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Part6(2006・2) | |
13時29分、4928Dは留萌に到着しました。 かつては、この留萌駅から羽幌を通り、宗谷本線の幌延までを日本海沿いに結ぶ国鉄羽幌線という路線がありました。141.1kmという路線延長を持つローカル線でしたが、国鉄分割民営化直前の1987年3月に廃線となっています。 |
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留萌から列車は、日本海と別れ、山登りを始めます。 写真は、留萌から2つ先の藤山駅。 木造駅舎、時代を感じるたたずまいです。 この藤山の次に、かつては桜庭という駅がありましたが、1990年に廃止。さらに、現在、藤山から2つ先にあたる東幌糠の駅は、今年3月18日のダイヤ改正で廃止となる予定です。 前述もしましたが、駅の廃止が相次ぐJR北海道管内。鉄道にとって厳しい状況の一つの現れといえるでしょう。 |
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列車は山へ向かって進み、左上写真の峠下駅へ。 下り増毛行きの4927D列車との列車交換があります。 峠下を出ると、恵比島峠を越える山越え。 白樺などの林が広がる中を、列車はゆっくりと山を登り、恵比島トンネルを抜けて留萌支庁から空知支庁へと進みます。 |
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峠を越え、まもなく恵比島。 線路に並行して走っている道路には、観光案内の標識がありますが・・・。 一番下、「明日萌駅」の標記が見えますね。 恵比島駅といえば、朝の連続テレビ小説「すずらん」の舞台・明日萌駅としてロケが行われた場所。 そして、私自身、深川〜恵比島間の留萌線にはすでに乗車しています。 ということで・・・。 |
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増毛から1時間。 14時4分、列車は恵比島に到着。 ドラマ、そして映画のロケにも使われた木造の駅舎セットが、出迎えてくれます。 そして、この瞬間、私のJR北海道営業路線完乗は、達成となりました。 私が北海道に初めてやってきたのが8年半前。それから8回の渡道で、すべての路線への乗車を果たしました。 ずいぶんと時間がかかりましたが、北海道の大自然やうまいものなどを楽しみながらここまで来れたことには、私は満足しています。 |
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あとは、深川をめざすのみ。 こちらは、石狩沼田の駅。かつては、札沼線がここまで延びていました。 駅名標がこんなになるくらい、雪が残っています。 |
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14時28分。 4928Dは終点・深川に到着しました。 到着した6番ホームは、かつて深名線(深川〜幌加内〜名寄間121.8km、1995年廃止)の列車が発着していたホームですね。 さて、ここからは次の目的地へ高飛びするため、新千歳空港へ列車で向かう計画を立てていたんですが、ここでとんでもないアクシデントが・・・。 |
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天気予報で言っていた大荒れの天候が、いよいよここにきて深刻な影響をもたらし始めていました。 深川に到着して初めて知ったんですが、函館本線の江別〜岩見沢間で強風のため運転規制が実施され、しばらくの間列車の運行が見合わせになっていたということでした。 さらに、追い討ちをかけるように、その運転見合わせの影響で、私が乗車を予定していた深川14時49分発、特急「ライラック14号」札幌行きが運休になった、という案内が流れ・・・。 私が新千歳空港から搭乗する予定の航空機は、17時10分に離陸予定。この深川から先の行程計画は、その航空便にあわせたギリギリのラインでした。 「ライラック14号」の運休は、その計画が完全に崩壊したことを意味していました。 航空券は事前割引の予約で安く購入したものだったため、便の変更はききません。空港にたどり着けなければ、航空券が紙切れ同然になるケースも考えられました。 駅の待合室で途方に暮れていると、やはり新千歳から航空便を使う予定だという年配の男性が現れました。話し合った結果、2人で割り勘してタクシーに乗り、新千歳空港へ向かおうという話に・・・。 ここ深川から新千歳空港までのきっぷの払い戻しの手続きをとり、ここまで同行してくれたネット仲間氏への別れのあいさつもそこそこに、その年配の男性と2人、タクシーに乗り込み、道央自動車道経由で新千歳空港を目指しました。 タクシーでなんとか、ギリギリ間に合うかどうかの瀬戸際でした。しかも高速道も強風で、時折タクシーもハンドルをとられそうになるような状態に・・・。 しかし、タクシーの運転手さんがなんとかがんばってくれ、どうにか離陸の25分前に新千歳空港までたどりつきました。 もちろん、航空機の事前割引で安くなった分がすっかり吹っ飛ぶような出費になってしまいましたが、航空機に乗れなくなるケースを考えれば、本当に助かりました。(^^;) |
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どうにかこうにか新千歳空港へたどりつき、ここからは17時10分発、中部国際空港行きNH714便に搭乗します。 機材は、279人乗りのB767-300でありました。 使用機材の到着の遅れで、離陸が10分遅れになるという案内があり、どうにか手荷物検査も余裕を持って通過することができました。 一時は強風で、離陸できるかどうかも危ぶみましたが、それも杞憂に終わり、飛行機は新千歳離陸後、暗闇のなかを飛び続けました。 |
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定刻より30分遅れて19時30分に、NH714便は、中部国際空港に到着しました。 ここからは名古屋へ移動するため、空港ターミナルを出て、名鉄の中部国際空港駅に向かいます。 この中部国際空港への唯一の鉄道交通として、空港オープンを前にした昨年1月29日に名鉄が乗り入れを開始しました。 私自身、この空港の利用も初めてならば、この名鉄空港線を利用するのも初めてとなりました。 19時50分発、名鉄岐阜行きの快速特急に乗車します。 全車特別車(指定席)なので、窓口でミューチケット(指定席券)を購入して改札を通ります。 |
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そして、こちらがその快速特急の車両。 空港線開業にあわせて名鉄が新しく投入した、空港特急「ミュースカイ」2000系車両です。 名鉄、といえば赤い車両のイメージが強いんですが、この「ミュースカイ」は、海上空港の「空と海」のイメージから、従来の名鉄車両とは一線を画した配色となっています。 |
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こちらが車内。 空港と名古屋との間を28分で結ぶこともあってか、車内はやはりビジネステイストが強い感じです。 なんとなく、ですが、車内の意匠が、特急「あずさ」などで活躍するJR東日本のE257系車両に近い印象を受けました。シートのつくりなどは違いますけどね。 |
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こんなサービスも。 車端部のドアの上に、フルカラーのモニタがあります。 停車駅案内などのほか、このように走行位置表示も出ます。 |
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列車は定刻に中部国際空港を発車し、常滑からは名鉄常滑線を進みます。 名鉄名古屋本線と合流する神宮前に停車すると、次はもう金山。 空港から乗ってきたお客さんが、けっこうこの金山で降りていきました。 |
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そして、列車はあっという間に名鉄名古屋に到着。 かつては「新名古屋」といっていた駅名が、この「名鉄名古屋」に改められてからは初めて降り立ちました。 名鉄に乗車すること自体は2年ぶりくらいでしたが・・・。 |
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宿にチェックインする前に、JRの名古屋駅に立ち寄り、駅弁を買い込みました。 こちら、「名古屋のみそトンと海老カツ弁当」(850円)。 トンカツとエビカツが入っていまして、それぞれ味噌だれと、タルタルソースをかけていただきます。 さらに、玉子が入っていますが、こちらが半熟! サラダもきしめんサラダだったり。 お買い得、じゃないでしょうかね。 明日はまた未乗線への乗車です。 |
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