(2023・3)
3月27日、福岡市地下鉄七隈線の天神南~博多間が延伸開業しました。
同路線は、2005年に橋本~天神南間が開業していましたが、今回博多乗り入れが実現し、地下鉄空港線との直接連絡はもちろん、JR在来線や新幹線とも連絡することになりました。
今回、この新規開業区間の初乗りをやることにしたわけなんですが・・・延伸開業翌日、昼まで仕事が終わったあとに、お昼を食べるところからスタートすることになりました。
3月28日昼。
仕事を終えたワタシがやってきたのは、博多区店屋町。
「まぐろ料理 紀文」。以前は天神で営業していたお店ですが、昨年この店屋町へ移ってきました。天神のときはビルの地下で手狭な印象がありましたが、いまのお店はけっこう奥行きがあって、レイアウトにもゆとりを感じます。

まぐろ料理専門ということで、メニューもまぐろ料理がいろいろあるわけですが・・・。
今回は、昼定食A(1100円)にしてみました。刺身に山かけ、荒煮と、文字通りのまぐろづくし。サラダもしっかりまぐろツナのサラダ、この内容で1100円なら御の字だと思いますね。
お昼を食べ終わって、歩いて地下鉄の中洲川端駅へ。

ここから、博多へ向かうことにします。
乗車するのは14時8分発、筑前前原からやってきた486C列車福岡空港行き。車両は303系K02編成がやってきました。
平日の昼間ですが、やはりけっこうお客さんがいて、席に座るなんてことはできませんでしたね。
中洲川端から博多までは、3分ほどで到着です。

今回は、この空港線から七隈線への乗り換えを体感したいと思ったので、あえて空港線の電車で博多駅に入り、乗り換え通路を移動するということにしたのでした。

「地下鉄七隈線」の案内表示が出ていますね。
さて、ここからホーム移動といきましょう。
空港線ホームの祇園寄りのほうに、このように七隈線乗り場へ続く乗り換え通路ができています。
博多口へ上がっていくエスカレーターの間を抜けていくルートですね。
通路はかなりゆとりを持ったつくりになっていまして、広々としたスペースが確保されていました。途中には動く歩道も設置されています。
壁面には、乗り換え先のホームの方向を案内する表示が、これまた大きなもので設置されていました。
通路を通って、七隈線ホームへ降りるエスカレーターのところまできました。
ここを降りると、ホームです。
七隈線ホームに降りてきました。
空港線ホームから、ワタシの足で実質3分くらいの移動時間でした。事前のイメージからすると、案外近かったな、という感想でした。

終端の車止めも見えていますね。
福岡市では七隈線について、この博多から先、福岡空港国際線ターミナルまでの延伸を検討しています。実現すると、国際線ターミナルから博多までが約5分程度で結ばれることになるとか。
さてここからは、今回の延伸開業区間を含め、博多から橋本までの全線に乗ってみることにします。
14時20分発の橋本行きには、3000系09F4連が充当されていました。
この昼間の時間帯、7~8分に1本の割合で電車が発車しているんですが、それでも発車待ちの車内は、立客も出る混み具合でした。
博多を出て、櫛田神社前、天神南と停車していきますが、案外と博多と天神南の間しか乗らない人もいるんだなぁ・・・まぁ、延伸開業したてで物珍しさもあるんでしょうが、地下まで潜る煩わしさもあるなか、この短距離でもけっこう乗るんだなぁ・・・。(^^;

天神南である程度お客さんが入れ替わり、そこから先は既存の営業区間を走っていきます。
地下区間を走っていくので、窓の外の景色は望めず、しかも駅も似通った構造のところが多いもんで、写真という点ではかなり難儀なんですけどね。(^^;

ちなみに写真は、六本松にて。
福岡市科学館もありますし、最近はいろいろ賑わいのあるところですね。
続いてこちらは、野芥。
この野芥というところも、博多からだとなかなかアクセスしづらいところだったんですが、今回の延伸開業で、博多から電車一本で来れるようになりましたからね。
ちなみに、この野芥から乗車してくるお客さんもいました。ここから乗る需要もあるんですよね。
さぁ、まもなく終点というところまできました。
車内のLED案内表示に「次は 橋本 終点」の表示が出ました。
思ったよりもあっという間な感じがしますね。
14時49分、電車は終点の橋本駅に到着しました。

博多から28分、と謳われていますが、30分かからずに博多からこの橋本に着けてしまうというのは、福岡市民としてはかなり衝撃的ですね。
それこそ福岡市の南西部の人たちにとっては、かなり大きな衝撃度だと思います。

この橋本からだと、従来は天神南まで出て、そこから天神地下街を歩いて空港線の天神駅まで行って乗り継いで博多へ、という経路になっていましたが、地下街の移動というのはやはり、けっこうなハードルになっていたんでですねぇ。
改札を抜けて、駅の前に出てきました。

もしかしなくても、ワタシ自身、この橋本まで地下鉄でやってきたのは、橋本~天神南間の開業翌年である2006年以来、ということになるようでして・・・それくらい、これまでは縁の薄いエリアだったんですよ。
17年ぶりにやってきたこの橋本駅、駅の前には、駅前を走る福岡外環状道路を跨ぐ人道橋ができていたんですが、その人道橋はどこへ続いているのかというと・・・。
こちら。
福岡外環状道路の向こう側にあるのは、木の葉モール橋本。
この大型ショッピングモールが開業したのが2011年のこと。外環状道路の上には都市高速環状線が延びてきていて、ワタシがしばらく来ないうちにあたりは大きく変貌していました。

せっかくここまで来たんで、木の葉モールのほうへちょっと行ってみますかね。
木の葉モール橋本の1階には、魅力的なグルメを販売しているお店がいろいろ入っているわけなんですが、そのなかでもこちら。

おいしい日本酒を取り扱うことで知られる「住吉酒販」のお店が、ここに入っていたんですねぇ、これは知らなかったな~。(^^;
思わず、お店お薦めのお酒を1本買い込んでしまいました。持って帰って、冷蔵庫に入れて冷やしてまして、後日呑むつもりです。
そろそろ戻ることにしましょうかねぇ。

橋本15時20分発の博多行き電車に乗り込みます。こちらの列車は、今回の延伸開業向けに増備された3000A系の19F4連での運転です。
先ほどの09Fでは、車内ドア上の案内表示はLEDでしたが、こちら19FではLCDの表示器が装着されています。
戻りの電車ではのんびり座って、やはり乗客の動向を眺めていました。
都心方向へ向かうにつれてお客さんが増えていくのはもちろんですが、なかでも六本松から先の混み具合がなかなかでしたねぇ。通勤時間帯でない昼間ですが、立っているお客さんもけっこういましたのでね。
天神南でもそれほど減ることはなく、博多方面へ直通するお客さんがかなり多いことが窺えました。

戻りは、延伸開業区間に中間駅として設置された、櫛田神社前で降りることにしました。
まだ開業2日めということもありますが、きれいで清潔感のある駅ですよね。
櫛田神社前駅は、博多祇園山笠で知られる櫛田神社の最寄り駅となります。駅に近いところにはキャナルシティ博多もあり、この駅がどんな名前になるのかはかなり注目されていたんですが、結局は博多総鎮守の最寄り駅、が勝りました。

駅の構内は、山笠にちなんだ意匠がさまざま施されていました。
男衆の水法被のデザインを描いたタペストリーが下がっていたり、西口改札の前には壁絵が飾られていたり・・・。
で、この壁絵が凝っていまして、絵のなかに、山笠に関するサイトへのリンクがQRコードとして仕込んであり、スマホのカメラで読み取ると実際にアクセスできるという・・・ワタシもやってみましたが、博多祇園山笠の公式サイトや、「山笠ナビ」などに実際にアクセスできてしまいました。
よくまぁ、こんなことを考えつきますなぁ。(^^;
駅の外に出てきました。

ここからだと、先述のキャナルシティ博多はもちろん至近ですが、川端エリアや中洲エリアへもアクセスは容易ですよね。
川端や中洲あたりは、この七隈線と空港線とに挟まれた形になるんですが、回遊性という点でも向上が期待されますね。
そして、櫛田神社へやってきました。

せっかくなんで、お詣りしていきますかね。
平日の昼間でしたが、海外からの方々を含め、参拝する人が多く見受けられました。

櫛田神社の境内には、通年展示の飾り山が置かれています。
毎年7月の山笠シーズンに更新されて、そこから1年間、ずっと見られる飾り山はここだけです。

ちなみに、写真で見えている飾り山の表は「義経千本桜」、ですね。
源平合戦ものは、博多祇園山笠の飾り山のなかでも定番筋の一つ、でありますね。
神社の表に出ると、こちら。

ここは、博多祇園山笠のクライマックスとなる追い山の際に、舁き山のスタート地点となる「山留め」です。
このあたりに、桜の木がありまして、いまを盛りと花が咲き誇る姿が見られました。
櫛田神社に近い冷泉公園のあたり。
毎年10月にはここで「福岡オクトーバーフェスト」が開催されるので、馴染みのある方も多いと思います。
ここにも桜の木がありまして、平日の昼間ですが、レジャーシートを敷いて花見を楽しむ人の姿がありました。

昼まで仕事だった関係で、この近くの駐車場にクルマを停めていましたんで、そのクルマをピックアップして帰ることにしました。
そんなことで、延伸開業の翌日に実際に乗車してきたわけなんですが、想像以上に、博多エリアと福岡市の南西部がダイレクトに結ばれる効果は大きいなぁと実感しましたね。博多エリアと天神エリアとの間の流動にも、この七隈線の延伸が及ぼす影響は大きそうだなぁと。
東区に住んでいるワタシからしても、薬院や六本松、七隈、野芥などのエリアが、より身近に感じられるようになりました。
今後は、七隈線を利用する機会も増えそうな気がします。
<おわり>