(2023・8) | |
8月末の日曜日、突発で単独行の日帰り旅をすることになりました。 最終的な旅程が決まったのは、当日の朝、というバタバタでしたが。(笑) 8月25日から、JR西日本吹田総合車両所京都支所のキヤ141系G2編成による九州内検測が始まっていました。年に2回のキヤ検九州上陸、今回はどこかいつもと違うところでおさえたいなぁと思っていたんですが・・・この日曜日に大村線の検測を行うということで、大村線内のどこか、それもロケーションのいいところでおさえたいなぁと。それならば、やはり随一の眺望を見られる千綿かな、と。 そのあとの行程を組み立てているなかで、試しに「ふたつ星4047」上り列車の指定の空きを調べてみたら、なんとまぁ、大村湾の眺望を楽しめる窓側席が空いているじゃん・・・ということで、さっそく手配を済ませました。 |
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8月27日朝。 箱崎7時59分発の普通2129M列車二日市行きに乗車して、博多まで出てきました。813系9両での運転、前3両はRM2203編成でした。 いったん改札を出て、お茶を買って再び改札を通りました。 |
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博多からは、こちらの列車で移動です。 博多8時37分発、「ハウステンボス・みどり11号」ハウステンボス・佐世保行き、783系CM22+CM11編成計8両での運転でした。 ワタシは「みどり11号」の6号車・サハ783-202に陣取りました。 定刻に博多駅3番ホームを発車した列車は、5月の配線変更でだいぶ進路の変わったなかを、下り本線へ向けて進んでいきます。 今後、この駅の下り方の線路の上に、新しい複合ビルの建設が行われることになります。 |
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晴天のなか、列車は快走を続けていきます。 二日市、鳥栖、新鳥栖、佐賀と停車し、こちらは嘉瀬川を渡るところ。 あと2ヶ月もすると、ここはバルーンフェスタで賑わいをみせることになりますね。 |
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江北から佐世保線へ進み、武雄温泉、有田と停まっていきます。 こちらは、ワタシが乗車したサハ783-202の車内。 佐賀まではかなりお客さん多かったんですが、そこである程度減って、その先はけっこう指定席も空いている席がありました。 |
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10時7分、「ハウステンボス・みどり11号」は早岐に到着しました。 列車はここで、「ハウステンボス」と「みどり」に分割されて、それぞれの終着駅に向かいますが、ワタシはここで列車を降りました。 きっぷの都合でいったん改札を出て、次のきっぷを調達して再びホームへ・・・。 |
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ここからは、大村線の列車へ乗り換えます。 10時28分発、区間快速(竹松から快速)「シーサイドライナー」4225D列車長崎行き、YC1-1+1001+1104の3両編成でした。 つまり、前2両は、YC1系のトップナンバーユニット、ということになりますね。 YC1系のトップナンバーといえば、このときに新造甲種輸送を撮影に行ったのを思い出します。もう5年も前の話ですが、あのときは福岡都市圏の通過が深夜で、終電ぎりぎりのタイミングで駅撮りしたんでした・・・。 |
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4225Dは早岐を出て、次のハウステンボスまでは架線の下を走っていきます。 ハウステンボスに着くと、向かい側ホームには先ほど早岐で見送った「ハウステンボス11号」の783系CM22編成が停まっていました。 |
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ハウステンボスを出ると、そこから先は非電化単線の線路を走っていきます。 4225Dは3両連結していましたが、この区間はお客さんはそれほど多くなかったですね。おそらく、長崎に近づくにつれて増えていくんでしょうが。 次第に、列車は大村湾の景色の良いところへ進んできました。 |
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10時59分、4225Dは千綿に到着しました。 もちろん、ワタシはここで下車です。 4225Dが行ってしまったあと、そこに広がっていたのは、青い空と青い海。 何度かここへは来ていますが、何度来ても本当にいい景色です。 |
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キヤ検・試9250D列車が千綿にやってきたのは、11時24分。 それまで、ポジションをとって炎天下で待っていました。 短時間ならということでそうしたんですが、やはり日射しはきつかったですね。(^^; ホームには、車でやってきたのか、ギャラリーがけっこう詰めかけていました。観光客の人ばかりのようで、最初からこのキヤを狙ってきてたのはワタシ一人のようでした。 動画カメラを回しながら、一眼で望遠カットを撮り、通過までのわずかな間にスマホも取りだして・・・と、とても忙しい撮影になりましたが、どうにかこの駅ならではのカットを撮れたのかなと。 動画はこちらから。(別ウインドウが開きます) |
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撮影が終わって、駅舎の前に出てきました。 相変わらずのいい雰囲気の駅舎なんですが・・・以前、駅舎内で営業していたカレー屋さん「千綿食堂」は、テナント契約終了ということで閉店しており、現在は嬉野の方で新しいお店を開いているとのこと。 現在は、「ミドリブ」という花屋さんが営業しており、委託でのきっぷ販売も行っています。 ワタシも、ここからのきっぷを、その花屋さんの方から買い求めました。 |
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千綿からは11時57分発、区間快速(竹松から快速)「シーサイドライナー」4227D列車長崎行きに乗車することにしました。 YC1-203+1203のユニットがやってきました。 こちらの列車でも、座ろうと思えば座れるくらいの混み具合でしたが、景色を見たかったので、立ったままでいくことにしました。 |
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列車は竹松まで各駅に停まっていきます。 こちら、窓の外には新幹線の高架、その先には大村車両基地が見えてきました。 よく考えたら、大村線に乗るのは2年前のこのとき以来、ということになりますね。そのときは引退間際のキハ66・67に乗ってここを通っていたんですが、そのときには完成していなかったものが完成しているわけですからねぇ・・・。 |
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竹松からは快速運転になった4227Dは、新大村、大村の順に停まります。 こちらは大村駅。ここからやはりお客さんの数が増えてきました。 ワタシは引き続き立ったままで過ごしていました。 |
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大村の次は、諫早。 左手から、長崎本線の線路が合流してきます。 まだ架線は残っていますね。肥前浜~諫早間での架線の撤去がかなり進んできていると聞いていますが、ここはまだ残っていました。 |
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こちらは、喜々津。 上り線側を発車していく青いキハ47の姿が見えますが、こちらが肥前浜行きの2146D列車ですね。以前ワタシも乗ったことのある列車です。 |
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喜々津を出ると、市布経由の新線を通って浦上に停まり、あとは終点の長崎へ。 左手から新幹線の高架が近づいてきました。 まもなくですね。 |
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13時2分、4227Dは定刻に終点の長崎駅1番ホームに到着しました。 長崎までやってきたのは、昨年のこのとき、つまり、西九州新幹線の部分開業直後に新幹線でやってきたとき以来、ということになりました。 そっかぁ、もう11ヶ月も来てなかったんですね・・・ちなみに、長崎駅の在来線構内もまだ、架線は残っていました。 |
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さて、折り返しまで1時間50分ほどの間に、ランチをいただいておこうと、駅を出てアミュプラザ長崎へやってきました。やはり、駅から近いところになってしまいましたが、インターバルとの関係でやむを得ません。 長崎へ来るまでの列車内でいくつか調べた結果、5階のレストラン街にある「Cafe&Barウミノ」へ。 「ウミノ」は1957(昭和32)年に、市内万屋町で「喫茶ウミノ」として創業していますが、現在はこのアミュプラザ長崎のお店だけが営業を続けています。 お昼時、10分ほど待ってから店内へ・・・。 |
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まずはお昼をいただくわけですが、やはり長崎、ということで、トルコライスセット(1480円・税込)をいただいてみました。 トルコライス、といっても、本当に出すお店によっていろいろなスタイルがあるんですが、ここ「ウミノ」のトルコライスは、いい風味のピラフの上にポークカツが載り、そこにナポリタンパスタが添えられている、というスタイル。 見た目の通りシンプルではありますが、それぞれが手堅くまとまっている、という感じでしたね。とくに、ポークカツのお肉のきめが細かくて、とても食べやすかったのが印象的でした。 |
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そして食後にはこちら。 これも長崎名物、食べるミルクセーキ(750円・税込)。この「ウミノ」ではやはり多くのお客さんがこちらを注文しているようです。 ワタシ自身、ミルクセーキの味自体は飲み物として子供の頃から慣れ親しんでいるものなんですけど、サクサクな氷の食感、かつ、しっかりと冷えていて、それまでかいていた汗がサーッと引いて行くのが何とも心地よかったんですよね。 おいしゅうございました。(^^; |
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ランチを終えて駅へ戻る途中で、変化が進む駅前の様子を少し。 左手に見えるのが、先ほどランチを食べてきたアミュプラザ長崎。そのアミュプラザの新館となる建物が、写真右手にその姿を現していました。 新館と、従来からの本館との中間に屋根がありますが、そこは以前の長崎駅前にあった「かもめ広場」のリバイバル、というべきもの。やはり復活するんですね。 |
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そしてこちら。 長崎駅前の名物でもあった高架広場ですが、5月末までで利用できなくなり、解体工事が進んでいました。 長崎駅と、路面電車の電停、そしてバスセンターなどの市街地側を結ぶ、駅前には欠かせないものだったんですけども、姿を消してしまうんですね・・・。 |
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駅に戻ってきました。 3番ホームには、これから乗る列車がすでに停まっていました。 そう、「ふたつ星4047」です。 武雄温泉から江北→諫早と通って長崎には13時15分に到着し、降客後はいったん手歯止めを噛ませて留置となっていました。 ホームでしばらく待っていると、ドアが開きましたので、さっそく中へ。 ワタシは1号車のキハ47-4047(元・キハ47-8092)の席をとっていました。 |
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乗車後、さっそくこちらへ。 2号車・キシ140-4047(元・キハ140-2125)の「ラウンジ40」。1両まるごとラウンジ、そしてビュッフェが設置されています。 既にビュッフェの営業が始まっていましたので、そちらへ行ってまずはお酒とおつまみをと・・・。(^^; |
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こちら、ビュッフェカウンターの前にある、日本酒のサーバー。一升瓶ごとケースの中に入れられ、そこから直接、お酒をカップに注ぐことができます。 佐賀と長崎の地酒が1本ずつ入っているんですが、佐賀からは「七田」の純米酒、長崎からは「六十餘洲」の純米吟醸が入っていました。 |
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ということで、今回は「七田」純米酒(500円・税込)をいただくことにし、カップに注いできました。 おつまみには、ねこの顔を模ったかまぼこ「真空ねこかま」(400円・税込)をいただくことに。 呑み鉄イイネ!(笑) |
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14時53分、「ふたつ星4047」8022D列車は長崎を発車しました。 かつては787系や415系なども停まっていた留置線、今はすっかりYC1系ばかりになってしまいました。 |
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列車は浦上で運転停車後、長与経由の旧線へと進みます。 少しずつ高度を上げていく列車。 坂の街・長崎を象徴するような街並みを見ながら進んでいきます。 |
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長与を過ぎると、山の中へと・・・。 そしてこちら、本川内。 かつてのスイッチバックの名残がいろいろ見られる駅ですね。 |
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長崎本線随一の難工事を経て1898(明治31)年に開通した、全長1094mの松ノ頭トンネルを抜けると、列車は一気に坂を下って海沿いへと降りて行きます。 大草、東園といったあたりは、大村湾の最奥エリアの海沿いを走っていきます。列車撮影地としても知られるところですが、本当に穏やかな海ですよね。天気が良いと本当に映えます。 |
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旧線区間を走り終えて、新線と合流する喜々津までやってきました。 先ほど千綿で撮影したキヤ141系G2編成が、佐世保で折り返して長崎へ戻る途中のここで、「ふたつ星4047」と行き違い、ということになりました。 |
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15時30分、「ふたつ星4047」は諫早に到着しました。ここで15分の停車時間があります。 在来線の4本の線路が列車で埋まっていましたが、「ふたつ星」以外の3本の列車はすべてYC1系! かつてはキハ66・67や817系といったところが並んでいたんでしょうが、今はこういう感じなんですね。 諫早停車中に再びビュッフェへ。 今度は、みかGINサワー(650円・税込)にしました。 ジンがみかんの香りでさわやかに・・・これなかなかいいなぁ。 |
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15時45分、「ふたつ星4047」は諫早を発車。 長崎本線が右へ分かれていきます。 向こうは向こうで気になる路線ではありますが、今回は大村線の旅をすると決めたので、そちらを楽しむとしましょう。 |
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大村で運転停車のあと、新幹線停車駅の新大村でドア扱い。若干のお客さんの入れ替わりがありました。 やがて、車窓には再び大村湾の景色が広がります。 西に傾きつつある太陽の光が、燦々と降り注いでいます。本当に天気が良くて、癒される景色でしたね・・・。 |
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16時20分、「ふたつ星4047」は千綿に到着。ここで10分の停車。 ワタシ自身は、この日2度めの千綿です。 やはり、この眺望ですからね。 海と絡めて撮りたくもなります。 |
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駅舎の前では、地元産品の販売が行われていました。 ワタシは、こちらを購入。 千綿駅近くにある「さいとう宿場」の女将さんが手作りしたという、いちじくのジャム。自宅で食べてみましたが、いちじくの実がごろっと入っていて、いい甘みのジャムになっていました。 |
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16時30分、列車は千綿を発車。 カーブを回り込んだところで、先ほどまでいた千綿駅が後方に見えていました。 本当にいいロケーションの駅。いつか、ゆっくりと訪ねることができるといいなぁ・・・。 |
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千綿駅停車中にビュッフェへ赴き、こちらを追加。(笑) なんか順番が逆のような気もしますが、ここでビール。 とにかく、西日が強くて車内が暑く感じたので、冷たいビールにしました。 海の景色とビール、いいもんです。 |
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列車は17時ちょうどに、ハウステンボスへ。 4分の停車時間があります。 若干のお客さんの入れ替わりがありました。 ワタシ自身はまだ、ハウステンボスの園内には入ったことがありません。一度は行っておこうかなと思うんですが、いつになるのやら・・・。 |
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ハウステンボスの次は、早岐に停車。 列車はここから列車番号が8024Dに変わり、佐世保線を上ります。 佐世保方面へ下る線路との分岐。線路の成り立ち故、江北方面と佐世保方面との直通列車はスイッチバックしての運行となるんですが、成り立ちを知っていても、やはり不思議な感じがしますね。 |
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有田に停車したあと、列車は有田の街並みを左手に見ながら、少しずつ高度を上げていきます。 昨年6月のこのときに、有田の街並みを歩いたのを思い出します。もうそんなに前だったかな、という感じもするんですが。 |
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そうこうしているうちに、列車は武雄の街並みを望む高架の上にやってきました。 写真の方向は、武雄の温泉旅館が集まっているエリア。見えはしませんが奥のほうに、あの武雄温泉の楼門があります。 武雄にも、一度泊まりがけでゆっくり来てみたいんですけどね。 |
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17時45分、「ふたつ星4047」8024Dは終点・武雄温泉に到着しました。 車両はここで小休止のあと、折り返し回送で早岐の佐世保車両センターへ帰っていきます。 さて、ここからは乗り換えなんですが・・・。 |
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乗り継ぎ列車は、武雄温泉18時15分発、「リレーかもめ48号」博多行き。 新幹線との対面乗り換えとなる列車なので10番ホームからの発車となりますが、この武雄温泉駅では、在来線と新幹線ホームの間の乗り継ぎ改札がありませんので、いったん在来線改札を出て、新幹線の改札へ回らなければなりません。 しかも、この時点で、福岡方面での大雨の影響で、こちらへ向かう列車に遅れが出ているという情報が。これ大丈夫かな・・・。 |
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折り返し「リレーかもめ48号」となる、885系SM11編成6連「リレーかもめ45号」は、2分ほど遅れて武雄温泉駅10番ホームにやってきました。 向かい側の11番ホームでは、N700系Y1編成6連「かもめ45号」長崎行きが乗り継ぎ客を待って発車したあと、今度は長崎からのY4編成6連「かもめ48号」が滑り込んできました。 「リレーかもめ48号」ですが、信号待ちが入って、4分遅れて武雄温泉を発車しました。 |
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武雄温泉を発車した「リレーかもめ48号」ですが、大町の手前でスピードが緩くなったかと思ったら、停まってしまいました。 前を走る普通2942M列車鳥栖行きと、大町で行き違う普通6947D列車早岐行きが遅れていまして、待たされる結果に。 結局、江北到着は9分遅れ。 前を走っていた2942Mの817系VN26編成を横目に見て、先を急ぎます。 |
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佐賀に停車しながら、列車はフルスピードで走っていきます。 写真の新鳥栖到着時点では、遅れを7分まで縮めていましたが・・・空を見ると、真っ黒な雲が覆い始めていました。 鳥栖に停車し、原田付近まで来たところで、車体に雨粒が当たる音が聞こえ始めました。けっこう大粒の雨が降っていたようで。 |
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それでもどうにか、まもなく博多、というところまでやってきました。 写真は2号車のデッキにて。この885系の2号車デッキには、一次車では毛筆書きの文字、二次車では絵画を使って、蛍光灯で照らし出す装飾が施されていますね。登場当時はずいぶんと話題になったものでしたが。 そこに書かれた「快適な未来は、JR九州がつくる。」の文字。885系が登場して既に20年以上、登場当時に思い描いていた鉄道の快適な未来は、果たして訪れていると言えるのかどうか・・・。 |
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19時22分、「リレーかもめ48号」は8分ほど遅れて終点の博多駅4番ホームにたどり着きました。 到着したSM11編成は、折り返し19時37分発、肥前鹿島行き「かささぎ113号」になります。既に同列車を待つお客さんが、ホームに列をつくっていました。 |
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ワタシはそのまま、1番ホームへ移動。 遅れていた博多19時23分発、普通2186M列車海老津行きに乗車して、箱崎へ帰ります。博多着時点で5分遅れ。 車両は811系PM1504+PM1編成計8両、トップナンバーが来ましたね。 |
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急遽思い立って実行した千綿での撮影行。やはり千綿は、本当にロケーションのいい駅ですよね。 指定席が空いていたもんで「ふたつ星4047」にも乗れちゃいましたし、長崎でのランチも楽しむことができました。1日でこれだけのことができちゃうんですね、これはこれでなかなか面白かったです。 ただまぁ、やはり千綿にはゆっくり訪ねてみたい。ゆっくり過ごさないとみられない光景ってのもあると思うんで、いつかそういう機会を作りたいですね。 |
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<おわり> |