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Part10(2006・2)
12時6分。
「雷鳥16号」は終点・大阪駅3番ホームに到着しました。

「トワイライトエクスプレス」で出発してから4日、戻ってきました。
大阪に着いた私は、撮り鉄をしようと、大阪環状線の電車に乗って京橋駅へ向かいました。

目的は、関西地区の東海道・山陽緩行線を追われて、最近大阪環状線に活躍の場を移した201系電車。

しばらく待っていると、内回りでスカイブルーの201系電車がやってきました。
大阪環状線のラインカラーは、左に写っている103系がまとっているのと同じオレンジですが、このスカイブルーの201系は、塗色変更をしないままとりあえず運用についた、というところでしょう。
そのあとすぐ、今度は桜島線(JRゆめ咲線)乗り入れ運用の列車で、オレンジ色に塗色変更された201系がやってきました。

201系は東海道・山陽緩行線では7両編成で運用されていましたが、大阪環状線への投入にあわせて8連化がはかられています。

かつて八王子に住んでいた私の場合、オレンジの201系というと、東京の中央快速線で走っている電車が真っ先に思い浮かぶわけですが・・・。
201系を2色ゲットしたところで、新大阪へ移動。

こちらは、321系電車の登場にあわせて塗色変更された207系電車の並び。
私が見たところでは、新しいカラーへの変更がすでにかなり進んでいるようでした。
さらに、321系電車もやってきましたので撮影。

321系は、ヘッドライトの内側にあるフォグランプも常に点けて走っているようですね。今回の旅の途中で何回か見かけましたが、いずれもフォグランプの点いた状態で走っておりました。
撮り鉄や昼食などで時間は過ぎ、移動する時間がやってきました。

大阪駅に戻った私が乗り込むのは、15時23分発、特急「スーパーはくと9号」鳥取行き。
上郡から智頭まで、第三セクターの智頭急行線を経由して、関西と山陰を結ぶ列車です。

車両は、智頭急行に所属するHOT7000系気動車5両編成です。
この列車でも、グリーン車に乗ってみることにしました。

4号車の半室がグリーン席になっています。
シートは、やはり3列配置の大型のシートでありました。
このグリーン席にはラジオ放送やBGMなどを流しているオーディオユニットがついているんですが、希望すれば車掌さんがこちらのイヤホンを持ってきてくれます。

このイヤホン、使用後は持ち帰ってください、ということでありまして・・・イヤホン持ち帰りOK、というのは、この列車が初めてでした。
列車は定刻に大阪を発車しましたが、尼崎を過ぎたところで踏切の直前横断があり、急ブレーキをかけて停車した列車は、その後8分ほど遅れて走行していました。
当サイトでも何度も書いていることではありますが、踏切の直前横断、というのは、それこそ「ジコチュー」の塊みたいなもので、多くの人に多大な迷惑をかける行為ですから、絶対にやめてもらいたいもんでありますねぇ。

写真は三ノ宮にて。
阪神大震災の当時を知る私からすれば、都心部はかなりきれいになったなぁ、という思いもあるわけですが・・・被災した人々の生活が本当にもとの水準に戻ったのかなぁ、というのが気がかりではあります。
列車は神戸市街地を抜け、明石海峡大橋が見える舞子のあたりへ。

4日前には、ここを国鉄型のキハ181系気動車に乗って、大阪方面へ向かいました。
今回乗っているのは、強馬力振子気動車のHOT7000系。ともにエンジンの響きは力強いなぁという印象を持ちましたが、走り、スピード感に関しては、やはり技術の進歩、というものを感じざるを得ません。
先ほどの尼崎付近での踏切直前横断の影響がどうしてもぬぐえないまま、8分遅れの16時48分、「スーパーはくと9号」は上郡に到着しました。
列車はここから智頭急行線へと進みますが、私はここで下車して乗り換えになります。
上郡にて。

駅ホームから見えるところに、こんな看板が登場していました。
新快速の一部列車の播州赤穂乗り入れが実現する一方で、岡山方面から姫路方面への列車が相生乗り継ぎになってしまってることを言ってるようですね。

JRにしてみれば、あちらを立てればこちらが立たず、という感じなのかもしれませんが、見方を変えれば、「可能な範囲で『八方美人』であろうとする」ということも公共交通には大事なことなのかもしれない、と考えたりもします。
ここ上郡からは、17時29分発、特急「スーパーいなば8号」岡山行きに乗車する計画にしていたんですが・・・。
車両は、写真のキハ187系2両編成です。

さきほど、私がこの上郡まで乗車してきた「スーパーはくと9号」が8分遅れだったと書きました。
私がこれから乗車する「スーパーいなば8号」は、智頭急行線内で「スーパーはくと9号」との離合をしてきます。智頭急行線は単線であるため、下りの列車が遅れれば、行き違いをする上りの列車にも遅れが出ます。
ということで、「スーパーいなば8号」は、やはり上郡に8分遅れてやってきたのでした。

ほらね言わんこっちゃない、踏切でのたった一人の「ジコチュー」な行為が、遠く離れたこんなところでも悪い影響を及ぼすんですよ!
上郡に8分遅れて到着した「スーパーいなば8号」ですが、その後、運転士さんの必死の操縦で、わずかながら遅れを取り戻しつつありました。

すっかり日が落ちて暗くなりつつあるなかを、列車はフルスピードで岡山へ驀進していました。
わずかながら、岡山へは遅れを取り戻して到着。

走って新幹線への乗り換え改札を抜ける頃、次に乗車する列車の到着を告げる案内放送が流れていました。

新幹線に乗り継ぎ、九州を目指します。
18時15分発「のぞみ23号」博多行き、700系C9編成16連でやってきました。
岡山では、時間がないなかでもこちらの駅弁を買って乗り込みました。

「幕の内 夢二」(980円)。
岡山県出身の詩人・画家、竹久夢二からその名をとった駅弁。外箱のデザインは夢二の絵になっているようですが、このお弁当の内容はそんな夢二の絵のように、端正な美しさを持つ内容、といえるでしょう。(^^;)
おいしゅうございました。
お弁当を食べ終わってのんびりしているうちに、気がつけば九州へ上陸していました。
いけねぇいけねぇ、もう降りる準備しなくちゃ・・・。(笑)

19時39分、「のぞみ23号」は小倉に到着です。
あとは、帰宅するのみです。
小倉からは、19時54分発、787系4両編成で運転の特急「きらめき5号」博多行きに乗車しました。
5日間にわたって旅をしてきましたが、今回はなんといっても「トワイライトエクスプレス」への初めての乗車が大きなトピックでした。ずっと乗りたくて乗れなかった列車でもありましたから、当然といえば当然です。
JR全線完乗に大きく近づいた旅でもありましたし、JR富山港線の最終日に立ち会えたこともありましたし。もう乗れないかも、と思っていたふるさと銀河線にも乗車できました。
本当に盛りだくさんな旅になりました。
<おわり>