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Part4(2003・10〜11) | |
明けて、10月31日の朝。 自宅を出たワタシは、まず小倉へやってきました。 222M列車の下関行き、門司港運転区の415系電車4両編成。この日はセミクロスシートの車両が運用されていました。 |
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ここ小倉からは、きのういったん上ってきた線路を再び下っていくことになります。 2番ホームから発車する「にちりん1号」宮崎空港行きに乗車します。 車両は、鹿児島総合車両所の485系電車Dk-16編成5連。 きのうから485系ばかり乗っている印象がありますが、やはり全国的に国鉄特急形電車の代表格である485系電車が勢力を縮小しつつある現在、いまのうちに、という思いがそうさせたことは、疑いないところだと思います。 |
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こちらが、先頭1号車のグリーン室内。 構造的には、前の日に乗車した「にちりん14号」のDk-14編成と同じですね。 |
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やっと白んできた空の下、「にちりん1号」は6時42分、小倉を発車しました。 まずは、朝食用に調達しておいたこちらの駅弁を・・・。 小倉駅弁の「おこわ無法松べんとう」(840円)。おこわ飯に、「無法松の一生」の無法松こと富島松五郎の物語にちなんでさまざまなおかずが配されています。 たとえば、焼き鳥やカチグリは、松五郎の素朴なたくましさを表現したもの。また、車夫である松五郎は腰に弁当をつけて走るので、容器は竹を模したもの、とか、さまざまなこだわりがあるようです。 紹介文に「おこわは力強い。腹もふくれる」とあったように、確かにお腹はいっぱいになりました。(^^;) |
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苅田付近。東から朝日が昇ってきました。 きょうもいい天気になりそうですね。 このあと、早起きだったこともあり少しウトウトしているうちに・・・。 |
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・・・列車は別府を過ぎ、別府湾沿いの区間を走行していました。 このあたりで併走する国道10号は「別大国道」と呼ばれていますが、かなりの車が走っていて、所々渋滞していました。いま拡幅工事もやっているようなんですが、ここはどうしても車が集中してしまうようですね。 |
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大分を過ぎ、ここは臼杵の駅。 「にちりん1号」はここで、上り小倉行きの「にちりん2号」と行き違います。 さらに、「2号」が発車したその向こう側には・・・。 |
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・・・こちら、大分運輸センターの波動(臨時)用の485系Do-31編成を使用した団体臨時列車が停まっていました。 ということは、この日この時間の臼杵駅では、赤い485系が3本並んでいたことになりますね。 |
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ここで、車内販売のワゴンが回ってきました。 グリーン車サービスということで、コーヒーをいただくことにしましたが、それと一緒に、「つばめ」「ソニック」車内でもおなじみの「ベークドチーズケーキ」(130円)を持ってきてもらいました。 まったりとコーヒータイムを楽しんでいると、列車は豊後水道の海沿いの区間へ。 天気もよくて、本当にいい眺めでした。 |
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佐伯を出てから、昨日も通ってきた宗太郎越えの山登り。 宗太郎の駅では、上りの「にちりん6号」との行き違い。向こうの列車は、南福岡電車区の783系CM34編成で運転されていました。 |
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「にちりん1号」は延岡を過ぎ、今度は日向灘沿いの区間へ。 ここは内海、というより太平洋に直接面しているところでもありますが、この日はけっこう波が高いように見えました。 |
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11時30分、「にちりん1号」は宮崎に到着しました。 改めて1号車の先頭部を見てみると、ヘッドマークのカバーガラスに白くひびが入っているのがわかります。何かにぶつかったようで、とりあえずテープでの応急補修がされていました。 で、今回も宮崎では乗り換え時分に余裕がありません。次の列車は、もう隣のホームで待っています。 |
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それが、こちらの列車、「きりしま5号」西鹿児島行き。鹿児島総合車両所485系Dk-3編成3連充当。こちらも485系ですね。 今回の列車では、「にちりん」から乗り継ぐ人がけっこうおり、指定席もけっこう席が埋まっていました。 |
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11時35分に「きりしま5号」は宮崎を発車。 大淀川を渡って、西へ進みます。 |
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少し早いですが、昼食にしましょう。 今回は、「きりしま」に車内販売がないことを見越して、前の「にちりん1号」の車内販売でこちらの弁当を買い込んでいました。 大分駅弁の「卵とり地鶏弁当」(1050円)。量はそれほど多くありませんが、錦糸玉子とともにご飯の上に載っている鶏の肉にいいお味がついてましてねぇ。これはうまかったですわ。 |
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列車は都城へ向かって、まず山登り。続いて都城から国分へ向かう線路も、やはり山越えの区間です。 弁当を食べてお腹の落ち着いたワタシは、またもウトウト状態・・・。すでに何度か乗っている区間、ということもあるんでしょうが・・・。 |
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国分、隼人、加治木と停まって、列車は錦江湾沿いの区間へ。 桜島の見えるところへまた、戻ってきました。 波静かな海の向こうにそびえる活火山。本当にダイナミックな風景です。 |
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「きりしま5号」は13時46分、終点・西鹿児島に到着しました。 いったん改札を出て大きい荷物をロッカーに入れ、再びホームへ降りてきました。 そこには、「きりしま10号」として宮崎へ向かう485系国鉄特急色のDk-2編成が入線してきました。 3両編成と短いんですが、それでもこの国鉄色というのは、赤い485系の多いなかではひときわ目立ちます。 |
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ここからですが、指宿枕崎線を南下することにしました。 次に乗るのは、こちらの列車。山川行き1343D列車。黄色い「なのはな」カラーのキハ200形2両編成で運転されますが、快速ではありません。 |
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列車は14時1分に西鹿児島を発車。鹿児島市街地を走り、慈眼寺付近で市街地を一望できるところを走ります。 途中の南鹿児島駅付近では、併走する市電の線路上を花電車が走っていきました。11月2日からの「おはら祭り」の期間中に走る花電車の試運転のようでした。 |
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こちらの駅は、五位野。2分ほど停まるというのでドアから顔を出してみます。 錦江湾公園にあるH2ロケットの実物大レプリカが見えています。 ちょうど、行き違いの列車がやってきました。 |
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この先は、錦江湾の穏やかな海を眺めながら、さらに南下です。 あぁ、南へきたんだなぁ・・・。 |
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・・・などと思っているうちに、列車は1時間あまりで指宿に到着しました。 この駅ではいままで、乗り換え等でホームを歩いたことはありますが、改札の外へ出たことはありません。 今回は目的がありまして、初めて改札を出てきました。 指宿といえば、南九州随一の温泉リゾート。ここへ来たからには、ぜひあれを・・・というのは、下のほうで紹介しますが・・・。 |
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駅前にあったこちらの小さな記念碑。 1974年に、この指宿駅は日本最北端の北海道・稚内駅と姉妹駅になっています。そのときに建てられたもののようですが・・・。 碑の上のほうに赤文字になっている「3074キロメートル」というその距離が、日本列島の南北の長さを感じさせますね。 |
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指宿に来たからには、ぜひあれを・・・の目的を果たすべく、ワタシは駅からタクシーで5分ほどのこの場所へやってきました。 ここは、砂むし会館「砂楽」。文字通り、砂蒸し温泉を楽しむための施設です。前から一度、これやってみたかったんですよねぇ。 この指宿での砂蒸し湯治というのは、およそ300年前から行われているとのこと。近年の研究では医学的にも神経痛やリウマチ、腰痛や五十肩への有効性などさまざまな効能が認められているということで、改めて注目されています。 |
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会館の2階に受付がありましたので、そこで料金(砂蒸しと温泉風呂の利用で900円、砂蒸しのときに頭に巻く記念タオルが別に100円)を払います。 2階から砂浜のほうを見下ろすと、屋根がかかっていました。 どうやら、ここで蒸される(笑)ようです。 |
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まずは、砂蒸し専用の浴衣に着替えます。下着もすべて脱ぐ、というのは当たり前ですね。 で、写真の砂浜へ降ります。あとは、係の人の指示に従って砂の上に寝そべり、上から砂をかけてもらうわけですが・・・。 最初に、座った時点でお尻にかなりの熱を感じます。 で、寝そべった後、係のおばちゃんに手際よく砂をかけてもらったんですが・・・本当に手慣れていて、顔にかかるということはいっさいありませんでした。 そのまま、だいたい10分から15分を目安にじっと砂に埋もれているように、という指示でしたが・・・いやぁ〜尻が熱い!(笑) 思っていたよりもかなりの熱が上がってきているんですよね。驚きました。 10分ほどで限界を感じて砂から出てきましたが・・・砂から出ても、体の火照りがしばらくおさまりませんでした。(^^;) 砂から出た後は、よく体を洗ってから、温泉の湯につかります。 砂蒸しでかいた汗を流して、さっぱり! |
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「砂楽」を出て、そろそろ駅へ戻ろうか、というところに、この看板を見つけました。 「湯上がりに最高」というこの文字に、ついつい引き寄せられてしまいましてねぇ・・・。(爆) その看板を出していた土産物屋さんに入って、こちらの地ビールをいただくことにしました。その場で立ち飲みもOKということで、お店の人に栓を開けてもらいました。 こちらは「薩摩ビール」という地ビール。国分市の地ビールメーカーが作っているものとか。私が飲んだのは、「クリスタルヴァイツェン」という種類のものでしたが、酸味と甘みが適度にまじったさわやかな飲み口でした。 やっぱり、風呂上がりの一杯、というのはやめられませんな・・・。(笑) |
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そろそろ、戻るとしましょうか。 指宿駅から、16時37分発の1354D列車西鹿児島行きに乗ります。 車両は、今回も黄色いキハ200形2両編成です。 |
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日はすっかり西へ傾き、空の色も少しずつ赤みを帯びてきました。 錦江湾の向こうに見える桜島のシルエット、ぼんやりかすんで見えました。 車内は初め人も少なく静かでしたが、途中から学校帰りの高校生がたくさん乗ってきまして、そりゃまたにぎやかな状態で・・・。 |
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17時56分、列車は西鹿児島に到着しました。 この日はここで一泊することにしていましたので、駅を出て宿へ移動することにします。 すっかり新幹線駅の雰囲気になってきた西鹿児島駅。日も落ちてすっかり暗くなった中、煌々と浮かび上がるその外観を眺めていると・・・。 「プァ〜〜ン!」 おお、新幹線独特のあのタイフォンの音が聞こえてくるではありませんか! そのまま新幹線ホームのほうを見ていると、やがてキーンというインバータの高い起動音が聞こえ、パンタグラフを検測用照明に照らされた800系新幹線車両が、北へ向けて発車していきました。 いまは、まさしく開業に向けた試験走行の真っ最中。まさか自分が、それに出くわすとは思ってなかったので、驚きました。 |
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宿に到着。夕食用に、駅で弁当を買い込んできました。 こちらは、「とんこつ弁当」(870円)。西鹿児島の駅弁としては一番有名な弁当ですね。 なんといっても、右側にあるやわらかく煮込まれた豚肉が・・・もうトロットロなんですよね〜まいったっ!(笑) いよいよ明日が最終日。もちろん、楽しませてもらいます。(笑) |
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