Part1(2022・1)
2022年が幕を明けました。
この2年ほど、コロナウイルス禍のなかで過ごしてきました。感染者が増えたり減ったり、一喜一憂しながらですが、やはり遠出に関してはなかなか・・・直近では感染力の強いオミクロン株の感染が国内でも広がり始めていて、それに対する恐れも多分にありました。
ということで、今回の年末年始も近場で、ということにしたんですが、昨年の元日に乗った「津和野稲成号」がディーゼル機関車のDD51-1043牽引であったというのが、やはり引っかかってましてね。SLの走る今回、リベンジできないかという思いがありました。
さらにいえば、以前からワタシは、津和野に泊りがけで行きたいとずっと思っていましてね。そもそも大きなホテルなどない「山陰の小京都」津和野、宿という点ではハードルが高かったんですが、今回その手配もどうにかついたので、嫁さんとちびさん2人を連れて出掛けることにしました。
元日朝、地元の箱崎駅に出てきました。

ここで、津和野へ向かうきっぷを購入するわけですが・・・左側のポスター、先日発表があったとおり、JR九州で駅みどりの窓口の大幅縮小を打ち出していまして、箱崎駅でも営業時間が3月12日から、これまでの5時30分~23時という時間から、7時30分~19時までと大幅に縮小されることに。
これ、いろいろネット上でも指摘されてますが、指定席券売機などのハード面が整わないままやってしまうと、大変なことになりそうなんですけどもね・・・その点は大丈夫なんだろうかと。
くれぐれも利用者利便性を極力損なわないようにしてもらわないとですね。
さて、今回の往路は新幹線や特急を使わず、乗車券だけで乗れる列車の乗り継ぎで行くことにしていました。
まずは箱崎9時46分発、普通1162M列車福間行きに乗車します。811系PM106編成4連でやってきました。
この列車で、とりあえず次の千早まで・・・。
千早では9時54分発、後続の快速4226M列車小倉行きに乗り継ぎます。
813系RM2219+RM2232編成の計6両。いずれも「輸送力向上工事」、つまり車内座席の一部撤去を施された編成でした。

この一部座席撤去、やはり利用者のところでは肯定的な声をほとんど聞きません。
こういう中途半端なことをするくらいなら、転換クロスシートをやめて、813系500番台(サハ813形500番台)のようなロングシートにした方が座席定員は多く確保でき、通路も広くできるんですが、もうそれすらもやりたくないんでしょうね・・・。
そんなことを考えているうちに、列車はまもなく折尾へ。
折尾駅の連続立体交差化事業も佳境に入り、最後に残された鹿児島~筑豊短絡線の高架駅への移行が、3月12日ダイヤ改正時ということに決まりました。同時に、これまでの鷹見口は廃止となり、折尾駅のホーム分散状態にも終止符が打たれます。
もう、以前の折尾駅からは想像もつかなかった世界になってしまうわけですね・・・。
10時59分、4226Mは小倉駅6番ホームに到着しました。
次の列車は3番ホームからの発車なので、ホーム移動。
久々に地下通路の方を使ってみました。というか、現在の駅舎になる以前の小倉駅は、この地下通路を通るのがデフォルトでしたからね。20年以上も前の話ですが。
ここ小倉からは、11時9分発、普通5146M列車下関行きに乗車します。
車両は415系Fo-110編成4連。

415系の鋼製車も徐々に勢力を縮小しています。このコロナウイルス禍で後継新造車の製造が止まっているとはいえ、車齢は上がっていきますから、どこかの時点ではいなくなっていくんでしょうが。
5146Mは小倉を出て門司へ。

途中の門司機関区を覗いてみると、EH500と、EF81の500番台車に挟まれて、EF81-303が停まっているのが見えていました。元日はお休みだったようですね。年末の交通安全運動期間中につけていたヘッドマークも外されていたようです。

EF510-301が昨年中に登場して、これから各種試験に供されますが、ED76・EF81の今後も気になりますね。
門司を出ると、電源切り替えのため交直デッドセクションを通過します。
車内灯が落ちるのも、お約束ですね。

関門トンネルを抜けると、下関駅手前、彦島から本州へ渡る手前で、JR九州・JR西日本の会社境界を通過します。
下関まではJR九州の路線となっていますが、下関駅構内はJR西日本の管轄ですのでね。
11時23分、5146Mは下関駅7番ホームに到着。

ここからは、向かい側の6番ホームに停まっている、11時35分発、普通3330M列車岩国行きに乗り継ぎます。車両は115系3000番台N-07編成4連。
3000番台ということで、片側2ドア、117系タイプの転換クロスシートの車両ですね。
3330Mは定刻に下関を発車し、東へ向かいます。
写真は途中の幡生操車場付近の様子。正月で出番のない「ECO-POWER桃太郎」EF210形が多く休んでいました。
そういえば少し前に、瀬野~八本松間で貨物列車の脱線事故があったりしてましたっけね・・・。
こちらは途中の宇部駅。
宇部線が分岐しています。

宇部線や小野田線にもしばらく乗ってないなぁ・・・クモハ42001の最後の頃に乗って以来、確か乗ってなかったような・・・。

国鉄時代、九州から乗り入れてきていた415系4連で宇部線を走る列車がありましてね、それに乗った記憶はあるんですよ。まだ小学生の頃だったですがね・・・。
12時41分、3330Mは新山口に到着しました。
なんか、駅の近くでリラックマとすみっコぐらしのコラボイベントをやってるようでしたが、そちらに行くような時間はさすがになく・・・。
とにかく昼飯がまだでしたので、腹ごしらえをすることにしました。
駅の新幹線改札口前の待合スペースの奥に、うどん屋さんがあります。
「味善」、かつて、この駅が「小郡駅」と名乗っていた頃からのお店ですね。

ワタシは、写真の「極うどんセット」(750円・税込)にしました。かき揚げ、お肉、玉子が載ったうどんに、おにぎりといなり寿司のセット。
あ~やっぱり、こういう旅の途中では、温かい食べ物を手早くいただけるっていうのは大事なんですよね。
温かい食事をいただいたところで、この日の目的地へ向かう列車に乗り込みます。
新山口駅1番ホームから13時37分発、普通665D(山口から2545D)列車益田行き、キハ47-2021+3020の2両での運転です。
エンジン換装、および車体延命工事を施行されている車両。車内のボックスシートの数が減ってロングシートに置き換わっていることもあって、発車の20分以上前にホームに来たにも関わらず、すでにボックスシートにはすべて他のお客さんが・・・。
やむを得ず、いったんロングシートに着席しました。
対向列車の遅れのため、665Dは約2分ほど遅れて新山口を発車。
右手には、下関総合車両所新山口支所が見えてきます。転車台のまわりには、タラコ色のキハ40・47がズラリ。昨年の「津和野稲成号」牽引にあたったDD51-1043も、そのなかに混じっていました。
キハ40・47も、しばらく前は広島一般色といわれた黄色と白のツートンが多かったんですが、気が付けばタラコ化が進んでましたね。
途中の山口で、列車番号が665D→2545Dへ変わりました。
ボックスシートに空きが出たんで、家族そろってそちらへ移りました。

ここで、新山口駅で買ってきていたこちらの登場。
岩国市の酒蔵で造られている「雁木」の純米吟醸。
そもそもは「獺祭」を買い込んでくるつもりだったんですが、さすがに売り切れていましてね。まだ店頭に並んでいた、「獺祭」と同じ岩国の酒蔵の「雁木」のほうを買ってきたんですが・・・いやいやなんのなんの、この「雁木」も負けず劣らずの美味さ!口当たりのよさは見事でした。
で、これをちびちびと呑みながらの「呑み鉄」を・・・。(^^;
14時15分、2545Dは仁保に到着しました。
ここで、鳥取発新山口行きの「スーパーおき3号」と行き違い。向こうはキハ187系3両での運転でした。
「スーパーおき3号」の通過を待って、こちらも発車です。
14時53分、地福に到着。
駅舎の屋根に、雪が残っているのが見えていました。このあたり、少し前の年末の寒波でかなり雪が降ってたようなんですが、元日にはかなりのところで溶けていまして、日陰のところに若干残っている程度でした。
船平山を出ると、1555mの白井トンネルを抜け、島根県へ入ります。
その後は津和野盆地へ向けて高度を下げて行きます。

まもなく津和野というところ。撮影地として有名な本門前踏切の近くには、たくさんの撮り鉄の皆さんが構えておりました。上りの「SL津和野稲成号」を待ってたんでしょうねぇ。
15時17分、2545Dは定時に津和野に到着です。
おぉ、D51-200が先頭に連結された「SL津和野稲成号」の編成が、2545Dの到着を待って、まさしくホームへの入換を開始しようかというところでした。

列車はこの先、益田まで行きますが、ワタシたちはここで降りて、改札を出ました。
津和野駅舎は現在、改修工事中ということで、駅の出札窓口も閉鎖されていました。
駅舎の骨格はそのままに、中身を新しくしている様子。完成後はどんな感じになるんでしょうね。
駅を出て、この日のお宿の方向へしばらく歩いていると、そろそろ「SL津和野稲成号」の出発時間・・・。
太鼓谷稲成神社の二の鳥居の前まで来たところで、ちょうど発車時刻になったもんで、津和野川にかかる橋梁が見える場所で、列車を見送ることにしました。

そのとき撮ったのがこのカット。
もうもうと煙を上げながら、登り坂へ挑むSLの息遣いがたまりませんでしたね・・・。
そしてさらに歩くことしばし。
お宿に到着しました。

今回の宿は、「食堂民宿さと山」。いかにも、な感じの民宿でした。
正月期間にも関わらず、1泊2食付きでけっこうお得な値段で出ていましたので、これでいこう、ということで予約していました。
チェックインした際に、お宿のご主人から、「少し歩いたところに道の駅の温泉があるんで、明るいうちにどうですか?」と。
割引券もいただいたんで、行ってみることにしました。

その道の駅とは、「津和野温泉なごみの里」。
そういえば2018年9月の撮影行でクルマで津和野へ来た際に、帰路に就く前に立ち寄っていた場所でした。そういえば、あそこ、温泉があったんだったっけ・・・。

お宿から歩いて20分弱で、「なごみの里」へ到着。
ここのは温泉といっても、冷泉を沸かしたものではあるんですが。
ただ、露天風呂などもありまして、夕日に染まる山々を眺めながらゆったりと湯に浸かってきました。
お宿へ戻ると、まもなく夕食の時間になりました。
食堂民宿、ということなんで、どんな食事が出るんだろうというのも楽しみではありました。

まずは前菜・・・ではありませんが、玉子焼きと白菜漬け、そしてあとは小さなお饅頭が載っていました。さすがにお饅頭は一番最後にいただきましたが。(笑)
そして、こちらはカツオのたたき。
酢醤油のタレをつけていただきます。カツオのたたきは、ふだんも自宅でスーパーで買ってきたものをいただいたりしていますが、自宅ではカツオを食べようとしないちびさんたちが、ここではしっかり食べていました。(^^;
で、こちらは海老フライ。
なかなかの大きさ、身はしっかりプリプリ、外はカリッと揚がってまして、食べ応えがあって美味しかったです。
なお、小5娘が海老が苦手と申告したところ、代わりになんと豚カツを揚げていただけました。その豚カツ、少し分けてもらったんですが、これがまた美味くて・・・ほんと、外はカリッと中はジューシー、いい揚がりでした。
で、この日のメインはお鍋。4人前の材料をだし昆布の入った土鍋に入れ、カセットコンロでしっかり煮込みました。
なんといっても、シイタケの大きさがすごかったなぁ・・・地元のスーパーで買ったらかなりいい値段がするはずのものなんですがね。大きさだけでなく、厚みもすごくて、煮込んだものをいただくと、その肉厚でかぶりつくのが大変だったですね。(^^;
昆布のおだしもしっかり出てて、本当にいいお味でした。

しっかり満腹になって、あとはお部屋でのんびり。
旅の疲れもあったので、早々に就寝としました。
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