗客を待って、少し遅れての発車となりました。車内はそこまで混みあってはいませんでした。

写真は、JR線と分かれ、遠賀川を渡るところ。
ここの鉄橋のところではかつて、セメント貨物の返空列車を撮ったりしたことがありました。ここのセメント貨物がなくなって、もうすぐ20年になろうとしていますね。
こちらは、国鉄時代からのいい雰囲気の駅舎が残る、中泉駅。
駅舎内の理髪店の営業も健在のようです。

ワタシの下車駅は、この次です。
14時55分、2229Dは市場に到着しました。

ワタシ自身、もちろん初めて降りる駅。
伊田線が平成筑豊鉄道に移管された1年後の1990年4月に開業しています。駅名の「市場」は、このあたりの地名で、かつて「市津村」と「草場村」という2つの村が合併して「市場村」(のちに赤池町→福智町へ合併)となったことから地名がついています。
その市場駅から、10分くらい歩いたところに、夜のイベントの会場がありました。

この彦山川河川敷でこの日、「花火アートイリュージョン in 福智町」が開催されていました。花火とレーザーアート、音楽との融合、というこのイベントですが、実はこのイベントの「X(旧Twitter)」公式アカウントが行っていたフォロー&リポストキャンペーンで、このイベントの無料観覧に当選していまして、それでやってきたというわけなんです。
当選した際に受け取った入場のためのQRコードが、受付で読み込めなくなるというトラブルはありましたが、どうにかこうにか入場し、会場の最後尾となるBブロックのエリアに陣取りました。
会場内ではこの日、「九州うまかもんフェス」が同時開催となっていまして、キッチンカーが多数参集していました。

会場入りして、晩飯には早い時間でしたが、「irie elefante(アイリーエレファンテ)」さんのナポリタンパスタとライスコロッケをいただくことにしました。京築や鞍手の野菜を使った、全国的にも珍しいパスタのキッチンカーだそうで、近隣のあちこちで出店されているとか。
パスタの麺ももちもちでしたし、ライスコロッケもとてもいい感じでおいしかったです。
そうこうしているうちに、日が暮れてきました。
花火のイベントですから、日が暮れないと始まりませんが・・・それにしても、この河川敷という場所はとても冷えますね。上着も持ってきてはいましたが、それでもなかなかに冷える・・・。

どうにか耐えながら、開始時刻を待ちました。
19時15分、待ちに待った花火の開始。
新旧とりまぜてのBGMにのせて、レーザー光と花火のコラボレーション・・・こういう形式は初めて見ましたが、最後の方は本当に引き込まれて見ていました。会場があまりに寒いんで、途中で抜けようかとも思ったんですが、引き込まれて寒さを忘れていまして、気が付いたら最後まで観てしまっていました。
写真は最後の連発の場面。結局、45分間で6500発打ちあがったんだそうで・・・最後はなかなかの迫力でした。
イベントが終了して、どうにかこうにか、市場駅まで戻ってきました。
駅の外には臨時の精算所が設けられていまして、直方までの運賃を支払うと、写真の領収済票を渡されました。これがきっぷ代わり、ということなんですがね。

イベント終了後には、へいちくさんが臨時列車を運転するということで、市場20時38分発でやってくるという列車を待っていました。
市場駅の狭いホームにお客さんがぎっしりと並んでいましたが、400形411号の単行ワンマン運転の臨時列車は、そのお客さんをすべて乗せきりました。

20時52分、列車は直方に到着。

へいちくさんにとっては、時ならぬ特需到来、といったところでしょう。
本当なら、直方から福北ゆたか線の列車で吉塚へ抜けるところですが、なにしろ接続が悪くてですね・・・。

仕方ないので、いったん折尾へ抜けることにしました。
直方21時4分発、普通6558H列車折尾行き、817系VG2005編成2連での運転でした。
列車はそれほど混みあうこともなく、一目散に折尾へ・・・。
折尾からは、特急ワープを使うことにしました。

折尾21時29分発、「にちりんシーガイア14号」博多行き、787系BM13編成6連での運転でした。
さすがに、定刻でやってきましたね。
自由席の5号車・モハ787-24に乗車。

どうにか席にありつけました。
のんびり座って、長かった一日を振り返っていました。
「にちりんシーガイア14号」を香椎で下車し、普通列車へ乗り継ぎ。

香椎22時6分発、普通2345M列車久留米行き、415系Fo-1520+Fo-1513編成計8両での運転でした。
ようやくこれで、箱崎へ帰れます。
本当に長い一日でした。朝は人身事故発生での新幹線ワープに始まり、門司港から海峡を越えて唐戸までのウォーキング、そこから小倉で昼呑み、そして福智町へ移動し、花火イベントを観覧して、そこからさらに乗り鉄して帰宅・・・。いろんなことがありましたが、とりあえず最後まで楽しく過ごすことができてよかったです。

ウォーキングのほうは・・・まだまだ先がありますが、この秋どこまで楽しめるのかな・・・。
<おわり>