(2022・11)
今回は、唐津線小城駅から、小城の街を歩くウォーキングです。
といっても、コースの設定はなくて、スタートで渡される「ようかん祭り」のスタンプラリーのマップをもとに、自分たちで好きなようにまわってくるというもの。
1年半ほど前のこのときに、小城の街は歩いていました。なので、ある程度のお店の位置関係は把握してましたので、それも生かしながら・・・で、今回は17店舗がラインナップされてましたので、せっかくなら全部まわってしまおうと。

なお、ウォーキング部分はこちらも参照ください。
1年半前のときは、もろもろ事情があってクルマで出掛けたんですが、今回は列車で行きます。
小3末娘のスポーツクラブの練習が久々に休みになり、今回は嫁さんとちびさん2人がそろっての参加です。

箱崎7時18分発、普通2123M列車南福岡行きに乗車。811系PM7+1513編成計8両での運転でした。
博多に着いていったん改札外で用事を済ませ、再びホームへ。
4番ホームに、大分からの「ソニック4号」が到着していました。883系のトップナンバーであるAo-1編成、この11月に全検施行されていました。
Ao-1編成がいったん上り方へ引上げたあとに、門司港始発でやってきた「かささぎ101号」肥前鹿島行きが入線してきました。
787系BM12編成6連での運転でした。

BM12編成は、長らく6連で「有明」仕様車となっていたこともあって、車内には懐かしい柄のシートモケットが残っている車両もありますね。
写真は2号車・モハ786-306車内。
今回は、往路の列車内で朝飯にしました。
前日、ダブルウォークしてきた帰りに仕入れておいたパン。
早いお出かけでも、朝はやっぱりお腹のなかに入れておかんとですね。
好天のもと、列車は南下していきます。

こちらは原田駅通過の様子。
0番ホームに、原田線のキハ40が停車しているのが見えていました。
8時36分到着の佐賀で「かささぎ101号」を降り、大急ぎでホーム移動。

唐津線の列車に乗り換えます。
8時39分発、普通5827D列車西唐津行き、キハ125-5+キハ47-8134+キハ125-7、という変則的な3両編成での運転でした。もちろん、全車が「ロマンシングサガ」ラッピング車です。
こちら、嘉瀬川河川敷の様子。
バルーンフェスタは終わりましたが、冬にかけては「SAGAバルーンチャレンジシリーズ」として、週末に大会が行われることがあります。
この日も大会が行われていまして、この写真のときはすでに、一斉離陸で競技バルーンは飛んで行ってしまったあとでした。
久保田を出て、小城に向かっているところで・・・。

おお、バルーンが見えていますね。
タスクをクリアして、着陸態勢に入っているところのようでした。
遠目ですが、なんとか見られました。
8時55分、5827Dは小城に到着。
同じ目的の人たちが大挙して列車を降りました。

駅前にはすでに、スタート受付待ちの長い列が。
この日のJR九州ウォーキングは、ここのコースしか開催がなかったんで、やはり集中しましたね。

取り急ぎ、マップとスタンプカードを受け取って出発です。
ワタシは、全部のお店をまわることにそこまでこだわっていなかったんですが、久々にウォーキングに参加した小3末娘が「全部行く!」と言い出しましたんで(笑)、そこまで言うならと全店制覇に舵を切りました。
駅前から歩き出してすぐに、1軒めのお店。
八頭司羊羹舗です。創業百余年の老舗。

で、ここからは4軒、ずらりと羊羹のお店が並んでるんですが・・・。
お次のお店は、桜月堂。こちらも、1910(明治43)年創業、100年を超える老舗です。
本来、土日祝は定休日のところ、この「ようかん祭り」のために開けていたようです。
さらに隣へ行くと、こちらは八頭司伝吉本舗。
小城の「昔ようかん」の登録商標を持つこちらのお店も、開店したのは1921(大正10)年と100年を超えています。佐賀の街なかや佐賀空港ターミナルにも出店しています。
そして4軒め。
橘屋八頭司羊羹本舗。こちらも創業からは百余年を数えるという老舗です。

このあたりに、八頭司(やとうじ)さんを名乗るお店が3軒かたまっているんですが、やはり元は同じ一族から分かれていったんでしょうかね。
次にやってきたのは、ベース小城。カフェ&シェアスペース、ということで、カフェやお宿などさまざまなものが集まる場所。
ここの一角で、柳屋羊羹本舗が売り場を構えていました。本来のお店は小城駅から1.8km離れたところに構えていますが、このベース小城での販売で「ようかん祭り」に参加していたようです。
さらに歩いて、こちらは小城羊羹協同組合の事務所前。
ここでは、甘酒のお振る舞いが行われていました。
まぁ、せっかくなんでいただいていきましょうかねぇ。
ちょっと路地に入ってきました。
そこにあったのは、日本福音ルーテル小城教会。1938(昭和13)年建てられたプロテスタント教会の建物、国指定文化財となっています。
この日は特別公開が行われるということでしたが、ワタシたちが到着したのは開始の10時には少し早い時間だったもんで、入ることはできませんでした・・・。
さらに進んでこちらのお店へ。

村岡総本舗の小城中央店。
このあと本店も出てきますが、ここが小城の街なかにある支店になります。
村岡総本舗は1899(明治32)年創業、ここが「小城羊羹」の名称を初めて使ったという話もあります。(「小城羊羹」の名称は現在、小城羊羹協同組合が商標登録)
また少し路地を入ったところにあるこちらは、中島羊羹本舗。
こちらのお店も1921(大正10)年創業とのこと。
暖簾に描かれた「丸にふ」のロゴマークは、このお店の初代である中島房市の名前から「ふ」をとったものだそうで。

店内にはレコードプレーヤーが置いてあり、レコードのコレクションのなかからリクエストしてかけてもらうことも可能だとか。1年半前に来たときには、レコードかけてるのを見かけてました。
こちらのお店で、抹茶羊羹を1本買ってお持ち帰り。自宅で食べましたが、抹茶の香りを漂わせつつもしっかり羊羹の味が効いていて、お茶請けとしてとてもいいお菓子でした。
続いてはこちら。
茅葺屋根の佇まいのこちらは、増田羊羹本舗。

こちらでは、羊羹の試食と、お茶のお振る舞いをいただいてきました。
この佇まい、なんかのんびりしていきたくなりますね。
増田羊羹本舗からほど近いところに、こちら。
ゆめぷらっと小城です。

スタンプラリーのスタンプが8個たまると、ここでガラポン抽選会に参加できるというのでやってきました。そう、ここまでで17店のうち8店をクリアしていたんですね。
ガラポンの結果は、残念ながら末等の参加賞・絵葉書でしたが・・・。

こちらでは、ご当地ゆるキャラの「ようかん右衛門」がお出迎えをしていました。
小3末娘は、まだまだこういうゆるキャラを見ると寄って行って記念撮影したがります。小6娘はもう「卒業」したようですが。(^^;
ゆめぷらっと小城をあとに、スタンプラリー再開。

こちら、1年半前のときにも訪問していた、大門堂。
1823(文政6)年創業といいますから、江戸時代からこの小城でお菓子作りをしているんですよね。羊羹だけでなく、「おこし」も名物のようです。
次に訪ねたのは、みつば屋。
1952(昭和27)年創業といいますから、戦後生まれの羊羹屋さん。創業まもない頃は、作った羊羹を福岡へ行商しに行っていたとのこと。

現在は代がかわって、新しい形にもいろいろと挑戦しているようで。
今回、こちらの「ogi cube」という商品を買ってみました。
小さいキューブ形の羊羹の詰め合わせなんですが、ブラックココアやキャラメル、紫いも、ラズベリーなど、これまで羊羹ではあまり聞いたことのないような素材を使ったりして、小城羊羹の新しい可能性にチャレンジしている様子が窺えました。
次にやってきたのは、小柳酒造小城蒸留所。ここも1年半前に訪ねていました、小城の造り酒屋です。
ここでは、現在唐津市相知町に工場を持つ藤田羊羹本舗が販売コーナーを設けていました。

で、小柳酒造さんが手掛けるクラフトジンの試飲コーナーがあったもんですから、ついつい・・・。
45度のクラフトジンを呑んでみると、食道を熱いものがツーッと流れていくあの感覚がですねぇ・・・うわぁこれは濃いわ・・・。(^^;
お店巡りはまだまだ続きます。

次はこちら、山田老舗。1895(明治28)年創業、「老舗」を名乗るだけあってこちらも歴史があるお店です。
そして、今回のコースで小城駅から一番遠いところにあるのが、こちらの村岡総本舗小城本店。

お店の前には、須賀神社があります。
山の上にある本殿へ続く、あの石段、登ってみるか?とちびさんたちに声をかけてみましたが、さすがに「やめとく」という返事でした。(^^;
コースも佳境に入ってきました。

こちらは高木羊羹本舗。おばあちゃんとお孫さんの2人で羊羹を作っているというお店です。若い世代への継承にあたって、パッケージデザインなども新しいものを取り入れて変化をしつつあるということで。

こちらでも試食をいただいてきました。今回あちこちで試食いただいていますが、きちんと手がかかっているものは、結果も裏切らないなぁという感想で・・・どのお店もとてもおいしかったです。
ここからは、小城駅の方向へ戻りながらの行程。

ここはむら雲堂本舗。駅前からの通りと、国道203号の交差する下町交差点の袂にあります。
こぎれいなお店ですが、ここも1903(明治36)年創業という老舗。大納言小豆のつぶ餡を使用した「むら雲羊羹」が看板商品となっています。
さらに駅に近いところへ進み、一本通りを入ったところにあるこちらは、岡本為吉本舗。

手作りされているこちらの羊羹は、このきれいな深い赤色が特徴。試食させてもらいましたがとてもなめらかな口当たりで、こんな羊羹があるのか!と思うような仕上がりです。
あまりの人気で、作って店頭に出しても売り切れ必至、確実に手に入れたければ予約必須、と言われています。
そして、いよいよ最後のお店。
中村屋羊羹本舗です。
昔ながらの直火釜にこだわり、無添加・無着色で作られる羊羹。地元では人気のお店だとか。

ということで、全17店舗無事にまわりきりました。
スタンプカードもいっぱいになり、あとは記念品を・・・ということで、小城駅のゴールに向かったんですが・・・そこで告げられたのは、スタンプフルの記念品の缶バッジを受け取るには、先ほど一度訪ねたゆめぷらっと小城のガラポン抽選会会場に行かなければならない、ということ。
マジか・・・と思いながらも、再度駅からゆめぷらっと小城まで、歩いて往復してきましたよ。この追加ウォークはちょっときつかったな・・・。
次回以降にJR九州ウォーキングのタイアップがあれば、そのときはぜひ、このあたりを考慮してもらえればいいなぁと。
缶バッジも無事にいただいて、再度、小城駅に戻ってきました。
お昼ご飯、と思ったんですが、なかなかこれ、というお店が思い当たらず、列車の時刻もあったんで佐賀まで退却することにしました。

小城12時40分発、普通5832D列車佐賀行き、キハ47-9126+8126の2両でやってきました。
もちろん、ウォーキング帰りの人たちでかなりの混み具合になっていました。
佐賀駅まで帰り着き、そこで昼飯を物色。
久しぶりに2日続けてウォーキングを歩いた嫁さんが「足が痛い」と言い出しましたんで、無理をせず駅ナカで。

以前にも来たことのある、こちら、「Restaurant&Sweets うふふ」へ。パフェの品揃えの多さで知られるお店ですが、ちびさんたちが好きそうな洋食系のメニューもいろいろありますんで、家族連れにはありがたいと思います。
ワタシは、写真のハンバーグ&「末広商店」のチキン南蛮(1380円・税抜)をいただきました。竜田揚げのような仕上がりの鶏唐揚げにたっぷりタルタルソース、そしてふっくらハンバーグ。そつのない仕上がりだと思いました。
食後は駅まわりを少しウロウロ。
このときにも書きましたが、佐賀駅の南側はきれいに整備されています。この日はイベントで出店が出てたりしていました。
このあとは、博多への戻り。

佐賀14時54分発、「みどり34号」博多行きに乗車。この列車は885系6両での運転、この日はSM2編成が使用されていました。
「白いみどり」に当たっちゃいましたね。
こちら、途中の鳥栖駅。
今回も、引上げ線で一服する「SL人吉」の編成を見かけました。
最近、この位置で「SL人吉」見かけることが多いですよね・・・というか、ワタシがこの間、いかに鳥栖から西へ出掛けているか、ということだと思いますが。(笑)
西九州づいてますもんね。西九州新幹線にはまだ一度しか乗ってませんが。
こちら、ワタシが乗車した3号車・サハ885-102の車内です。
当初は革張りだった885系の普通車シートも、モケットへの張り替えが進みました。革も使い込まれると、かなり傷んでいるようでしたのでね。

この佐賀→博多間の特急乗車、九州ネットきっぷ使用だったんですが、乗車券・指定席特急券でおとな1150円はやはりお得だと思います。
まもなく博多に到着するところ。
竹下手前、ららぽーと福岡が右手に見えてきました。日によっては車の渋滞もそれほどでもない状況が出てきましたんで、少しは混雑も薄れつつあるのかな・・・そろそろ遊びに行ってみようかなとも思うんですけどね。
例のガンダムにもまだ会ってないし(笑)、気になる飲食店もあるので。
15時34分、「みどり34号」は定時で博多駅2番ホームに到着しました。
先頭の6号車・クモハ885-2の前頭部を見てみましたが、現行の青いカラーの下から、かつての黄色が少し覗いていました。
あの黄色もなかなかよかったんですけどね。
博多からは15時42分発、普通2168M列車海老津行きに乗車。
813系6両での運転、前3両はRM2211編成でした。

どうにか無事に戻ってきました。
1年半ぶりくらいに小城の街を歩いてきたんですが、やはり羊羹の街だなぁというのを改めて感じました。あれほどまでに羊羹の文化が根付いて、多くのお店がその伝統を受け継ぎ、そして新しい形への萌芽も含めて大切にしている・・・今回のイベントを通して、より多くの人にそんな姿、そして羊羹の味を知ってほしいなと思いました。
機会があれば、ワタシも小城羊羹、またおいしくいただこうと思います。
<おわり>