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Part2(2008・3)
あわただしい初日が終わって、早くも2日目。

前夜、寝たのはもう2時に近かった。それでも、5時前には起床。
なにしろ、きょう2日目も盛りだくさんなのだ。

5時半前には宿を出て、まだ暗いソウルの街へ。

こちらは、先月の放火で焼け落ちてしまった南大門(崇礼門)。現地の報道を見ていると、国宝でありながら管理がずさんではなかったのか、など、韓国内でもずいぶんと議論があるようで・・・。
このような姿しか見られず本当に残念。
しばらく歩いて、こちら、国鉄ソウル駅へ。

こちらは、KTX開業直前の2004年1月まで使用されていた旧駅舎。1925年に完成し、東京駅の丸ノ内口レンガ駅舎にも似た雰囲気を持っている。
現在の駅舎は、この旧駅舎のすぐ隣にある。

まったく雰囲気の違う、近代的なガラス張りの駅舎になっている。
ソウル駅の一角には、このようにファミリーマートが!
普通に日本のコンビニが進出してるのねぇ~。
情報としては知っていても、実際に海外で目の当たりにするとびっくりよね。
今回、このソウル駅にやってきたのは、この旅の目的の一つである、韓国版新幹線・KTXに乗るためである。

窓口できっぷを購入し、駅3階にあるKTX専用の改札口から駅構内へ。
屋根が高いこの駅、なんとなくヨーロッパ的な雰囲気が漂っている。
ホームに降りてしばらくすると、目的の列車が入線してきた。

6時25分発、プサン行きの京釜線KTX105号。
KTXの車両は、フランスのTGV-A車両の韓国仕様。実際、TGVそのものといっていいくらいのものだ。
20両編成で、乗客が乗れるのは中間の18両の客車。前後1両ずつは機関車だ。日本の新幹線車両が動力分散式の電車であるのに対し、TGVベースのこちらの車両は機関車が客車を牽引するというスタイルになっている。
車内はこちら。

まずは一般席。客車18両のうち14両がこの一般席で、そのうち2両が自由席、残りが座席指定となる。「集団見合い配置」ともいえる、座席の半分が進行方向と逆向きになる固定式であり、これについては改善を求める声も多いと聞く。
そういう情報を仕入れていたので、ワタシは迷わず、回転式の座席を備えた「特室」(ファーストクラス)、日本で言うところのグリーン車の指定を確保した。

日本の新幹線のグリーン車ほどではないが、一般席のことを考えればやはり乗り心地はいいと思う。
そして、こちらが指定券。

プサンまでは運賃、特急料金をあわせて71700ウォン。日本の新幹線の料金を考えると、かなり割安感がある。

ワタシは韓国語をしゃべれるわけじゃないので(話せてもあいさつ程度)、片言の英語を使いながら、どうにかこちらの意図通りのきっぷを発券してもらった。
こうするしかなかったんだけど、結果、片言英語とボディランゲージでなんとかなるもんだという、変な自信がついた、かも。(笑)
朝早かったので、駅構内でこちらを買ってきて食べる。

駅の改札前にあるバーガーキングで、セットのメニューを購入。
駅には24時間営業のマクドナルドやロッテリアなどもあり、ファストフード関係にはまったく不自由しない。
列車は6時25分の定刻にソウル駅を発車。

少しずつ空が白んできた。

ソウル近郊では在来線の線路を走っていく。KTXと韓国の在来線は軌間が1435mmでそろえられていて、KTXの車両もそのまま在来線と同じ線路を走ることが可能なのだ。
やがて、列車は高速専用線へと入っていき、一気に速度を上げる。

最高営業速度は、日本の新幹線やTGVと同じ300km/h。
それに近い速度で、列車は専用線区間を驀進する。思ったほど揺れもないようだ。
しかし、列車は再び在来線区間へ。

こちらはトンテグ付近。
KTXがその性能をフルに発揮できる高速専用線は、KTX京釜線全体の7割程度であり、その他の区間は在来線と線路を共有しているのが現状である。
昨夜の寝不足がたたってか、時々ウトウトしているうちに、列車はプサン近郊へ。

もうプサン到着の案内が・・・。
列車は、9時14分の定刻から少し遅れて、終点のプサン駅に到着。

駅名標と撮り合わせてみた。
駅から外へ。

こちら、国鉄プサン駅の駅舎も、このようにガラス張りのつくりになっている。
ここからは、地下鉄で繁華街・ナンポドン(南浦洞)へ向かう。

国鉄プサン駅から広場をはさんだ位置に、地下鉄の入り口がある。
そこから地下鉄1号線を2駅乗るだけなのだが・・・。

ここで大チョンボ。韓国の地下鉄が基本的に右側通行だということを失念していて、誤って違う改札を抜け、向かうべき方向とは逆向きへ向かうホームへ降りてしまった。
いやぁ、右側通行はなかなか慣れんなぁ・・・。
結局、駅員に間違ったことを告げて、本来のホームへの移動を許可してもらったんだけど・・・気をつけないかんね。
気を取り直して、ナンポドンへ向かう。

駅で降りて、街の中へ。
この街の一角に、最初の目的地があった。それは・・・。
・・・「トルゴレ」という食堂。
ここの豆腐チゲ鍋がうまいという情報を仕入れて、さっそく行ってみることにしたわけで。
お店はかなり奥まったところにあるのだが、そこへ入ると、雰囲気としてはもう完璧に大衆食堂。

メニューには日本語も書いてある。プサンだけに日本人観光客も多いんだろうね。
で、頼んだのが豆腐チゲ鍋のセット。

これだけの内容があって3000ウォン。日本円にすると300円前後なんだから、なんという安さ!

チゲ鍋ももちろんうまいのだけど、ワタシが感激したのはキムチ。辛味だけでなく、味噌の甘味がよく効いていて、本当にうまい!
こんなにうまいキムチは初めて食べた。これを食べてると、日本のスーパーで普通に売っているキムチなんかは食べられなくなりそうだ。冷や汗
これだけ赤いものをたくさん食べると、代謝のいいワタシの体はかなり火照ってきた。実際、頭から汗が噴き出し、髪の毛は洗髪直後のような状態に・・・でも、本当にうまかったよ。

10時半前に、食べ終わって店を出た。
とりあえず腹ごなしをしておかないと、次の食事はもうすぐ・・・。(爆)
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