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Part8(2000・1〜2)
2月7日の朝を迎えました。九州を後にする日がやってきました。

まずは門司駅へ。8時40分発の田川後藤寺行きディーゼルカー(キハ40・47形3連)に乗り、小倉へ向かいます。
・・・ん? ワタシのほうを見てにこやかな顔をしている男性がいますね。実は、門司在住のネット仲間さんが乗っておられたんですよ。ちょうど出勤途中とのことで、小倉までのわずかな時間、話し込みました。それにしても、驚いた!(^^;)
小倉からワタシが乗る列車、それは、初乗車となるキハ181系3連で運転される、9時14分発、特急「いそかぜ」山陰本線経由米子行き。私の故郷・門司駅を通る列車で、唯一運転停車もせずに完全に通過する旅客営業列車です。

この「いそかぜ」という列車ですが、1985年3月の国鉄ダイヤ改正で、それまでの大阪〜博多間(山陰本線経由)特急「まつかぜ」から系統分割されて生まれた列車。当初、九州側の始終着は博多でしたが、1993年には小倉どまりに短縮されています。

「いそかぜ」は定刻どおりに小倉を発車。やがて門司駅にさしかかりますが、減速しただけで通過。電車であれば室内灯が落ちるところ(交直流転換のデッドセクション通過)ですが、気動車ですから関係なし。関門トンネルを駆け抜け、下関駅に入っていきます。
6分の停車後、9時33分に下関を発車した列車。次の幡生を出ると、山陽本線の上下線の間を下り、まもなくその上り線の下をくぐって左へ分かれます。ここからが、山陰本線ですね。
朝が早かったので少しウトウトしながら、列車に揺られていきます。福江のあたりからは左手に響灘の海が・・・。途中にある特牛(こっとい)駅は、よく「難読駅名」として紹介される駅ですね。
黄波戸のあたりから、左手の日本海上に青海島の島影が見えてきます。小学生のころ、この山陰線を旧型客車に揺られ、家族旅行でやってきたことがあるんですが、こんなに景色がいいところだとは・・・ま、あのころは乗っていることだけで夢中でしたからねぇ。
長門市を出た列車は、引き続き東へ向かいます。
長門三隅付近でいったん海岸線から離れますが、次の飯井から再び日本海が見え始めます。しばらく行くと、左手に萩城址が見え、列車は市街地を回り込むように山側へ。阿武川を渡るとまもなく萩市街観光の拠点・東萩に到着です。
東萩から先、しばらくするとまた海岸沿いを走ります。
この日は冬の日本海沿いらしい、コロコロ変わる空模様で、晴れていたかと思うと、急に曇るという天気でした。
ここも小学生のころ、一度乗ったことのある区間ですが、こんなに海がよく見える区間だったかなぁ・・・。
山口・島根県境の山地を越え、再び海沿いへ。右手から山口線が合流し、列車は12時13分、益田に着きました。
お昼時ということもあり、ここから車内販売のワゴンが乗ってきます。さっそく、益田駅名物の「特製かにずし」(900円)を買い込みました。・・・うん、けっこうカニの身が入ってますねぇ。やはり、日本海ならカニ、か?

この益田から先の山陰本線は、ワタシ自身初めての乗車です。
再び海岸線沿いを走る列車。よく見ていると、海の水が本当にきれいなんですよ。砂浜に寄せる波を見ていると、本当に澄んでいるのがよく分かります。
左手にかなり大きな漁港のたたずまいが見えてきます。12時57分、「いそかぜ」は浜田に到着しました。
浜田といって思い出すのは、1998年夏まで、この浜田まで東京からのブルトレ(当時の「出雲1・4号」)が走ってきていたこと。「出雲」1往復の「サンライズ」化に伴い、運転区間が出雲市までに短縮されてしまったんですが・・・それにしても漁師町。魚、うまいんだろうなぁ・・・。
「いそかぜ」は浜田を出た後も、さらに海沿いの区間を行きます。
途中の波根で、同じキハ181系の特急列車と交換・・・お、小倉行きの下り「いそかぜ」ですね。
しばらくすると海から離れ、丘陵地帯へ。やがて平地へ下ると、右手にブルトレ「出雲」編成や、381系「スーパーやくも」編成が休む出雲運転区の留置線が見えてきます。
西出雲を過ぎると、左手から旧・大社線の跡が合流。そして高架を登りはじめます。まもなく、出雲市。14時31分に到着です。ワタシは終点・米子までの指定券を持っていましたが、ふとあることを思い立って、ここで降りました。
さて、駅の外に出てきました。出雲市駅は高架化にともなって駅舎も改築されたんですが、ごらんのような感じになっています。やはり出雲大社を意識したのかな? ちなみにロータリーはまだ工事中・・・。
  続いてワタシがやってきたのは、駅前にある百貨店の1階です。
実はそこに、一畑電鉄の電鉄出雲市駅が入ってまして、そこからちょっと電車に乗ってみようかなと思ったわけなんです。
そこに停まっていた電車なんですが・・・実は数年前まで、ワタシの準・地元路線ともいえる京王線を走っていた5000系電車を改造した2100系なんですよね、これが。
ワンマン化改造とか塗色の変更とかいろいろ変更された点も多いんですが、顔立ちはほんと、あの当時のままですよね。うれしくなってしまいました。(*^^*)
  松江温泉行きの2000形電車は電車は14時51分、電鉄出雲市を発車しました。
次の大和紡前に着く直前、右手側に高架線が下りてきました。・・・実は、この一畑線の電鉄出雲市駅も、近くJRの出雲市駅と同じ高架に移転することになっているようで、すでにそのアプローチ部も工事が進んでいるようです。そういえば上の写真では、駅舎の工事現場も写ってますね。

ローカルな雰囲気に揺られながら、さらに先へ向かいます。
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