(2021・11)
JR九州ウォーキングの2021年秋編も、後半戦に入ってきています。
やはり近場のコースを中心に参戦していて、参加できない日は他のことをしているので、なかなか参加回数も伸びていない状況ではありますが。
今回は、大牟田駅スタート・荒尾駅ゴールで行われた、世界文化遺産にも指定されている三池炭鉱の史跡をめぐるコースです。今回も、嫁さんとちびさん2人を連れての参加でした。
ということで、まずは11月3日朝、地元の箱崎駅を出発。

箱崎6時39分発、門司港発南福岡行き普通123M列車、車両は817系3000番台VM3008編成+813系RM229編成の6両でした。
123Mで博多駅5番ホームへ到着後、次の列車に乗るため7番ホームへ移動。
そこへ、貨物列車入線のアナウンスが。
北九州貨物ターミナルから熊本へ向かう8057列車、牽引はEF81-403。
定刻より遅れていたようです。

門司機関区のEF81・ED76をめぐっては、JR貨物が置き換え用にEF510形300番台の投入を発表し、12月に先行の初号機がロールアウトする予定になっています。既にこのところ、運用落ちするカマも出始めていて、今後の動向に否が応でも注目が集まります。
8057レが発車したあと、6番ホームにはこちらが。

博多発久留米行き2123M列車となるため回送されてきた、821系UM3編成+811系。
UM3編成を見てみると、821系の特徴でもあった、前面外周部の照明がついていません。
ブログでも記事にしましたが、同じことがYC1系でも起きているようで・・・やはり、理由があって全社的に指示が出てるんでしょうけどね。
さて、我々が乗る列車が、こちらも回送で到着です。
博多発大牟田行き、区間快速(博多→鳥栖間快速)1323M列車、熊本車両センターの815or817系と、佐世保車両センターの817系が併結運転することで有名な列車ですが、この日は817系VT521編成+VN26編成の計4両でやってきました。
VT521編成は、この10月に転換クロスシート→ロングシートに変更する改造を受け、VT21編成から改番されて出場したばかりの編成。実は、改造前に熊本で乗車してたんですが、ここでまさかの遭遇となりました。
さて、1323Mは定刻の7時3分に、博多を発車。

車内では今回も、嫁さんの作ったおにぎりをほおばります。
この日は自宅で朝食を食べて来なかったもんで、腹減ってました。(^^;

お茶は緑茶を水筒に入れてきました。この緑茶、先日、八女市へ出かけたときに道の駅で買ってきてたティーパックで水出ししたものなんですが、なかなかいい色出てますよね。
列車は明け行く空のもとを、南へ向かっていきます。

こちらは、撮影ポイントとしても知られる太宰府信号場通過のシーン。この時間には撮影者はいないようでしたが。
さらに進んで、ここは久留米の手前、筑後川を渡るところ。

朝方冷え込んだせいか、少し川霧が出てましたねぇ、久留米の街並みが霞んで見えてました。
こちら、今回乗車した、817系VN26編成の車内です。
そういえば、このVN26編成には、このときにも乗ってましたねぇ。
なぜか、タイミングよく同じ編成にまた当たってしまいました。
そして、列車はまもなく終点・大牟田に着こうとしています。

左手には、かつてJR線と三井化学専用線との貨車の受け渡しが行われていた、仮屋川操車場のあたりが見えていました。
かつては三井化学保有の電気機関車での貨車牽引が見られましたが、昨年のトラック輸送への切り替えによってここを通る列車はなくなり、架線もすでに撤去されていました。
1323Mは定刻の8時27分に、終点・大牟田に到着しました。

ここで、VT521編成の車内を少し覗いてきました。
ブログのほうにも書いていますが、熊本車両センターの817系では2編成めのロングシート化改造車となりました。直方所属の車両に続き、鹿児島、そしてこの熊本車でもロングシート化改造が確認されていて、この改造が九州全域の817系に及ぶことになるのは間違いなさそうですね。
さて、大牟田駅前に出てきました。
ウォーキングのコース紹介パンフでは、今回のコースが8時半スタート受付開始と案内されていたんですが、コース上の各施設などの開店・開館時間が織り込まれていなかったようで、当日になって受付開始が9時に変更されていました。
しかしながら、みんなそんなことは知らないわけで、駅前には参加者の長い列ができ、なかには係員さんに向かって声を荒げる人も・・・声を荒げるのはいかがかと思いますが、それにしても、ちょっと段取りがですねぇ・・・。

とりあえず、8時50分ごろには受付開始となり、我々もマップをもらって歩き始めました。
まずは、こちらへ立ち寄ります。

大牟田市三池カルタ・歴史資料館。「カルタックスおおむた」の愛称があります。
以前のウォーキングでも立ち寄ったことがあるんですが、今回久々に中に入ってみました。
ここ大牟田・三池地方は、日本のカルタ発祥の地と言われているのだとか。ポルトガルから流入した南蛮文化の影響を受け、16世紀末頃にこの三池地方で作り始められたのが始まりなんだそうです。

ここでは、ウォーキング参加者が参加できるくじ引きをやっていて、我々も消しゴムや付箋、栞をいただいてきました。
続いては、大牟田市動物園に寄るコースになっていましたが・・・。
実は、我々が門前に着いたときはまだ開門前でして、以前のウォーキングで中に入っていることから、今回はスルーすることにしました。

ここの動物園が「いのちのスケッチ」という映画の舞台になったことは、みなさんもご存知ですね。
動物園のある延命公園のなかでは、この日、飲食物の出店が集まる「テイクアウトフェス」が開催されていました。
こちらも9時から開始、ということで準備が進んでいましたが、我々はここもスルー。まぁまだ時間がね・・・。(^^;
延命公園を抜けてしばらく住宅街を歩き、こちらへ。

三池炭鉱の坑口の一つであった、宮原坑です。
世界文化遺産「明治日本の産業革命遺産」の一つとなっています。

ワタシ自身、ここに初めてきたのは13年前、やはりJR九州ウォーキングでやってきたんでした。そのあとも何度か、ウォーキングで来ています。
ここ宮原坑での石炭の採掘は、主に明治から大正にかけて行われていたとのことで、1931(昭和6)年には閉坑となっています。その後も坑内の地下水の汲み上げのため、立坑のエレベーターは1997(平成9)年まで使用されたとか。
往時は囚人労働の場ともなり、その劣悪な労働環境から「修羅坑」として恐れられたということです。

宮原坑のすぐ横に、三池炭鉱専用鉄道の廃線敷があるんですが、この間の豪雨災害で法面が崩れた箇所があり、修復工事が行われていました。
宮原坑を後にして少し歩くと、今度はそこから、三池炭鉱専用鉄道の廃線敷へと進みます。
ここから上がるようですね。
廃線敷に上がったところで振り返ると、そこには宮原坑のエレベーター巻き上げ機の鉄塔が立っていました。
この先が、先ほど法面工事が行われていたところなわけで・・・。
廃線敷を、上写真とは反対方向へ進んでいきます。

ちょうど、諏訪川にかかる橋梁があるところ。この日はその橋梁を歩いて渡れるということで、係員さんが案内をしていました。

もちろん、ふだんは立ち入れないところですが、こんな感じの狭い通路を伝って、橋梁を渡ることができました。
ワタシ自身は、1年前のウォーキング以来2度め、ということになりましたが、これもそんなにしょっちゅうできることではありません。
諏訪川橋梁を渡ると、こちら。
万田駅跡です。

かつての三池炭鉱専用鉄道は、三池港から万田坑や宮原坑などを経由しながら、大牟田・荒尾の市街地を環状に走っていたんですが、三池港から荒尾側を走ってこの万田までの区間ではかつて、炭坑労働者のみならず一般乗客も乗せる旅客営業を行っていました。
ここ万田駅跡には、ホームの遺構が残っています。

ブログにも書きましたが、これだけ大規模に廃線敷が残されている専用鉄道っていうのは、あまり聞かないですよねぇ。それも、これだけ市街地が迫っているところとなると・・・。
廃線敷を歩くことしばし。
万田坑の手前あたりに大牟田市と荒尾市の境界があります。
ということは、そこは福岡県と熊本県の県境、ということになりますね。

かつて、万田坑跡の横に、広いヤードがあったことがうかがえる光景ですね。
ということで、万田坑にたどり着きました。
ここ万田坑も、主に大正から昭和初期ごろに掘られていたところで、当時国内最大規模といわれた立坑の跡が残っています。
ここも、これまで何度かウォーキングでやってきています。

昨年ここをウォーキングで訪ねたときもそうでしたが、残されている立坑エレベーターの巻き上げ機を、間近で見せてもらいました。かつて炭坑に勤めていた方々がボランティアで説明をしてくださっていました。
残されている機械を見ているだけで、規模の大きさと、往時の喧騒が伝わってくるようでした。

13年前に初めてここへ来たときは、立坑のレンガ造りの建物は蔦で覆われていたんですが、世界遺産登録の前後に整備されたようで、きれいな姿になっていました。
立坑の見学を終えて、こちらへ立ち寄りました。

まるごとあらお物産館。荒尾市観光協会が運営している物産店です。
中には、「まるごとカフェ」というところがありまして、石炭をイメージしたカレーなどを出しているということだったんですが・・・。
・・・我々はデザートに走りました。(笑)

こちら、万田坑ソフト。(300円・税込)
ソフトクリームはバニラと、石炭をイメージして黒ごまを使ったものとがありましたが、ワタシは迷わず黒ごまで。
ソフトクリームが入っているコーンも、黒っぽいものが使用されています。黒ごまの濃厚な香りと風味が特徴的で、とてもおいしかったです。(^^;
万田坑を後にした我々は、熊本県道29号を歩き、荒尾の市街地へ降りていきます。

デザートを食べたとはいえ、そろそろお昼が近いので、ちびさんたちからは「お腹空いた~」の声も聞こえだしましたが、なんか食べ物屋さんはなさそうな風景でした。
それでもどんどん歩いて、まもなく荒尾駅というあたり。
鹿児島線の万田踏切のところまでやってきました。

2年前にウォーキングでここへ来たときには、ちょうど看板が見えている、踏切そばの「ふじや」さんでラーメンを食べたんですが、この日は店休日でした・・・。
大牟田駅をスタートしておよそ3時間、ゴールの荒尾駅にたどり着きました。
前回のウォーキングでスタンプカードがいっぱいになり、景品と交換したワタシは、今回からJR九州アプリを使用したデジタルスタンプに移行。
まぁでもこれ、これまでの紙のスタンプとは違って、集めるの苦労しそうな気がしましたね。この秋編期間中のうちに5個のスタンプ集めきらないと失効しちゃうらしくて・・・今回、秋編の途中からデジタルスタンプに切り替わったんで、期間的にハンデがありました。
とりあえず、「よし、飯を探そう」(by 井之頭五郎・笑)ということで、大牟田まで列車で戻ることにしました。
荒尾11時55分発、八代発鳥栖行き普通5340M列車に乗ります。817系VT13編成でやってきました。

で、大牟田駅に到着後、少し歩いてみることにしたわけなんですが・・・。
まず訪ねた、駅近くの「レストランだいふく」。
菓子店の上階にあり、以前も、ビーフシチューオムライスなどをいただいたことがあるお店なんですが、なんと今回訪ねてみると、厨房設備工事のため、10月から休業中だったのでした。
これは知らんかったなぁ・・・。
そこから、大牟田市役所を回り込むような形でさらにあるいてみたところ、小2末娘が「あそこ見て!ステーキハウスって書いてあるよ!」って言うじゃありませんか。

ってことで、こちら、「三條本家」に入ってみることにしました。

店頭には「黒毛和牛本格炭火焼」って書いてあって、さぞかし敷居が高いのかと思っていたところ、なんと、ランチが1000円台からあるっていうことで、そちらをいただいてみることに。
ワタシのいただいたビーフステーキランチ(サラダ、ライス、スープ、コーヒーorアイスクリーム付き、1650円・税込)、ミディアム気味に焼かれたステーキにたっぷりジャポネソース、肉汁とソースがしっかり絡んで、とてもおいしかったです。(^^;
お腹いっぱいになって、大牟田駅まで戻ってきました。

帰りは西鉄で天神へ出ることにしたので、跨線橋を渡って西鉄の駅前へ。
そこには、大牟田市内でかつて路面電車として走っていた、西鉄200形204号が静態保存されています。
今年に入り、保存場所に屋根が設置されました。現在、車内はカフェとして活用されています。
ここ大牟田からは、13時30分発、甘木行き普通電車で移動開始。
車両は、ワンマン運転に対応した7000形7107Fの2連。

それほど乗客も多くなく、ゆったりと座って移動です。
各駅に停まるので、列車はのんびりと北上。

途中の中島信号場では、大牟田へ向かう「THE RAIL KITCHEN CHIKUGO」との行き違い。
そういえば、昨年12月にはあちらに乗ってたんですよね。ぜひまた乗りたいと思っていますが。
途中の西鉄柳川で、あとから追いかけてきた大牟田発の特急福岡(天神)行きに乗り換えます。
7両でやってきた前4両は、5000形5131F。14時6分に柳川を発車です。
車内はこちらもそれほど混んでおらず、ゆっくり座ることができました。

そういえば、柳川にもゆっくり来てみたいですね。
都府楼前~井尻の区間では現在、連続立体交差事業が進行しています。
新しい高架がかなり出来てきていますね。
春日原~雑餉隈間には新駅もできるのだそうで。沿線の光景も随分変わりそうです。
14時55分、電車は終点の福岡(天神)に到着しました。

途中、けっこう力走する場面もあって、西鉄特急の乗り心地を満喫しました。ロングシートの5000形ではありましたが、これはこれで。
天神の街へ出て、書店や電器店などに行っていろいろショッピング。
途中、警固公園を通ってみました。緊急事態宣言中には閉鎖されるなど、いろいろあった場所ですが、今現在はこんな感じ。
やっぱり、若い人たちがたくさん集まっていますね。
ここ天神からは、地下鉄で帰ります。
天神16時1分発、西新発貝塚行き。福岡市地下鉄天神~室見間開業40周年記念ヘッドマークをつけた2000N系22編成がやってきました。
2000系にリニューアル工事を施した2000N系、実は、この22編成のリニューアル整備中の様子を見る機会がありまして、このときだったんですがね・・・あれは、なかなか貴重な機会だったです。
そんなことで、今回も列車に乗ってウォーキングを楽しみ、グルメを楽しんでくることができました。
本当に歩くにはいい季節です。
楽しみながら歩く、この基本を大事にしながら、まだまだ楽しみたいですね。
<おわり>