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Part4(2008・3)
盛りだくさんだった15日の夜は、さすがに疲れてしまったので早々に寝てしまった。

明けて16日、最終日の朝。

早い時間から、窓の外ではヘリコプターの飛ぶ音がしていた。
一体なんだろうと思って、窓のカーテンを開けてみたら・・・あれまぁ、道路にランナーがたくさん!
そうそう、実は「ソウル国際マラソン」の開催日だったのよね。すっかり頭から抜け落ちてた。
前日と違ってのんびり起きた朝。
ぼちぼち朝ごはんかな、と思ってホテルを出て、すぐ目の前にあるこちらの場所へ。

またドーナツ?と思われるかもしれないけど、「ドーナツプラント」のお店。こちらもアメリカが発祥のチェーン店で、日本では首都圏近郊でしかお目にかかれないお店。
卵を一切使用していないとかで、卵アレルギーのある人でも食べられるドーナツらしい。けっこう大き目のものも売られていて、朝からお腹が太ってしまった。(笑)
朝食を終えてからホテルをチェックアウト。
ソウル市内観光で、ここには行きたいと思っていたところへ行ってみることにした。
地下鉄を乗り継いでやってきたのはこちら、キョンボックン(景福宮)駅。

そう、キョンボックンといえば、かつての李氏朝鮮時代の王宮である。
この駅を出て少し歩くと・・・。
フンレムン(興礼門)がある。
この門は、キョンボックン全体の大門、という位置づけなのだとか。1910年の「日韓併合」で朝鮮の独立が奪われ、やがてこのキョンボックンの正面をふさぐ形で日本の朝鮮総督府が建てられた際に、このフンレムンも取り壊しの憂き目にあったとのこと。つい最近、2001年に復元されたという話である。
現在、キョンボックン周辺では、その日本による支配の間に破壊された部分を復元するための工事が進んでいる。

このフンレムンから内側へ入るには、入場料3000ウォンが必要。
入場券を買って中へ入る。
こちらがキョンボックンの正殿であるクンジョンジョン(勤政殿)。国宝に指定されている。こちらの建物も、かつて豊臣秀吉による朝鮮侵攻の際に一度焼け落ち、その後再建されたものとのこと。
現在ある建物からだけでみても、非常に整然としたつくりであることがわかる。
詳しくは「ソウルナビ」の↓のページを見てもらうと分かりやすいかと思う。
http://www.seoulnavi.com/miru/miru.php?id=1
キョンボックンの敷地内には、こちらの看板。

前述した復元工事について書かれた看板である。
復元工事が終わるのは2025年の予定。それだけ、かつての宮殿破壊が大規模に行われたということでもあるので、日本人であるワタシとしては心が痛むところでもある。
キョンボックンの見学を終えて、地下鉄で再びミョンドンへ。
そろそろ昼飯の時刻。

やってきたのはこちらの「明洞餃子」1号店。韓国風うどん「カルクグス」と蒸し餃子が有名なお店。
お昼時でかなり混雑していたが、それほど待たずにテーブルへ案内された。

こちらがそのカルクグスと蒸し餃子。付け合せの即席キムチはおかわり自由。
カルクグスは鶏がらベースの濃厚なスープも、そしてコシのある麺もグッド! 蒸し餃子も具がたっぷりでけっこうな食べ応え。地元民、観光客問わず人気があるのも頷ける。
お腹いっぱいになったところで、今度はこちらに寄ってみる。

ご存知スタバ。ソウルでもあちこちお店がある。
ワタシはいつものアイスラテを飲んだけど、なぜか値段は日本より若干高めだったり。だいたいにおいて韓国のほうが安いんだけどな・・・ここだけは例外だった。
最後に、土産を買おうとこちらへ寄ってみた。

ミョンドンの、ちょっと裏通りっぽいところにある「海苔海苔天国」。もちろん、韓国海苔の専門店。
最初は空港で買ってもいいかな、とか思っていたけど、ここで買うほうがはるかに安いことが分かって、サービスの柚子茶を飲みながらお買い物。
日本語をよくしゃべる店員さんと話しながら、お得なパックの海苔を買ってみた。ホテルにあったクーポン券を持っていったので10%オフだったし。(笑)
さてそろそろ、ソウルを後にする時間がやってきた。

楽しかった旅もそろそろ終盤。
地下鉄を乗り継いで、まずはキンポ空港へ向かう。

ソウルとプサンとで地下鉄を利用したが、こちらの地下鉄は、日本のようにシートにクッションがついているものは稀で、ベンチのように硬質プラスチックの硬いシートになっているものがほとんどだ。
このあたりは文化の違いなのかどうなのか・・・。

なお、ここまで、地下鉄駅構内で撮った写真がないのには、わけがある。
韓国では国防上の理由から、地下鉄駅構内での写真撮影が厳しく規制されている。テロなどの標的になりやすいことも大きな理由なんだろうと思う。
実際、地下鉄駅の構内には、防毒マスクや酸素ボンベなどが目立つところに常備されている。最近は南北朝鮮間の対立が以前ほどではないにしろ、やはり国家的な緊張状態が一定存在するんだということを改めて認識したところでもある。
こちらが「A'REX」の車内。
「A'REX」の列車には2種類あって、直通タイプと通勤タイプが存在する。直通タイプは2ドアの1000系電車、通勤タイプは4ドアの2000系電車で運行され、ワタシが今回乗車したのは後者である。
直通タイプは途中無停車で所要時間28分、通勤タイプは各駅停車で所要時間33分となっていて、昼間は1時間に直通タイプ1本、通勤タイプ5本の運転となっている。
今回「A'REX」を利用してみて、やはりソウル市内直通が早いうちに実現してもらいたいと思った。大きな荷物を持って、地下鉄やこの「A'REX」を乗り継いでいくというのは、なかなか大変なこと。一応、2年後には国鉄ソウル駅地下への乗り入れが予定されているんだけどね・・・。

こういう景色を見ながら、列車は一路インチョン空港へ。
空港に着いて買い物などをしながら過ごし、18時25分発の福岡空港行き大韓航空KE781便に搭乗。
機材は往路と同じくA330-300。

帰りの機内で出された機内食が左下写真のもの。
ちらし寿司のようなごはんと、ソフトクッキー。
お米が出たのがちょっとうれしかった。

福岡までは本当にあっという間。
その後は、連絡バス~地下鉄~JRと乗り継いで帰宅。
本当にあっけない幕切れだった。
初めて行った海外旅行。言葉や習慣の違いなど、戸惑うこともあったけど、食べるもの、見るもの、乗るものと楽しめて、本当によかった。
言葉の問題では、体当たりする覚悟で片言英語でもなんでも、とにかくしゃべってみるとなんとかなっていた。引っ込み思案ではだめだということが体験的によく分かり、いい経験をしたなと思う。
ちょっと変な自信がついてしまったかもしれない。(笑)

そんなに頻繁にとはいかないだろうけど、機会があればまた海外へ出てみたい。せっかくパスポートも10年期限のものを取得したんだし。
韓国にもそのうちまた行ってみようと思う。今回は乗れなかった在来線の特急なんかにも、次回は乗ってみたい。

国内もいいけど、海外の旅、ちょっとクセになりそうかも。(爆)
それくらい、面白かった。
<おわり>