Part1(2004・5)
2004年5月。ゴールデンウイークも終わり、ワタシは仕事で多忙な日々を送っていました。
そんななか、東京へ出張する予定が入りました。それも日曜日に!・・・それだったら、翌日に代休をねじこんでちょっとどこかへ、と思い立ちまして、一泊して早朝、出発することにしました。

行先は、千葉県、房総半島。ワタシがそれまで未乗だった線区も含めての乗り鉄行となりました。
5月17日朝、田端駅にやってきました。たまたま宿がこの近くだったもんですから・・・。
時刻はまだ5時52分。まだ通勤ラッシュが始まる前です。
田端から、山手線の新車・E231系500番台の電車に乗り込みました。
写真は10号車のサハE230形500番台の車内。
朝のラッシュが終わるまで、シートははね上がった状態で使用できないようになっています。

さすがに、まだガラガラですね。
東京駅に到着しました。
ワタシはここで乗り換えのために下車しました。

隣の東海道線ホームを見ると、そこには湘南カラーの113系電車が停まっていました。
国鉄時代からおなじみのカラーリングで走る、この東海道線の113系電車、いよいよ新型・E231系電車による置き換えが迫っており、今後は急速に数を減らしていくことになるでしょう。ちなみに、この先頭車はかつて、横須賀・総武快速線で走っていた車両のようですね。
地下へ降りてきました。

こちらは、東京駅の待ち合わせの名所となっている、銀の鈴広場。
いつの間にやら、こんなにきれいになっていました。鈴のディスプレイのしかたも、以前とはかなり変わっていました。
ここからですが、こちらの通路を移動して、京葉地下ホームへ向かいます。
東京駅といっても、京葉地下ホームは地図でいうと有楽町駅に近いポジションになるわけなんですが・・・。

まだ6時半にもなっていませんが、さすがにこの時間になると、人の数が多くなってきていました。
ワタシが乗る列車は、京葉地下1番ホームから6時45分に発車する特急「さざなみ1号」、内房線経由館山行きです。

列車は8両編成、幕張電車区に所属する国鉄特急色の183系電車、マリ12編成がすでに入線していました。
国鉄色、というのが、いいですよねぇ。
このマリ12編成ですが、8両編成のうち両先頭車を除く中間の6両は、かつて中央線の特急「あずさ」「かいじ」で使用されていたグレードアップ改造車です。

シート部分のハイデッキ化、側面窓の拡大、フリーストップリクライニングのシートの配置、天井部のルーバー取り付け、などなどの改造が施されたこのアコモデーション。初めてこの手のグレードアップ改造車が登場したのが1987年暮れのことで、それからすでに16年半近くが経っているわけですが、それほど古さや陳腐さを感じないというのは、さすがだと思います。
さて、朝食がまだでしたので、こちらの駅弁をいただくことにしました。
「江戸前あなご弁当」(880円)。各地の駅弁大会でも一番人気となっている広島・宮島口駅の「あなごめし」を筆頭に、穴子を使った駅弁はけっこうあちこちにありますが、なんといってもここは「江戸前」で知られる土地柄ですしね。

付属の特製のタレを穴子にかけて食べますが・・・これがなかなかうまかったんですよねぇ〜。
「さざなみ1号」は定刻に東京を発車し、八丁堀、越中島と地下の駅を走りぬけ、潮見の手前で地上に上がってきました。
江戸川を渡って千葉県へ。右手には東京ディズニーランドが見えてきました。
新習志野を過ぎてしばらくいったところで、左手に京葉車両センター(旧・京葉電車区)の留置線が見えてきました。
この京葉車両センターにはもともと、京葉線を走るスカイブルーの103系や201系、ピンクラインの205系電車が所属していましたが、最近になって武蔵野線用のオレンジ色の103系や、205系電車が豊田電車区から転属してきています。
さらに少し行くと、幕張新都心のビル群が・・・。

この東京湾を囲んで、千葉、東京、横浜と、臨海部に新しい街がつくられてきています。一方で、景気の落ち込みや地価の下落といった要因によって、首都圏ではオフィスの都心回帰、あるいはオフィスの供給過剰という状況が生まれているという話も聞きますしねぇ・・・。
京葉線を走りきった列車は、蘇我に到着しました。
東京方面へ向かう通勤客で、ホームはごった返しています。

列車はここから内房線へ入っていきます。
この蘇我から乗車する人の姿も目立ちました。
ワタシは以前、久留里線に乗ったりしているからみで木更津までの内房線には乗っていましたが、そこから先、安房鴨川までの区間は未乗になっていました。

「さざなみ1号」は、蘇我を出て五井、木更津と停車。その次の君津から終点の館山までは、各駅停車の普通列車として運転されます。
写真の場所は、君津から2駅進んだ大貫駅。
上りの「ビューさざなみ6号」東京行きとの離合待ち。
すでに、ヘッドマークは「普通」になっています。

しばらくすると、白、青、黄色のブロックパターンをまとった255系電車が上りホームを通過していきました。
列車は時折海を見ながら、さらに先へ進みます。
この写真は、上総湊駅から程近いところ。
こちらは、浜金谷。
ここから、東京湾をはさんで三浦半島の久里浜まで、東京湾フェリーの船の便がありますね。
安房勝山に着きました。
ここでは、「さざなみ8号」東京行きと離合します。

だいぶ終点が近くなってきました。
8時45分、列車は終点の館山に到着しました。

東京を出てちょうど2時間。時間的にはそんなもんなんでしょうかね。
もっと遠いイメージを持ってましたが、全然・・・。
館山駅の前に出てきました。
南房総の観光の拠点ともなっているこの駅。1999年に橋上駅化されて現在の駅舎になっていますが、その年に「関東の駅100選」第3次選定24駅の一つに選ばれています。
いかにも、南国チック、ですねぇ。
駅舎の中から海のほうを見ます。
やっぱり、見えているのはリゾート地、という感じのたたずまいです。
ここからですが、8時54分発、727M列車に乗って安房鴨川を目指します。
車両は、写真の幕張電車区スカ色113系電車4両編成。ここでもまた国鉄色車両ということで・・・。

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