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Part2(2006・8)
15時11分、3357Sは終点・石巻駅2番ホームに到着しました。
この石巻駅の仙石線ホームは、かつて石巻線のホームとは別の場所にありましたが、1990年に現在の形となりました。

ここ石巻は、漁業の街。そして、最近はマンガの街としての観光PRも盛んのようです。
石巻市がマンガによる地域活性化を目指して、漫画家の故・石ノ森章太郎(近隣の登米市出身)の協力も得て「石巻マンガランド構想」を策定し、その中心施設となる「石ノ森萬画館」が2001年に開設されているとか。
ここ石巻からは、いよいよ石巻線未乗区間への乗車となります。

まずは、末端の女川へ向かうべく、こちらの列車へ。

3番ホームから15時49分発、643D列車、石巻始発の女川行き。
この列車には、15時10分に気動車4両編成で小牛田から到着した1641D列車のうちの2両が充当されました。残りの2両は、折り返し15時19分発、1638D列車として小牛田へ・・・。

この日の643Dに充当されたのは、小牛田運輸区に所属するキハ40形+キハ28形の2両。
左上写真手前は、小牛田寄りに連結されていたキハ28-2506。1968年製造、すでに38年も走り続けている古豪です。

車内は、かつて国鉄急行形としては当たり前だったクロスシート。しかも、モケットもオリジナルカラーのままでありました。
643Dは石巻を出て、東へ。

石巻湾に注ぐ旧北上川を渡ります。
北上川は、仙台藩主となった伊達政宗の指示で河川改修が手がけられて以降、治水対策の一環として大規模な河川改修が繰り返されてきました。明治以降に分流された新北上川は、東の追波湾に注いでいます。
住宅街や水田地帯を走り、たどり着いたこちらは、途中の渡波駅。

女川発で前谷地へ向かう1640D列車との離合があります。
さらに走ると、やがて車窓には内海・万石浦の風景が。

ここでもカキの養殖が行われているそうです。
最後に女川トンネルを越え、坂を下れば、終点の女川。
16時17分、定刻に到着です。

駅には、1両のキハ40形気動車が置かれていました。

この車両は、キハ40-519。
昨年8月、小牛田運輸区所属を最後に廃車になったあと、この女川へやってきました。
塗色はタラコ色(首都圏色)に塗りなおされています。

この車両、女川町が購入して、駅に隣接する温泉施設用として活用しているもの。
車両の内部はお座敷車両風に改造され、休憩室として使用されているようです。

前面の行先幕部分をトリミングしてみると・・・左下画像。

なんと、「鈍 足」って書いてありますねぇ。(笑)
こういう趣向は面白いなぁ・・・。
駅前に出てきました。

ここ女川は、金華山をはじめ観光資源も豊富、海の幸もうまい、ということで、次に来るときはゆっくり来たいもんだなぁと・・・観光ホテルか旅館とかに泊まってね。
で、こちらが、先ほども触れた駅の横にある温泉施設「ぽっぽ」です。

入り口の前には、足湯もありました。
今回は折り返しまでの時間がなかったので入れませんでしたが、次回来た時には・・・。
ここ女川からは、16時24分発、乗ってきた列車の折り返しとなる1642D列車小牛田行きに乗車するので、さっさとホームへ戻ってきました。

ホームへ上がる階段の途中で、こちら。
ブルーのラインが引いてありますが・・・1960年のチリ地震のときに押し寄せた津波が、このラインの高さまで来たということが、横の説明板に書いてありました。
太平洋のはるか向こうから17000kmもの距離を走ってきた津波が、この高さまで・・・自然の脅威を感じずにはいられませんでした。
1642Dは、定刻に女川を発車。
途中、石巻で23分の大停車をしたあと、さらに前谷地までの未乗区間を進みます。

ここは途中の鹿又駅。
DE10形ディーゼル機関車に牽引された貨物列車との行き違いです。
どうやら、宮城野発石巻港行きの655列車のようですね。石巻港駅というのは、さきほど触れた仙石線陸前山下駅から分岐する臨港線の先にあります。
さらに進むと、やがて右手から気仙沼線が合流してきます。
この線路は、この3月に乗ってます! ということで・・・。

17時33分、列車は前谷地に到着。
前谷地から先、小牛田まではすでに乗っていますので、この時点で、石巻線完乗を達成!

いよいよ、JR全線完乗まで残り1路線に。
ついにリーチがかかりました。

初めて、私自身が乗車した線区を一覧にしたのは、このサイトを立ち上げた8年前のこと。その時点ではまだ4割強くらいにしか乗っていませんでした。

それからの間に、かなりの路線に乗車しました。
幹線はそれまでの間にかなりの区間に乗っていましたので、ローカル線が中心の旅。効率的に旅をする、などということとはおよそ望めないなかで、私なりに可能な限りがんばった結果、なんとかここまで来ることができました。

残る路線・越美北線には、水害復旧が終わってから乗車しに行こうと思っていますので、全線完乗達成にはもうしばらく時間がかかりますが、私自身がずっと目標にしてきた達成の瞬間が、大きく近づいてきたんですね・・・。
そんな思いの私を乗せて、1642Dは17時52分、終点の小牛田に到着しました。

まだ達成感、というものはないんですが、ホームの空気が少し心地よいような感じがしましたね。蒸し暑いはずなんですが・・・。
さて、この小牛田駅ですが、JR東日本小牛田運輸区の車両基地が隣接しています。

左上写真は、この小牛田運輸区に所属するキハ58系ジョイフルトレイン「こがね」。かつて「グラシア」と呼ばれていた車両、といえば、鉄道ファンのみなさんには分かりがいいかもしれません。臨時列車への充当を中心に現在も活躍しています。

左下写真は、トロッコ風気動車、として東日本エリア各線で活躍しているキハ48形「ビューコースター風っこ」。本来は2両組成ですが、なぜか1両のみがポツンと置かれていました。
私、改造間もないこの車両の展示会が品川で行われたときに見に行ったんですけどね・・・その後、営業列車で乗る機会はまだなくてですねぇ・・・。
ここ小牛田からは、18時1分発、東北本線小牛田始発岩沼行き1578M列車に乗って、仙台へ移動します。
車両は、仙台車両センター所属の701系2連を3本連結した6両編成。やはりラッシュ時対策なんでしょうね。
暮れ行く空を眺めながら、ロングシートの列車の旅。

まぁ、車内はかなり空いた状態でしたのでね・・・やはり仙台に近くなるとお客さんが増えてきましたが。

左下写真、松島〜塩釜間では海が見えてきます。

やはり、私の住む九州と比べると、日が落ちるのが早いですねぇ・・・。
18時48分、1578Mは仙台に到着。

駅前に出てきました。
もう、完全に夜の帳が・・・。
いったん宿にチェックインした後、近くのお寿司屋さんに入り、海のものをたくさんいただきました。

写真は岩ガキ。これまで書いたように、この仙台の近辺にはカキの本場がありますしね。
とにかく、身が大きくて口の中いっぱいに。もうたまらん・・・。(^^;)

このほかに、イワシやカツオ、ソイ、アワビなどを握ってもらいました。どれもうまかった・・・。お酒も、地元の「浦霞」を呑みましたが、これもウマイ・・・。
満足しました〜。(^ー^)

明日も朝から、次の目的へ向けて出かけます。
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