(2022・4)
4月になりました。
3月下旬に見頃を迎えていた桜の花。4月初旬になってもまだまだ見頃が続いていました。
今回は、行橋市内各所の桜の見どころ巡りウォーキングと、そのあとの平成筑豊鉄道田川線・伊田線の乗り鉄がメインです。
いい感じの桜の木を、たくさん見ることができました。
4月3日朝。
箱崎7時3分発、普通2325M列車熊本行きで、まずは博多へ向かいます。
このときにも乗っていた列車ですが、この日は415系Fo-1501編成4連での運転、そう、2008年末にJR東日本から移籍してきた車両ですね。
博多駅に出てきてから朝飯を調達し、次の列車に乗車します。
こちらもこのときと同じ列車、「にちりんシーガイア5号」宮崎空港行き。この日は787系BM10編成6連での運転でした。
で、調達した朝飯ですが・・・。

こちら。
鳥栖中央軒が期間限定で出していた、「復刻版肉めし」(980円・税込)。
かつて、久留米中央軒から鳥栖中央軒が受け継ぎ、15年ほど前まで製造していた品を復刻したものとのこと。

左下のような中身ですが、牛肉は和牛をしっかり煮つけてあり、ご飯はカレー風味になっています。冷めてもうまい、駅弁の王道がここに生きていました。
7時30分の定時に博多を出た「にちりんシーガイア5号」。吉塚、香椎、赤間、折尾、黒崎と停まっていきます。
写真は赤間手前。いい天気ですよね。

小倉で列車の進行方向が変わるので、シートを回転する儀式。
今回は小倉で降りずにそのまま乗り続け・・・。
8時51分、行橋に到着しました。
行橋で列車降りるなんて本当にいつ以来だろう・・・という感じでした。
駅前でウォーキングのスタート受付を済ませました。
今回は、行橋市観光協会とJR九州行橋駅との共催、マップは行橋市観光協会が作成している「さくらMAP」を使用し、そこに挙げられた各地の桜をみてまわるということになっていました。
スタートしました。
かわいらしいバスが走るのを横目に見ながら、コースを進みます。
途中から長峡川沿いへ。

マップに上げられた1番から16番までの桜の見どころを順に巡っていきます。はじめのうちは教会や神社など、宗教関連施設が多かったようで。
5番に挙がっていた長浜公園は、工事のために立ち入りができないとのことでスルーとなりましたが・・・。
こちらは、7番となっていた禅興寺。
門から覗くと、なかなかいい感じの桜の木が見えていました。
こちらは、10番に挙がっていた中山記念公園。
8番の大橋公園、9番の大橋神社と近い距離に立て続け、という形になっていましたが、このあたりの花の咲き具合は見事でしたね。
11番の行橋市役所を過ぎ、12番、今川の河川敷に出てきました。
川の両岸に桜の並木があり、今を盛りと咲き誇っていました。

コースはそのまま、市役所付近から川を遡って、日豊本線今川橋梁の手前まで。
せっかくなんで、川を渡る列車を桜と絡められないかな、ということで、本番カメラを持ち出して撮影したのが左下、883系「ソニック16号」と、桜、菜の花の撮り合わせ
なかなか難しかったんですが、どうにか、というところで。
そこからさらに市内各所をまわり、行橋駅に戻ってきたのは11時前のことでした。
2時間ほどってところですかね。こちらでもこの旅行記であげきれなかった写真など紹介していますので一度ぜひ。
少し早めの時間ではありますが、ここで昼食をとることにしました。
事前にリサーチしていた中に「三徳らーめん」駅前店がありました。駅前店、とはなっていますが、他に店舗はないようです。

で、ここはラーメンもなんですが、味噌おでんが名物になっていると聞きまして、それなら両方食べてみようということで、らーめん+おでん3個(770円・税込)のセットをいただくことに。クルマの運転もないので、瓶ビールもいただきました。
同行の小6娘はチャーシュー麺(590円・税込)を食べていました。お値段もわりとリーズナブルでね。

豚骨ベースのらーめん、スープはあっさりめだけどしっかりコクがあり、中細縮れ麺がスープと良く絡んで、旨みを口のなかへ運んでくれました。
味噌おでんの味噌だれはショウガがよく効いていました。これは体が温まりますね。具材も良く煮えて味が染みていました。
リピーターが多いのも頷ける内容だったですね。
食べ終わってそのまま、再び駅へ。
11時33分発、平成筑豊鉄道田川線の2417D列車金田行きに間に合いそうということで、ダッシュでやってきました。
JRの係員のいる改札を通りますが、へいちくの列車に乗ると告げると「きっぷは車内で」とのことだったので、そのまま入り、欠き取り式の5番ホームへ。
待っていたのは写真の車両、へいちくの気動車400形403号。へいちくと、沿線の福智町、それにJALという三者による「SUPER HAPPY TRAIN PROJECT」のとりくみにより、画家のミヤザキケンスケ氏が描いた下絵に福智町の子供たちが彩色する形で、車体に絵が描かれています。
で、車内でこちらのきっぷを購入。
へいちく線内(伊田線・田川線・糸田線)が1日乗り放題となる「ちくまるキップ」。通常はおとな1000円、こども500円となっていますが、土日祝に限り、おとなと同伴のこども1名までは、同一行程である限りこのおとな用きっぷ1枚で乗車できるということで、その恩恵に預かることにしました。(^^;
なお、行橋から直方まで田川線・伊田線を乗り通すとおとな運賃990円なので、1ヶ所でも途中下車すると元がとれてしまうという、かなりお得なきっぷでもあります。
行橋を発車して、今川を渡るところまでは日豊本線と並行していきます。
さきほど河川敷で撮影した、今川橋梁脇の桜の木が、車窓を彩っていました。
行橋を出て最初の停車駅は、令和コスタ行橋。
隣接する商業施設「コスタ行橋」の最寄り駅ですが、令和に改元してから初めて開業する鉄道駅となったことから、駅名に「令和」の文字が冠せられたことで有名になりましたね。
しばらくは今川の流れに沿って進んでいきますが、川岸にはけっこう桜の並木がありまして、遠目に見ててもなかなかいい眺めでした。

犀川駅を出たところ、今川支流の喜多良川を渡るところにも、見事な桜の並木がありまして、満開の桜の花が車内に飛び込んでくるかのようでした。
12時10分、列車は源じいの森に到着。
ワタシたちは、ここで途中下車することにしました。

列車が走り去るのを眺めていると、駅先にある桜の花が見事でですねぇ・・・思わず見とれていました。
源じいの森で途中下車・・・ということで、こちらへ。
源じいの森温泉です。
ここに来るのも久しぶりだなぁ・・・前回来たのは、今回同行している小6娘がまだ赤ちゃんのときだったからなぁ。(笑)

「ちくまるキップ」には、この源じいの森温泉を含む沿線の温泉施設3ヶ所のうち1ヶ所に無料で入れる、という特典がありましたので、それを使わせていただくことに。
ということで、ワタシは男湯へ。露天風呂もありまして、しばし癒されてまいりました。(^^;
しばし温泉でゆったりして、源じいの森駅に戻ってきました。
跨線橋の上から駅を眺めます。やっぱりいい感じですね。
で、駅先の桜の木があるあたりには、以前、柳場団地というのがありまして。調べてみたら、炭坑住宅の長屋のような建物があったんですが、最近解体されたようで、更地になっていました。
かつては住民たちの目を楽しませていたであろう、桜の木だけが残されることになったわけで。
さて、ここからは13時11分発、2419D列車直方行きに乗車します。
やってきたのは400形408号、ブルーの塗色に、へいちくのマスコットキャラクターであるちくまるがデザインされた車両です。
こちらは、源じいの森の次の油須原駅。
いい雰囲気の駅舎が残っていることで知られていますが、この時期は桜の花とのコラボも見られますね。
今回は下車しませんでしたが、ここの駅はまたゆっくり訪ねてみたいなぁ。
で、油須原から、かつての添田線大任駅を経由して、日田彦山線豊前川崎駅まで、工事が進みながらも中断し未成線となった、国鉄油須原線という路線の話は、やはり避けて通るわけにはいきません。
もともとは、漆生線・上山田線として開業した漆生~上山田~豊前川崎の区間も含めて「油須原線」として計画されましたが、折からの国鉄の赤字の影響で1980年に工事凍結となり、そのまま日の目を見ることはありませんでした。
国鉄時代にはなかった赤駅のあたりから、未成線の線路敷が左へ分かれていきますが、ここには途中までトロッコ用の線路が敷かれ、月に1回程度、地元のボランティア団体によるトロッコ列車の運行が行われています。
こちらは、勾金から上伊田へ向かう車窓から。
右手に築堤が見えています。途中には橋桁がなくなった橋の跡もみえています。
この築堤、かつての国鉄添田線の廃線敷になります。日田彦山線の香春から分岐し、先述した大任駅を通り、添田で再び日田彦山線に合流するという路線ですが、もともとは直線的に敷かれたこちらのほうがメインルート(かつて日田線と呼ばれていた)でした。
やがて伊田・後藤寺を経由するルートがメイン(今日の日田彦山線)となり、香春~大任~添田間は1960年に添田線として分離されましたが、1985年に廃線となりました。
廃線敷はこの先、田川線をオーバークロスして大任方面へ向かうルートになっていました。
添田線の廃線敷がオーバークロスしたあと、今度は日田彦山線の線路が寄り添ってきました。
上伊田駅は、田川線の側にのみホームがあります。写真は車両の後方から撮影したもの。
両線はこの上伊田駅の先で合流し、彦山川を渡って田川伊田駅へ進みます。
13時37分、2419Dは田川伊田駅2番ホームに到着しました。
ここから列車は2232Dと列車名を変え、11分の停車ののち伊田線へと進んでいきます。

向かい側の1番線には・・・お、「ことこと列車」が停まっていますね。ツアー形式で週末などに運転されているレストラン列車です。デザインはあの水戸岡鋭治氏が手掛けています。
あちらにも乗ってみたいんですけどもね・・・。
伊田線へ入りましたが、まだまだ桜の花が見えるところが。

写真は糒駅。駅のそばに並木がありまして、本当にいい眺めでしたね。
左手から、田川後藤寺からの糸田線が合流すると、まもなく金田。
へいちくの本社・車両基地が置かれているところです。
写真でちらっと顔が見えますが、2016年にひたちなか海浜鉄道からやってきたキハ2000形2004号がいますね。動態保存車両ということで置かれていますが・・・本線走行をめざす動きもあったようですが、このところはあまり話を聞きません。
14時26分、2232Dは終点の直方に到着しました。

へいちくで行橋~直方間を乗り通したのって、ワタシ自身は15年以上ぶりくらいになります。久々の乗車でしたが、この桜の時期にこれだけの桜の見どころがある路線だとは、正直思ってなかったんでですねぇ。
いい発見だったなぁ。

で、ここ直方からはJRに乗り換えて帰るのかと思いきや・・・。
歩いてこちらへやってきました。
そう、筑豊電鉄の筑豊直方駅です。

そう、ここから筑豊電鉄に乗ろうというわけで。
ちょうど、14時45分発の46列車が停まっていましたので、それに乗ることにします。
停まっていた車両は、5000形5004号。春の交通安全運動期間ということで、ヘッドマークの取り付けが行われていました。
筑豊直方を定刻に発車した電車は、スーッと軽快に走り出し、遠賀川を渡っていきます。
筑豊電鉄というと、2000形、あるいは3000形と、吊りかけ駆動の電車が幅を利かせていたイメージがいまだに強くて、こうして新型の電車に乗ってみると、なんだかちくてつじゃないみたいな感じがしてしまいます。
以前は車掌さんが乗っていてツーマンで運転されていましたが、このところはワンマン運転が定着しています。その点も、ワタシはなかなか馴染みがないもんでですねぇ。(^^;
ちくてつのほうでも、桜の見えるポイントがありました。

こちらは西山付近。
以前から大きな桜の木がありまして、いい感じに咲き誇っていました。
ワタシがかつて住んでいた永犬丸を過ぎ、こちらは萩原。
踏切がありますが、相変わらず、ここの踏切には遮断機がありません。
発車するときはそのこともあって、ゆっくりと加速していくんですけどもね・・・この先もまだ、踏切なしでいくんだろうか・・・。
間もなく黒崎駅前、というところで、西黒崎通過。

西黒崎には現在、電車が停まらないんですよね。
実は昨年10月から4年程度の予定で、国道3号黒崎バイパスの関連工事のために営業休止となってるとのことで・・・ワタシたちの乗った電車も、停車せずそのまま通過していました。
15時19分、電車は黒崎駅前に到着しました。
かつてはワタシ自身、地元路線として乗っていたこのちくてつ。なかなか乗車する機会がないうちに様々な変化を遂げています。そうはいっても状況は厳しい様子で、今後の需要喚起策に注目が集まります。
黒崎に着くと、同行の娘が「デザート食べたい」と言い出したんで、それっぽいお店を探しに駅の近くを歩きました。
商店街に近い黒崎1丁目に「CAFE BRICK」というお店がありまして、プリンやソフトクリームを出しているというので立ち寄りました。娘は喜び勇んでソフトクリームを、ワタシはビールを・・・まぁそんなもんですかね。(笑)
黒崎からは、そのままおとなしくJRの列車で帰路に就きます。

16時2分発、区間快速(福間→久留米間快速)4125M列車大牟田行き、813系6両編成、前3両はRM2213編成でした。
お客さん多いけど、椅子も減らされてるし座れない・・・ってことで、しばらくは立って外の景色を眺めていました。

海老津付近、ここにも桜の並木がありましたね。
以前、ワタシ自身、ここの桜と列車を絡めて撮影したこともありました。
4125Mは福間から快速運転になるんで、福間で乗り継ぎです。

17時2分発、普通2163M列車博多行き、817系3000番台6両での運転で、前3両はVM3008編成でした。
あら~最後に座面クッションの薄いのに当たっちゃったか・・・。(^^;
こちら、途中の福工大前駅。
ここで、883系「ソニック40号」の通過を待ちます。
各駅停車の旅だと、どうしても特急の通過待ちは避けられないですね。
17時31分、2163Mは箱崎に到着。
ワタシたちはここで下車です。
福間発車時点ではほかのお客さんほとんどいなかったのに、箱崎時点ではかなりの混雑になっていました。
こうしておよそ10時間半の日帰り旅は終了となりました。

2週続けて桜の見ごろの時期のウォーキング参加となりましたが、本当にいい時期に出歩けて良かったなぁと。
行橋市内にあんなに桜の見どころがあると思わなかったし、へいちくの車窓からあんなに桜の花を楽しめるなんて知りませんでした。今回のウォーキング行がなかったら、知らないままだったのかもしれないと思うとですねぇ・・・。

近場でも、これだけ楽しめれば御の字です。
まだまだ、いろいろな発見ができそうです。
<おわり>