(2023・2)
例年2月に開催されてきた「城島酒蔵びらき」。久留米市の旧城島町・旧三潴町にまたがる地域にある各酒蔵が参加して、この蔵開きの時期に開かれています。昨年、一昨年はコロナウイルス禍のなかで、ドライブスルー販売などの限定的なイベントとなっていましたが、今年は3年ぶりのフル開催に。
これは行くっきゃない!ということで、日曜日の朝から出撃しました。
2月19日朝。
バスで、地元の箱崎から天神へ出てきました。

西鉄福岡(天神)駅にやってきました。
城島酒蔵びらきをめぐるには、JR鹿児島本線で荒木駅からアクセスするルートと、この西鉄天神大牟田線で三潴駅からアクセスするルートとがメジャーですが、やはり、三潴のほうは駅のすぐ近くからもう、酒蔵がありますのでね・・・。(笑)
で、こちら。
福岡(天神)を8時ちょうどに発車する、特急大牟田行きに乗車することにしました。
写真右の6000形7両編成がその列車。上り方4両は6004Fが入っていました。6000形は、片側3ドアの5000形をベースに、片側4ドアを採用した車両です。
福岡(天神)を発車すると、列車は薬院、大橋、二日市の順に停車していきます。
大橋では、向かい側の1番ホームに、3000形「旅人」編成が停車中。さらに、上り3番ホームには、同じく3000形の「水都」編成が入線していました。そっか、休日のこの時間の大橋では、「旅人」と「水都」が揃うんですな・・・。
こちらは、井尻を通過して、鹿児島本線を跨いだところ。
このあたりから、昨年8月28日から高架化されたところを走っていきます。
雑餉隈~春日原間には、新駅「桜並木」が2023年度後半に開業予定ですが、ホームなどは既に出来上がっているようでした。
二日市、久留米、花畑と停車し、その先の田園地帯へ進んできました。

この6000形のドア、どこかで見たような感じがするなぁと思っていたら、JR東日本の209系のドアの意匠と似てるんですよね。
6000系は、209系も造っていた川崎重工(現・川崎車両)が、同じような時期に製造していますので、そりゃそうか、と。
8時41分、列車は三潴に到着。
普段、特急は三潴には停まりませんが、この「城島酒蔵びらき」の開催日は臨時停車する列車があります。

ここまで列車でやってきたのも、3年ぶりということになります。
駅前のロータリーには、酒蔵びらきのメイン会場へ直行するシャトルバスが待機していましたが・・・。
ワタシと同行の小6娘は、駅から歩いてすぐのこちらへ。

杜の蔵酒造。三潴駅で降りたら、やはりまずは、ここへ来ないとですね。
9時から開門ということで、しばし待つことにしました。
開門して、さっそく写真の品々を。
出店で買ってきたのは、蒸した牡蠣と牛もつ煮込み、そしてお酒は「杜の蔵」のしぼりたて純米生原酒!
朝からこれをいただけるなんて、なんて幸せなんだ・・・。(^^;
さて、次の酒蔵への移動にはこちらを使いましょう。
杜の蔵酒造のすぐ隣、久留米市役所三潴総合支所に、シャトルバスの発着所がありますので、そこからバスに乗ります。
やってきたのは、西鉄バス久留米・大川支社所属の9096号車。2004年式の赤バス塗装、以前は福岡市内の片江営業所所属だったという車両でした。
三潴総合支所からバスに乗り、次にやってきたのはこちら、旭菊酒造です。

例年そうなんですが、こちらでは、雛飾りの展示があるんですよね。
3年ぶりに来ましたが、雛飾りは健在でした。
旭菊酒造では、出店で売られていた鶏の唐揚げを調達。
お酒は、こちらもしぼりたて生原酒!
いやいやいや、しぼりたてはやはりうまいすなぁ~。(^^;
次の酒蔵へも、シャトルバスで移動しましょう。

今回やってきたのは、西鉄バス久留米・御井町支社所属の9341号車。2005年式、スマートループ塗装。こちらも以前は、福岡市内の壱岐営業所所属だった経歴のある車両です。
次にやってきたのは、萬年亀酒造。

こちらでは呑み比べをやっていましたので、いろいろと。
ここでも、やはりしぼりたては呑みたいので、注いでいただきました。

こちらでは以前は確か、おでんを食べられたような気がするんですが、今年はやってなかったですねぇ・・・。
奥の方へ足を運ぶと、こんなところが。
7年前の熊本地震の際に被災している箇所があって、まだ改修が終わっていないとのこと。
ここでも、酒蔵の厳しい現実を見ることになりました。
萬年亀酒造を出て、次の酒蔵までは歩いていくことにしました。

歩道に何やら、線路のような模様がタイルで描かれていますが、実はここ、西鉄大川線の廃線跡なんですよね。
西鉄大川線は、現在の西鉄天神大牟田線大善寺駅から、大川までを結んでいた路線。もともとは軽便鉄道として敷設され、後に西鉄の前身である九州鉄道による買収を経て西鉄の路線となりましたが、1951(昭和26)年には休止、1966(昭和41)年に正式に廃止となっています。

以前にも、この廃線跡を歩いて城島酒蔵びらきをめざすJR九州ウォーキングの開催があって、参加したことがありましたけどね、もう12年前の話かな・・・それ以降、このあたりはこの城島酒蔵びらきで来るたびに歩いています。
その次の酒蔵はこちら、池亀酒造。

こちらでも、例年呑み比べを楽しんでいます。
出店ではしまきを買ってきて、それをいただきながら、純米吟醸を二種。
一方は辛口、一方はやや甘口の味加減。こういうのを手軽に楽しめるのが、この蔵開きのありがたいところですね。だからつい、何度も足を運んでしまうんですよねぇ。
その池亀酒造からさらに歩いて、今度はこちら、「酒乃竹屋」へやってきました。
この場所には以前、有薫酒造という造り酒屋さんがあり、「城島酒蔵びらき」にも参加していましたが、残念ながら5年ほど前に業務停止になっていました・・・。

ここ「酒乃竹屋」では、各酒蔵の呑み比べと、食べ物の販売がありましたんで、おでんとぜんざいをいただきながら、「筑紫の誉」初蔵だよりを。
ほんと、どこの酒蔵のお酒もおいしいっすねぇ~。(^^;
「酒乃竹屋」からさらに歩いて、こちら、花の露酒造へやってきました。
歩いてまわれる距離に酒蔵がまたあるって、これはいいなぁ。(^^;

花の露さんといえば、蔵開きの名物はこちら、かっぽ酒。
竹筒に入れたお酒に燗をつけていただくもの。
こうして、温めた竹筒からそのまま注いでもらえます。

これがねぇ~寒い時には体が温まってありがたいんすよね~。
同行の小6娘がまだ何か食べたそうな顔をしてましたんで(笑)、お金を渡しておつかいに行かせると、調達してきたのはこちらのサツマイモ。どうやら、揚げたものに砂糖をかけてあるようです。
でも、これが案外、お酒のアテとしても進むんだよねぇ~パクパクといただいてしまいました。(^^;
花の露酒造を出てしばらく歩くと、こちら。

「城島酒蔵びらき」のメイン会場となっている、町民の森公園です。
このメイン会場では、主にチケット制の呑み比べをやっていまして、テントの前には長い列ができていました。
まぁワタシなんかは、各酒蔵をまわって、そこそこでしぼりたてをいただくのが楽しみな人なんで、ここで呑み比べはしないんですが。
この会場内では、あちこちのいろいろなおいしいものを扱う出店がたくさん出ているんですが、ワタシの目にとまったのが、こちら。
城島町西青木の筑後川沿いにある「かねひろ」さんというお店が出していた、うなぎ飯弁当とうなぎ飯いなり。
この城島のあたりは、うなぎを出すお店もけっこうありますよね。これは食べておこうということで、買い込んでみました。
あとで自宅でいただいたんですが、蒲焼きのタレと、うなぎの香ばしい香りとが入り交じって、とても美味かったんですよね・・・またゆっくり、蒲焼きやせいろ蒸し食べにきたいなぁ・・・。
ということで、メイン会場には長居をせずに、三潴駅方面へ戻ることにしました。
三潴総合支所行きのシャトルバスに乗ります。やってきたのは、西鉄バス久留米所属の1418号車、1999年式、かつては教習車となっていた時期もあるという車両でした。
三潴総合支所に到着したところに「三潴ちょいのみ横丁」という特設会場が出されていましたんで、ちょっと立ち寄って、さらにそこから再び杜の蔵酒造へ。
そこで売られていたのが、こちら、「杜の和らぎ」というお菓子。杜の蔵酒造と、「博多ぶらぶら」で有名な「左衛門」のコラボで生まれたいちご大福なんですよね。
これも自宅へ持ちかえっていただきましたが、大福のふわとろ感に完全にやられました。なんだこの食感は!っていうくらい、あっという間に口の中でとろけてなくなっていました・・・。(^^;
杜の蔵酒造から、歩いて三潴駅へ戻ってきました。

ここから天神方面へ戻るんですが・・・。
13時前と時間が早かったのもあって、上りの特急はまだ、三潴への臨時停車がありません。
5033Fを先頭にした5000形の特急がちょうど走ってきましたが、こちらは停まらずに通過・・・。
13時4分発、甘木行きの普通電車がやってきました。車両は7000形7153Fの2両。
この電車で、次の大善寺まで行き、そこであとから来る特急に乗り継ぐことにしました。
で、大善寺で、13時18分発の特急福岡(天神)行きに乗り継ぎました。2分ほど遅れての入線。
こちらは6000形7両での運転、上り方は6003F4連ですね。

ここからはのんびり座って移動。
あちこちまわって疲れたせいか、少しウトウト・・・。
列車は定刻より2分ほど遅れて、13時57分に福岡(天神)にたどり着きました。
まぁそれでも、大善寺から40分弱で天神ですから、かなり近く感じますね。

あとはまたバスに乗って、のんびり帰宅の途に就きました。
兵庫・灘、京都・伏見、広島・西条と並ぶ酒どころとして知られる城島。確かに、あれだけ多くの酒蔵が集まるエリアというのは、そうそうあるもんじゃありませんね。
その地の利を生かした「城島酒蔵びらき」、これでも、地域の酒蔵がすべて参加しているわけではない、というのが驚きなんですが、それでも、これだけの蔵がいっせいにイベントをやるっていうのは、日本酒好きとしてはたまらないですよね。
始めて参戦してから干支が一回り、ワタシのなかでもすっかり定番の蔵開きイベントになりました。また来年も参戦して、おいしいしぼりたてをいろいろ呑みたいなぁ・・・。
<おわり>