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1月14日の朝です。ちょっと前日までよりはゆっくりさせてもらいました。 きょうはまず、札幌9時30分発、781系特急「ライラック3号」旭川行きに乗り、深川を目指します。 実はワタシ、781系は初乗車になります。この道内電車特急には当初、485系の耐寒耐雪強化バージョンである1500番台車が投入されていたんですが、北海道の寒さは、その485系1500番台を頻繁に故障・運休に追い込みました。そこで、北海道専用に耐寒耐雪構造を見直し、交流専用電車としたのがこの781系なんですね。 |
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「ライラック3号」は、定刻に札幌を後にしました。・・・お、いきなり「鉄道唱歌」のオルゴールですね〜。実は785系にも、「鉄道唱歌」のオルゴールは載っているんですが、音程が違うので若干違和感があったんですけど、この781系のオルゴールを聞いて一安心です。(^^;) ただ、車内アコモは・・・シートはモケットが変わってはいるものの簡易リクライニングシート。785系と比べると、ちょっと見劣りしてしまいますね。 列車は市街地を抜け、石狩平野を東へ向けて走っていきます。途中で渡った夕張川、ご覧のような感じでした。(^^;) 深川での下車直前、ちょうど石狩川を渡っていたときでした。上り線をステンレス車体、4両編成の新型気動車が駆け抜けていきます。おぉ、キハ261系ですね。試運転でしょうか・・・。 |
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「ライラック3号」は10時40分過ぎ、深川に到着しました。 さて、向かいホームからワタシの乗り継ぐ列車が出るはずなんですが・・・待つことしばし、留萌方面から1両のキハ54がやってきました。この車両、キハ54-501が、折り返し留萌本線留萌行きの4925Dになるようです。 このあと、旭川方に「サンセットライナー」の装飾を施されたキハ54-506が連結されましたが、締め切り回送扱いのため乗車は出来ないようになっていました。 やがて向かいホームには、網走行きのキハ183系「オホーツク3号」がやってきましたが、先頭1号車のキハ183-1に、「SUPER TOKACHI」のロゴが・・・(笑)。このキハ183-1は、以前「ノースレインボーエクスプレス」の先頭車・キハ183-5201が踏切事故で大破したとき、塗色を同車に合わせて変更し、代車として活躍した経歴を持っています。 ひるがえって、4925D、11時7分に深川駅を発車しました。 |
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キハ54は、一面の雪景色の中を、のんびりと走っていきます。 きょうは雪は降っていないんですが、空は今にも雪が降り出しそうな曇天。・・・それにしても、雪の色が本当に真っ白で綺麗で、ぼんやりと見とれてしまう感じですね。 深川から25分ほど、列車はいよいよ目的地に到着するようです。前方を見ていると、その駅が見えてきました・・・。 |
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11時32分、4925Dは恵比島駅に到着しました。・・・あ、「明日萌」の駅名標が見えますね。そうなんです、あの朝の連続テレビ小説「すずらん」の舞台となった「明日萌」は、ここなんです。 この駅舎や駅名標などはもちろんドラマ用のセットです。では、もともとの駅舎って・・・? |
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これが、本来の恵比島駅舎です。木材でできた覆いで囲われてしまっていますが、実は、昔貨物列車に連結されていた車掌車(緩急車)の廃車体です。旧国鉄が貨物列車の車掌乗務を廃止した際に、大量に余剰が出た車掌車の車体が、こうして全国のローカル線で簡易駅舎兼待合室として再利用されたんですね。 ちなみに、最近ではその車掌車の廃車体も足りなくなり、代わりに有蓋貨車を再利用した駅舎も増えつつあります。 |
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では、セットの「明日萌駅」の駅舎の中に入ってみます。 ここが、ドラマの中で何度も登場した、「萌のいす」ですね。主人公の萌が常盤駅長と最初に出会った場所・・・。その萌が、ここの窓から列車の行き交う姿を眺めたわけです。そして、萌が廃止となった「明日萌駅」にやってきて、息を引き取ったのも、このいすでした。 この待合室には、右側に見える「中村旅館」をはじめとする看板類もそのまま置かれていました。時刻表なんか、「この時刻表はロケセットであり、実際の時刻表とは違いますので」という注書きまでついてるし・・・。(^^;) では、まだ列車が来るまでしばらく時間があるので、もうちょっと見て回りましょうか・・・。 |
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駅舎セットの前に出てきました。 これがとりあえずの全体像ですね。 もともと「すずらん」自体は冬の話がメーンでしたが、この雪をかぶった駅舎のセットを見ると、「あぁ、冬にきてよかったな」と思わずにいられません。 もう一つ、思ったのは、「SLの走ってる時期に来てたら、さぞかし大変だったろうな」ということ。この日、同じ列車に乗って観光で訪れたのは、ワタシのほかに、埼玉から来たというおばちゃん2人だけ。ほんと、おかげさまでゆっくりと見て回ることができました。(^^) その埼玉のおばちゃんたちと、記念写真を撮ってあげたのがきっかけでしばらく話し込みました。なんでも、親戚の入院見舞いで近くまでやってきたのが、その親戚から「せっかくだから行っておいで」といわれ、立ち寄ったのだとか。「写真を撮ってもらったお礼に」と、持参のみかんを差し出してくれました。ありがとうございました。(^^;) |
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約1時間20分ほどの「明日萌」滞在も、まもなく終わろうとしています。 このセット、ドラマが終わったのでどうなるのかなと思っていたんですが、なんとその後「すずらん」の映画化が決まり、このセットも再び使われることになったそうで・・・。映画になったら、また多くの観光客がこの地を訪れることになるんでしょう。 ということで、私は12時52分発の4926D深川行きに乗り、恵比島、そして「明日萌」を後にしたのでした。車両は、先ほど乗ってきた列車に回送でぶら下がっていた、キハ54-506でした。 |
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13時15分、4926Dは深川に着きました。 ここからはとりあえず札幌に戻るべく、13時18分発の札幌行き785系特急「スーパーホワイトアロー14号」に乗ります。2分遅れで到着した列車に、そそくさと乗り込みます。 実は、この時点でまだ食事をとってなかったんですよね。腹減ってたんですけど、恵比島には食堂も店もなく、深川では乗り換え時間があまりなく・・・ま、仕方ないですね。(^^;) |
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とりあえず札幌にたどり着いたワタシ、やっとの思いで昼食を済ませます。 息つくまもなく、次の行程へ移ります。 次の列車は、15時45分札幌発、キハ183系6連の特急「とかち7号」帯広行き。釧路からやってきた「おおぞら6号」からの折り返し運用のため、「とかち」色ではなく「HET」色の車両です。 で、今度もグリーン車です。個人的には「とかち」色編成のハイデッカーグリーン車を期待していたんですが、一般車でした。・・・ま、シートはキハ281系に準じた大柄な3列シートですしね。 「とかち7号」は定刻に、札幌を発車しました。 |
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列車は南千歳を出ると、石勝線へと足を進めます。しばらく走ると、窓の外にトンビの大群が乱舞しています。あんなおびただしい数を見たのは初めてなんですが、いったいなんだったんでしょうか? 途中、西早来信号場でキハ283系の編成と行き違い。釧路からの「スーパーおおぞら8号」のようです。この石勝線は単線ではありますが、札幌と十勝、道東方面を結ぶ特急街道でもあり、駅間に設けられた信号場を活用しての行き違いが多く見られます。 やがて、線路は高架へと登っていきます。右側からは、非電化複線の室蘭本線の線路が近づき、石勝線の下をくぐって左側へ出てきます。まもなく、追分です。 この追分では、キハ283系「スーパーとかち82号」と行き違います。3月11日ダイヤ改正から「スーパーとかち」の定期列車1往復に投入される予定のキハ283系ですが、すでにこの臨時列車で予行といったところでしょうか。 列車はこの先、新夕張、占冠、トマムとこまめに停まっていきます。トマムでは、左手に見えるスキー場のナイター照明で、低くたれこめた雪雲がオレンジ色に染まっているのが見えました。 トマムを過ぎると、新狩勝トンネル内の上落合信号場で根室本線と合流。18時2分、定刻に新得に到着しました。駅前にイルミネーションが輝いているのが見えています。 |
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新得を出ると、列車は十勝清水、芽室の順に停まります。そういえば前の晩、この十勝清水のあたりで貨物列車が行き違いの際にオーバーランし、このあたりのダイヤがかなり乱れたやに聞いています。 「とかち7号」は順調に走り、定刻どおり帯広に到着しようとしています。 降車準備のためにデッキに立つと、ツインクルレディが見送りのために準備をして待っています。ドア窓の向こうには、かなり雪の積もった帯広の市街地が見えます。その様子を見て、彼女は話し始めました。「ほんとによく積もってますねぇ。テレビで状況は聞いてたんですけど、こんなに積もってるなんて・・・」。こちらの方面でも、この冬は例年にない大雪なんですよね、やっぱり。 |
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帯広で列車を降りたワタシは、とりあえず改札を出て、駅構内にある食堂「はげ天」で夕食にします。 ここのお店のメーンは、十勝名物の「豚丼」。この地域で育った豚のロース肉に、特製のタレで味をつけ、それを網焼きにしたものをご飯にのせていただきます。・・・う〜ん、肉がやわらかい!(^^;) でもって、タレの味も程よく甘辛い感じで、なんともいえないおいしさですねぇ。 ついでにいうと、私が注文した直後に用意したご飯が切れた模様で、ワタシがこの日最後の客になったようです。危ない危ない・・・。(^^;) |
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それでは再びホームへ上がることにします。この先は19時38分発、キハ283系「スーパーおおぞら9号」で、釧路を目指します。 最初、駅ではこの列車が6分遅れで走っていると案内していましたが、やがてそれは7分、そして9分と次第にのび、最終的に帯広到着時点では10分の遅れとなっていました。 ワタシは、この列車の3号車グリーン車の5番D席(一人がけ)を確保していたんですが、席に着いてみるとグリーン車担当のツインクルレディが駆け寄ってきて、「申し訳ありませんが座席が故障していますので、4番D席のほうに移っていただけませんか?」と言ってきました。そこは二人がけの席でしたが、ま、おそらくこの先となりの席に客はこないだろうと思ったので、OKしました。 列車は帯広を出た後も懸命に走っていきます。途中、池田では左手にワイン城の建物がライトアップされているのが見えましたが、それ以外、車窓に目立った景色は見えません。 結局1時間半後、列車はやはり10分遅れで釧路に到着しました。 |
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さて、釧路市内のホテルにチェックインした後、ワタシはカメラと三脚を持って外へ出ました。前から撮ってみたいと思っていた、釧路川にかかる幣舞橋の夜景です。 これも3年前、カメラを持たずに外出してきたために撮影チャンスを逃した経過があるので、先日の小樽運河に続きリベンジということになります。足元に雪が積もっていて条件的にはなかなかつらかったんですが、なんとかご覧のようなカットを撮ることができました。 明日は、また一日いろいろ動き回ることになりそうです。天気はどうかな・・・? |
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