Part1(2006・8)
JR全線完乗に向けた私の各線乗りつぶしも、いよいよ大詰めを迎えました。
未乗で残している、宮城県のJR東日本・石巻線と、福井県のJR西日本・越美北線のうち、石巻線のほうにまず乗ってしまおうと、計画を立てました。
せっかく宮城まで行くからと、来年3月31日限りで廃線となる予定のくりはら田園鉄道線への乗車も、あわせて実行することにしました。
8月18日朝。

この日の未明に、台風10号が宮崎市付近に上陸。かなりゆっくりとした速度で九州縦断を開始していました。
幸い、朝の時点ではまだ北九州地区で列車が動いていましたので、動いているうちに九州を脱出しようと、予定より早めの出発にしました。

黒崎から、門司港行きの初発・5時53分発の120M列車に乗車。
相変わらず120Mは、813系3両編成での運転。車内はもう立つ場所の確保にも困るくらいの混雑でした。
小倉に到着し、新幹線ホームへ。

14番ホームにはこちらの列車が停車中。
6時34分発、博多行き初発となる「こだま751号」。
この列車はJR西日本の700系3000番台16両編成で運転される列車で、前夜の博多発最終「こだま776号」で到着し、小倉で一夜を明かした編成が充当されます。
グリーン車を除きすべて自由席扱いだそうで・・・。
私が乗車するのは、その「こだま751号」ではなく、6時39分発、上り東京行きの「のぞみ2号」。
500系W9編成16連でやってきました。

この時点で、かなり雨が激しくなってきていました。
小倉を発車してから、小倉で買いこんできたこちらの駅弁で朝食。

「鯨めし弁当」(890円)。この5月に新発売になったばかりのお弁当です。
かつて関門地区が捕鯨基地として賑わったことにちなんでつくられたものと聞きます。

中身は、鯨の竜田揚げとそぼろが生姜飯の上に載っている、というもので、シンプルながら実にうまい! 生姜飯も絶妙な感じでありました。
今回はグリーン車の乗車にしたので、持参のイヤホンをつないで、オーディオサービスを・・・。クラシックのチャンネルではショパンの特集をしていまして、フジ子・ヘミングの演奏を聴くことができました。

8時51分、「のぞみ2号」は新大阪駅25番ホームに到着。
大阪あたりは、なんとか雨は降っていないようでしたが・・・
・・・京都を出て、琵琶湖東岸にさしかかると、こんな状態に・・・。
ものすごい量の雨がたたきつけているのが分かりますね。

かと思えば、さらに進むと・・・。
・・・この晴天!

名古屋を過ぎ、浜名湖付近を走る頃には、こんな天気に。
残暑も厳しそうですね・・・。

富士山は雲の中で、見ることができませんでしたが。
新横浜、品川と停車し、まもなく終点・東京。

山手線の電車が並走しています。
すでに、山手線を走る車両は昨年4月に、E231系500番台車で統一されています。わずか3年で11両編成52本をすべて置き換えてしまうという、あっという間の世代交替劇だったわけですが・・・。
11時30分、「のぞみ2号」は終点・東京駅18番ホームに到着。
九州から東京まで新幹線でやってくるというのも、けっこう久々でした。3年半ぶり、という話も・・・。

ホームへ出てきましたが・・・やっぱり東京は暑いですねぇ〜。(^^;)
さて今回は、仙台へ向かうことになりますので、ここ東京駅からさらに新幹線を乗り継ぎます。

新幹線同士の乗り換え改札、というのも、この東京駅ならではですね。
かつての国鉄が分割されていなければ、こういう乗り換え改札は存在しなかっただろうと思われるんですが・・・。
ここ東京からは、20番ホームから11時56分発、「はやて・こまち17号」八戸・秋田行きに乗車します。

「はやて」は新幹線フル規格車両のE2'系、「こまち」はミニ新幹線・在来線規格の車体を持つE3系車両。盛岡まで併結運転で、左下写真がその連結部。

私は、E3系R17編成「こまち17号」への乗車となります。
時間もお昼なんで、発車とともに、東京駅で買ってきたこちらの駅弁で昼食にします。

「平成十八年夏の吹き寄せ弁当 ゆめ花火」(1300円)。
「東京弁当」や、「極附」などといった高級志向の駅弁で知られる駅弁製造会社「NRE大増」が手がけた、高級季節駅弁です。
鯵の南蛮漬焼、枝豆入りさつま揚げ、イチジクの蜜煮、鱧の南蛮漬けなど、とにかく夏の食材の多彩さが目を引きます。茶飯は、契約栽培農家による「あきたこまち」の有機認証米、というこだわり。

これがうまくないわけがない!という感じでした。
東京を出た「はやて・こまち17号」は、上野、大宮に停車し、上越新幹線と分かれて北上します。

写真は大宮付近。向こう側に見える建設中の建物は、来年10月の開館に向けて着々と準備が進む「鉄道博物館」。
私も、開館を心待ちにしている一人です。
関東平野は基本的に晴天だったんですが、福島県に入ったあたりから雲が多くなりました。
北日本方面はあまり天候が良くないと聞いていましたので、どうかなぁ、と気にはなっていたんですがね。

列車は大宮を出てからノンストップで、すでに仙台平野に入ってきました。
13時37分、「はやて・こまち17号」は仙台駅12番ホームに到着。

事前に組んだプランより早めに到着する関係で、ここまで来る新幹線の車内で時刻表とにらめっこして(笑)、行程を組み替えました。
その結果、いったん仙石線で石巻まで行き、そこから女川へ行ったあとに引き返して小牛田へ抜けるルートが、列車の時刻からして最も効率的だということになりましたので、仙台へ到着した私はそそくさと、仙石線の発着する地下ホームへ移動しました。

仙台駅地下10番ホームから13時59分発、快速3357S列車石巻行きに乗車。
車両は、仙台車両センター宮城野派出所に所属する205系3100番台M7編成4連。
この編成は全車が、さきほど見かけたE231系500番台投入によって山手線を追われた、205系の改造車で構成されていました。両先頭車は中間車のサハ205形からの改造で、オリジナルの205系とは大きく異なる形状の前頭部が取り付けられています。
私が前回仙石線に乗った5年前は、まだ103系ばかりだったもんですからねぇ・・・かなり印象が変わりましたね。
苦竹付近で地上に出て、列車は仙台近郊を走り抜けます。
やがて、明媚な風景も見える海沿いの区間へ・・・。

14時34分、列車は松島海岸に到着。
日本三景・松島観光のお客さんたちはここで大挙して降りていきました。

松島海岸を過ぎても、しばらくは海沿いの区間。
このあたりではカキの養殖も盛んですよね。
3357Sの快速区間は多賀城から矢本まで。
矢本から先は各駅に停まります。

石巻の市街地に入り、終点一つ手前の陸前山下まできました。
ここでは、臨海部へ延びる貨物支線が分岐しています。

まもなく、終点です。
<Part2へ>